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国務大臣(
柳澤伯夫君) 実は、ここは非常に、何と申しますか、我々の
ビジョン懇でも、最終の議論の
段階においても、これのプレゼンテーションのいかんによっては非常に大きく世論に混乱を巻き起こすおそれがあるぞと。だから、そういうことのないようにしなきゃいけないというようなこともあって、まだその表現等については工夫をしている
段階かというふうに思います。
要するに、
金融というものの流れをどういうふうにするかということで、
金融商品のプロデューサー、製造業者とディストリビューターというものを分けて、
金融というものの
機能をもっと分化していく、分けていくと、そして専門化していくということが必要なんだということを、ひとつ業態から
機能へという
言葉でもってとらえているという側面があるんです。
それからもう
一つは、消費者に対して
金融商品をできればワンストップサービスでやるというものも、そういうディストリビューターもいてもいいですねというような話もあるんですね。
ところが、そういうことを言うと、ああ、これはもう
金融というのは
機能分化させておいて、全部商品を並べる総合
金融機関というものを
考えているんじゃないかといって若干早合点をして報道に流れたりして、そんなこと
考えているのかといってすぐ反響があったりいたしましたが、必ずしもそうではなくて、
機能分化というのは、
機能分化するんだけれ
ども、それはワンストップサービスでいろんなものを商品を並べる、
一つの店舗でそういうものが並べるようなところもあっていいし、また専門的で、私のところのお店はこれしか扱いませんからねというようなところがあってもちっとも構わないというようなこともありました。
それから、今言ったことは全部、何というか市場型
金融の分野でございまして、もう
一つは、従来型の産業
金融型の分野も十分これからも成り立っていくんだということで、総体の絵としては複線型の
金融システムということを言っているわけでございます。
いろいろ言うとすぐ誤解が起こってすぐ反応が起こりますので、私も聞かれないことまでちょっとお話を申し上げたわけですが、誤解のないようにちょっとしていただきたいということです。
それから、今の御質問にその上でお答えするわけですけれ
ども、どういうことを具体的に
考えているかということでございますが、それはもう
機能分化をしていったりしたらいろんなことが
考えられるわけですが、そのことについて、私
どもは今ここで具体的にこうですよというようなことはむしろ言わないがいい。つまり、ビジネスモデルというのはそれぞれの
金融機関が自主的に
考えるからこそビジネスモデルであって、何か役所が画一的に、こういうビジネスモデルがありまして、そのいずれかにあなた方は属してくださいなんということは言ってはいけないことだということなのであります。
さはさりながら、しかし、じゃ
銀行と証券との関係で今どうなのかというと、例えば、山口
委員、今ちょっと恐らく御念頭にあられるかと思うんですが、今の法制の下でも
銀行で証券の仲介をすることは許されているんですね。許されております。こういうものがありますよというようなことを言って仲介することは許されているんですが、それが何となしに銀証分離の中で、慣例といっては若干何か我々の方にそういう規制があるのかとも思いますけれ
ども、そういう
法律上許されていることまで全くやっていないというようなこともありまして、その辺は少し、もうちょっとこれから
機能分化した、専門化した、あるいはワンストップサービスの
金融機関というようなものを
考えたときに、その言わばはしりとして、そういう今現行の制度の下でも許されることは、さしずめその可能性を探求したらどうかというようなことを
考えているといえば
考えているわけでございます。