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2002-06-19 第154回国会 衆議院 本会議 第42号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十四年六月十九日(水曜日)
—————————————
議事日程
第三十三号
平成
十四年六月十九日 午後一時
開議
第一
離島振興法
の一部を改正する
法律案
(
国土交通委員長提出
) 第二
健康保険法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第三
健康増進法案
(
内閣提出
)
—————————————
○本日の
会議
に付した案件
会期延長
の件
議員鈴木宗男
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件 午後一時三分
開議
綿貫民輔
1
○
議長
(
綿貫民輔
君) これより
会議
を開きます。
————◇—————
会期延長
の件
綿貫民輔
2
○
議長
(
綿貫民輔
君)
会期延長
の件につきお諮りいたします。 本
国会
の
会期
を七月三十一日まで四十二日間
延長
いたしたいと存じ、これを発議いたします。
本件
につき
討論
の通告があります。順次これを許します。
手塚仁雄
君。 〔
手塚仁雄
君
登壇
〕
手塚仁雄
3
○
手塚仁雄
君
手塚仁雄
であります。 私は、
民主党
・
無所属クラブ
を代表して、ただいま
議題
となりました四十二日間の
会期延長
に対し、
反対
の
討論
を行います。(
拍手
) 昨日の
ワールドカップサッカー
は、大変残念でありました。しかし、初めての
決勝トーナメント進出
は、我々
国民
に対し、大きな夢と希望を与えてくれた、大健闘であったと思います。(
拍手
) それに引きかえ、
小泉内閣
が
国民
に与えているのは、大きな
不信
と失望だけであります。
政府
・
与党
には、まず、
中田選手
のような司令塔がおりません。現状を突破する
稲本選手
のような
点取り屋
もおりません。また、
国民
のために足がつるまで走り続ける
戸田選手
、
宮本選手
のようなプレーヤーが全く見当たらないのであります。同じチームでありながらオウンゴールをねらったり、どうにもならなくなって
反則プレー
を連発し、イエローカードやレッドカードが飛び交っています。あげくの果てには、ただただ惰性の
延長戦
が、今、始まろうとしているのであります。これがまさに現在の
国会
の姿ではないでしょうか。
民主党
・
無所属クラブ
がこの
会期延長
に
反対
する第一の
理由
は、この
延長
が、場当たり的な
政府
の
法案提出
によって、拙速な
審議
と民意を無視した
法案通過
だけを求めるものであるからであります。 今
国会
には、継続となっていた
個人情報保護法案
、新たに提出された
郵政公社化関連法案
、
健康保険法改正案
、
有事法制関連法案
など、
重要法案
と呼ばれる、
国民生活
に密着する
法案
が幾つも提出されています。しかし、これらの
法案
は、いずれも、慎重な
審議
が求められるものばかりであります。 従来の
国会
では一つの
法案
だけでも
会期
内での十分な
審議
時間を確保するのが難しいような
法案
を次から次へと提出し、さらに、
政府
・
与党
内でも明確な
方向性
が打ち出せないまま
会期
末を迎え、成立できないと見れば安易に
会期延長
を論ずるなど、
政府
・
与党
の姿勢は、到底、容認できるものではありません。(
拍手
) 特に、先週末に行われた
健康保険法改正案
の
厚生労働委員会
における
与党単独強行採決
を見ても、いかにも余裕のない
国会運営
であったかは明白であります。まさに、
国民生活
に多大な影響を及ぼし、
国民
に
負担増
を強いるような
法案
が、十分な
審議
も行われないまま、
野党不在
の中で強引に
採決
するということを、
国民
が納得するわけがありません。 さらに言えば、この
強行採決
は、防衛庁によるいわゆるリスト作成問題に関する
調査報告書
の
与党
による
隠ぺい工作
が取りざたされ、
国会審議
がストップしているときに行われたものであり、まさに暴挙と言えるのであります。 憲政の神様と言われた
尾崎咢堂
は、かつて、ろくに
審議
もせず、数を頼りに悪法を通していく
議会
のあり方を嘆き、「議事堂とは名ばかりで、実は
表決堂
である」と皮肉っています。残念ながら、今の
国会
の実態も同様ではないでしょうか。
通常国会
の
会期
は、
国会法
により、百五十日間と定められています。
会期延長
は同法により一回に限り認められていますが、あえて
通常国会
に
限り会期
を具体的に定めている法の趣旨を、
政府
・
与党
は正確に理解するべきであります。
反対
する第二の
理由
は、この
会期延長
には、
与党
・
自民党
内の、
内閣改造
、
党役員人事
への思惑という党内の事情が絡んでいることであります。
国民
のためであるはずの
国会運営
を
党利党略
に使おうとするなど、まさに言語道断であります。 高らかに
改革
を宣言して、多くの
国民
の期待を背負って
小泉内閣
が登場してからはや一年、その中で目立つのは、
内閣支持率
の急落のみであります。
小泉内閣
が口先とパフォーマンスだけで、何一つ実績を上げられなかったことは、五%を超える
失業率
と
企業倒産
の増大を見れば明らかであります。
国民
は、
小泉内閣
の唱える
改革
という幻想の中で、苦渋の
生活
を強いられています。
小泉内閣
は、
改革
を宣言して
国民
の前に出現しながら、具体的な
改革
には全く着手しないまま、
痛み
のみを
国民
に押しつけているのであります。
構造改革
、
景気回復
のための
痛み
であれば耐えられると、
国民
は、
小泉内閣
を信じ、その行方を見守りました。しかし、結果として何が残ったのでしょうか。
国会議員
の
特権保持
、
与党
の
政権維持
のために
国民
に
痛み
を強いることは、もう終わりにしなくてはなりません。 本来であれば、今
国会
は、
国民
の最大の関心である
景気対策
、
雇用対策
に重点を置くべき、非常に大切な
国会
であるはずでありました。我が党も、それを
重要課題
として今
国会
に臨んでおりました。 しかしながら、相次ぐ
国会議員
の
不祥事
を前に、
政治不信
が深まるばかりの
国会
となり、
野党
がその迅速な
解明
に努力するよう、再三再四、
与党
に求めても、
政府
・
与党
はそれを放置し続けたのであります。 一刻も早く
疑惑解明
に取り組み、
国民
の
信頼回復
に努めていくことが必要ではないでしょうか。そのためには、今
国会
は一回閉会し、
国会
全体としての出直しが必要であります。(
拍手
)
国民
は、既に、
一連
の
国会議員
の
不祥事
が、
個人
の問題ではなく、
政官業
の
癒着構造
であり、
自民党体質
であるということに気づいています。
国民
の理解と
信頼
を得るために、今まで根本的な解決から逃げていたことを改め、まずは、誠意ある回答を
国民
に示し、真摯な対応をすることが求められています。
緊急事態
に対処するための
法案
として、いわゆる
有事関連法案
が今
国会
に提出されています。しかし、深刻な不況のもと、雇用不安を抱え、さらに、その打開を任せるはずの
政治
が揺れている今こそが、日本にとって、本当の
有事
なのではないでしょうか。それに対応できない
国会
であれば、即刻、解散すべきであります。 我が党は、遺憾ながら、今
国会
の
会期延長
という
事態
の中で、これまで明らかにできなかった
鈴木宗男議員
をめぐる
一連
の
疑惑
について、
国民
が納得のいくような
真相究明
に
全力
を傾注する
決意
であります。 そのためにも、
予算委員会
や、
鈴木議員
の
疑惑
に関与したとされる
関係省庁
を所管とする
委員会
の開会を徹底して求め、
真相究明
に
全力
を挙げるとともに、
鈴木宗男議員
の
議員辞職勧告決議案
を衆議院本
会議
で可決させるなど、具体的に取り組む
決意
であることを表明し、
会期延長
に対する
反対討論
を終わります。ありがとうございました。(
拍手
)
綿貫民輔
4
○
議長
(
綿貫民輔
君)
小坂憲次
君。 〔
小坂憲次
君
登壇
〕
小坂憲次
5
○
小坂憲次
君 私は、自由
民主党
、公明党及び保守党を代表して、ただいま
議長
から発議されました今
国会
の
会期
を七月三十一日までの四十二日間
延長
するの件について、
賛成討論
を行います。(
拍手
) 去る一月二十一日に召集された第百五十四
通常国会
は、冒頭、
補正予算
の処理を行い、続いて、
改革
に第一歩を踏み出した
平成
十四年度
予算
の
審議
を行いました。そのほか、いずれも国家の基本をなす
重要法案
が数多く提出され、内外の情勢が厳しい中で、「
聖域
なき
構造改革
」、
構造改革
なくして
景気回復
なしの方針を断行していくために、我々は、
法案審議
に
全力
で取り組んでまいりました。 しかしながら、今
国会
で
審議
すべき
法案
は、
内閣提出法案
が百四本、その他、
議員立法
も含め二百二十本に及びます。現在、
審議
中や未
付託
の
法案
は百二十六本も残されております。この数多く残された
法案
の中に、
健康保険法
、
郵政公社化法
、
武力攻撃事態対処関連法
、
個人情報保護法
などの、今
国会
の
重要広範議案
がいまだ
審議
中であります。 なかんずく、
健康保険法案
は、六十時間にも及ぶ
審議
の末、今まさに、本院の本
会議
に上程されようといたしております。また、
小泉内閣
の「
聖域
なき
構造改革
」の代表ともいうべき
郵政公社化法案
は、
総理出席
、
参考人質疑
など、与
野党
の
議論
が粛々と進んでおります。さらに、
武力攻撃事態対処関連法
は、延べ十三日間、五十六時間余りの
審議
を経過しており、
個人情報保護法案
は、再三の
審議
の促進を要請しているところであります。このように
重要法案
の
審議
が各
委員会
において佳境に入っているこの時期に、本日の
会期
末を迎えたのであります。 これは、日ごろ、
野党
が、
慎重審議
、十分な
審議
時間の確保を主張しているにもかかわらず、
大臣出席
、
定例日等
にこだわり、
審議
をおくらせ、
改革
を提唱する一方で旧態依然とした
国会運営
を行っているにほかなりません。 また、残された
法案
の中には、
野党
も
賛成
している
全会一致法案
もあるではありませんか。 今、
国民
は、我々
国会
に対し、
国民
からの要望に迅速にこたえていくことを要求しております。であるならば、ここで
会期
を閉じるのではなく、引き続き、論争の場をつくり、
審議
を尽くしていくことこそが、我々
国会議員
の責務ではないでしょうか。また、
議会制民主主義
のあるべき姿ではないでしょうか。(
拍手
) かかる観点から、四十二日間の
会期延長
は、必要不可欠、最小限の日数であります。
与党
三党は、
国会
が、なすべき諸懸案を今
国会
に
議論
し、形にすることが
国民
の
信頼
と負託にこたえることと信じてやみません。 以上申し上げましたとおり、国政を担う
責任与党
として、
会期
の
延長
に関する
議長
の提案に賛意を表し、
賛成討論
といたします。ありがとうございました。(
拍手
)
綿貫民輔
6
○
議長
(
綿貫民輔
君) これにて
討論
は終局いたしました。
—————————————
綿貫民輔
7
○
議長
(
綿貫民輔
君)
採決
いたします。
会期
を七月三十一日まで四十二日間
延長
するに
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
綿貫民輔
8
○
議長
(
綿貫民輔
君)
起立
多数。よって、
会期
は四十二日間
延長
することに決まりました。(
拍手
)
————◇—————
馳浩
9
○
馳浩君
議事日程追加
の
緊急動議
を提出いたします。
議員鈴木宗男
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件を
議題
とし、
委員長
の
報告
を求め、その
審議
を進められることを望みます。
綿貫民輔
10
○
議長
(
綿貫民輔
君)
馳浩君
の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
綿貫民輔
11
○
議長
(
綿貫民輔
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
日程
は追加されました。
—————————————
議員鈴木宗男
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件
綿貫民輔
12
○
議長
(
綿貫民輔
君)
議員鈴木宗男
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件を
議題
といたします。
委員長
の
報告
を求めます。
議院運営委員長鳩山邦夫
君。
—————————————
〔
報告書
は
本号末尾
に掲載〕
—————————————
〔
鳩山邦夫
君
登壇
〕
鳩山邦夫
13
○
鳩山邦夫
君 ただいま
議題
となりました
議員鈴木宗男
君の
逮捕
について
許諾
を求めるの件について、
議院運営委員会
の審査の経過並びに結果を御
報告
申し上げます。
本件
は、
議員鈴木宗男
君の
あっせん収賄被疑事件
につき、
東京地方検察庁
からの
逮捕状請求
により、
東京地方裁判所裁判官
からの要求に従って、去る十七日、
内閣
から、同君の
逮捕
につき本院の
許諾
を求めてまいったものであります。
議院運営委員会
は、同日
本件
の
付託
を受け、即日
理事会
を開き、その取り扱いについて協議を行いました。
本件
につきましては、
憲法
第五十条の規定により
議員
に保障された不
逮捕特権
に関する重大な問題でありますので、院として迅速に対応すべく、昨十八日、
委員会
を
秘密会
とし、
森山法務大臣
並びに
古田刑事局長
から説明を聴取し、また、本人から
身上弁明
を聴取した後、
森山法務大臣
並びに
古田刑事局長
に対し、
各党
から
質疑
を行い、慎重な
議論
を行いました。 その主な論点を申し上げますと、
政治資金
とわいろの
関係
について、
あっせん収賄罪
の要件について、
議員
の不
逮捕特権
と院の
逮捕許諾
について、
罪証隠滅
のおそれについて、
国会
の
会期
末に
逮捕許諾
請求した
理由
について、
政治献金
とされる金銭の受領及び返却について、
公判維持
の
可能性
について、
贈賄側
及び
関係者
の供述の
任意性
及び
信憑性
について、
内閣官房
副長官の
職務権限
について等であります。 かくして、本日の
委員会
において、
各党
より
意見
の表明を行いましたところ、
本件
は、
議員
の身分に関する重要な問題であり、
憲法
第五十条の不
逮捕特権
はあくまでも尊重されるべきものであるが、
裁判官
も
逮捕
を相当と認めていること、
逮捕権
の乱用とは認められないこと、
国会
も
真相
の
究明
に協力することは必要であり、
政治
に対する
国民
の
不信
を払拭するためにも、この際、
許諾
を与えることはやむを得ない旨の
意見
が述べられ、
採決
の結果、
本件
は
全会一致
をもって
許諾
を与えるべきものであると決定いたしました。 以上、御
報告
申し上げます。
—————————————
綿貫民輔
14
○
議長
(
綿貫民輔
君)
採決
いたします。
本件
は
委員長報告
のとおり
許諾
を与えるに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
綿貫民輔
15
○
議長
(
綿貫民輔
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
本件
は
委員長報告
のとおり
許諾
を与えることに決まりました。
————◇—————
馳浩
16
○
馳浩君
議事日程
は延期し、本日はこれにて散会されることを望みます。
綿貫民輔
17
○
議長
(
綿貫民輔
君)
馳浩君
の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
綿貫民輔
18
○
議長
(
綿貫民輔
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
動議
のとおり決まりました。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時二十三分散会
————◇—————
出席国務大臣
法務大臣
森山
眞弓君
————◇—————
去る十四日は、
会議
を開くに至らなかったので、同日の
議事日程
をここに掲載する。
議事日程
第三十一号
平成
十四年六月十四日(金曜日) 午後一時
開議
第一
離島振興法
の一部を改正する
法律案
(
国土交通委員長提出
)
—————————————
昨十八日は、
会議
を開くに至らなかったので、同日の
議事日程
をここに掲載する。
議事日程
第三十二号
平成
十四年六月十八日(火曜日) 午後一時
開議
第一
離島振興法
の一部を改正する
法律案
(
国土交通委員長提出
) 第二
健康保険法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第三
健康増進法案
(
内閣提出
)