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大村分科員 自由民主党の
大村秀章でございます。
きょうと四日ということで、
分科会、大変御苦労さまでございます。まだスタートしたばかりでございますが、場合によっては私がラストバッターになるかもしれないという
状況でございますけれ
ども、御答弁の方、よろしく
お願い申し上げたいと思います。
私は、手短にといいますか、簡潔にやらせていただきたいと思います。特に、高校入試につきましてお聞きをしたいというふうに思いまして、きょうはこちらに参りました。
改めて申し上げるまでもなく、
日本で一番の資源というのは
人材でございます。明治以降、驚異的な復興、また戦後の荒廃の中からよみがえってきた
日本の活力はまさしく
人材によるものであるということは、だれもが認めているところだと思います。その背景は、やはり
教育が、この百年、そして戦後五十年、大変大きな役割を果たしてきたということも事実だと思っております。
そういう
意味で、明治以来、そしてまた戦後の
教育制度、基本的には
文部省の
教育政策は成功してきたというふうに私は思うわけであります。また、
評価をするわけでありますけれ
ども、そういう中で、今
日本をめぐる
状況を見ますと、これからもそれでいいのかということはなかなか言えないような時期になってきたのではないかと思うわけでございます。
経済のグローバル化、また環境の問題、それから少子高齢化、いろいろな
課題がございます。これまでの成功体験がなかなか通用しない、そういう
時代になってきたのではないかというふうにも思います。
そういう
意味で、これからは、優秀な
人材はもちろんでありますけれ
ども、より創造性にあふれて、また、国際性、それから自分で問題を設定して自分で解決をしていくという
能力、そういったものも要求をされてくると思いますし、また、コミュニケーション
能力といいますか、いろいろな方と交渉、話をしながら問題を解決していく、そういう
能力も要求されてくると思います。
そういう
意味で、これは私が改めて申し上げるまでもないわけでありますけれ
ども、
知識を重視するだけではなくて、それぞれの
子供たち、それぞれの
生徒の個性をより尊重するような
教育がやはり求められているのではないかと思うわけでございます。そういう
意味で、
文部省御当局の方も、中教審の答申を初め、いろいろなところでそういうことを問いかけ、そして
課題を設定し、取り組んでこられたわけでありまして、また、小、中、高、
大学、それぞれの課程でやらなければいけない
課題がたくさんあると思うわけであります。
私は、その中でも特にきょうは、冒頭申し上げましたように、ほとんどすべての子が今高校まで行かれるという
状況の中で、もちろん
大学というのは、社会に出ていく上においてレベルの高い
教育をするということで大変重要であるわけでありますが、いわゆる小中と
大学を結ぶ、ある
意味で人間の個性といいますか、感性といいますか、一番多感な時期にその人の人間を決めるのが高校
時代だろうと私は思うのですね。ですから、その大事な高校の入学者を選抜するこの試験制度というのは、ある
意味で
大学入試よりもはるかに社会的な影響が大きい、そして、その人間の一生を決めていく本当に大きなポイントじゃないかなというふうに思っております。
そういう
意味で、まずこれは
遠山大臣にお伺いしたいわけでありますけれ
ども、高校入試につきましては、これまでも中央
教育審議会答申が累次出されてまいりましたけれ
ども、その中で特に、
子供たちにゆとりを与え、生きる力を育成するということで、過度の受験競争の緩和が必要だということがるる触れられております。その
観点から、高校入試につきましても
改善を求められているということが言われているわけでありまして、そういうものを踏まえまして、
平成五年、そしてまた
平成九年と、累次の
文部省の御当局の
局長通達が出されてきたわけでございます。一番最近は
平成九年十一月の辻村初等中等
教育局長名での通達でございますけれ
ども、その中でも、選抜
方法の多極化、また
評価尺度の多元化といった
観点に立った入学者選抜の
改善を一層進めていく必要がある、こういうふうに触れられておるわけでございます。
これに基づいて、全国各県で、各県の
教育委員会御当局が御努力をされていろいろな
改善をされてこられたということは、私自身も幾つか耳にするわけでありますけれ
ども、この点につきまして、
文部省御当局におかれましてこれまで講じてきた
施策と現在の
状況、そして今後の対応方策、進め方といいますか、それにつきまして、まず
大臣の方から御所見をお伺いできればと思います。