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平沢委員 私は
杉嶋さんに直接お会いしていろいろと
お話を伺ったんです。
杉嶋さんの言っておられることが一〇〇%正しいとは私も思いません。しかしながら、
公安調査庁あるいは
内調と接触していた、そういった事実、そして、そこで提供した内容、それが
北朝鮮側に漏れていたということについては正しいのではないかなという
感じを、私も直接接触し、るる
お話を伺って、そういう
印象を持っております。
ちなみに、
杉嶋さんと接触したのは私だけじゃなくて、
ジャーナリストの方も少なからずおられるわけですけれ
ども、そうした
ジャーナリストの方も、いろいろな
観点からお聞きして、そういった
印象を持っておられるようなんです。
したがいまして、もちろん私の方は、
杉嶋さんの言われていることを一〇〇%正しいと言うつもりはありませんけれ
ども、
杉嶋さんの
お話では、
取り調べの過程で、
北朝鮮側の係官が、
日本から毎日のように送られてくる
Eメールやファクスやそういった
情報をいっぱい山積みのようにして
取り調べを受けたということを言っておられるんです。もちろん、これは
公調、
内調だけじゃなくて、
マスコミ関係者や、
日本の中にいろいろと
北朝鮮に
情報を提供している人がいっぱいいるということでしょう。
日本は
スパイ天国ですから、そういうことなんでしょう。
しかし、その中に
公安調査庁あるいは
内調の
関係者がいないとも限らないわけでございまして、今、
先ほど答弁がありましたように、これがもし事実ならば、今後
公安調査庁や
内調に
情報を提供する人なんかいなくなりますよ。これはもう大変に深刻な、かつ重大な問題でございますので、その辺をしっかり受けとめて、今後万全の
体制をとっていただきますようにお願いをいたしたいと思います。
では次に、
拉致の問題についてちょっとお聞きしたいと思います。
北朝鮮との
関係については、
不審船の問題とか朝銀の問題とか、あるいはミサイルの問題、いろいろな問題がありまして、いずれもこれは重大、深刻な問題でございますけれ
ども、とりわけ、そういう中で重要な、かつ深刻な問題は
拉致問題でございまして、この
拉致問題、
最初に発生したのは一九七七年ですけれ
ども、いまだなお結果を見ていない、
解決をしていないわけでございまして、この間、我々も含めて、そして
外務省も、
関係当局全体で真剣にこの問題については反省しなければならないのではないかなと思っております。
そういう中で、この前、
全会一致で、衆参で
日本人拉致疑惑の
早期解決を求める
決議というのがなされました。その中に「ご
家族の
方々の悲痛な
叫びに、今あらためて心耳を傾け、この
疑惑解決に真剣に取り組まなければならない。」ということも書いてあります。「
国家主権並びに
基本的人権・人道にも関わる極めて重大な問題である。」ということも書いてあります。「
国民の
生命・
財産を守ることが
国家としての基本的な
義務であることに思いを至し、毅然たる
態度により
拉致疑惑の
早期解決に取り組むべきである。」ということも書いてあります。
当たり前のことでございますけれ
ども、この
決議が今回
全会一致でなされたというのは、私は、遅きに失したという感はありますけれ
ども、当然だろうと思います。かつては
国会でも、
拉致疑惑はあるかどうかわからないと言っていた党もあったわけですけれ
ども、今回、
全会一致でこうした
決議がなされたということは、遅かった気はしますけれ
ども、大きな前進ではないかなと私は思っております。
私
たちも今度、二十五日に、
拉致された
方々を
救出するための新しい
議員連盟を立ち上げる予定でございます。今までの
議員連盟もありましたけれ
ども、装いも新たに、新たな
議員連盟を立ち上げまして、今度の
議員連盟は、具体的に行動していきたい。単に
国会の中だけで活動するのではなくて、
国会の外に出て、場合によっては
実力行使も辞さないで、徹底的に活動していきたい。
外国の
機関にも働きかけたい、国内のいろいろな
機関にも働きかけをしたい。そういうことによって、一日も早いこの
拉致被害者の
救出のために私
たちは努めていきたいということで考えているわけでございます。
そういう中で、先日、
参議院の
外交防衛委員会で、
被害者の御
家族である
横田さんの御
両親、それから
有本さんの御
両親が御
発言されておられますけれ
ども、それを読んでみますと、例えば
横田さんの
お父さんはこういうことを言っています。要するに、まだ結果が出ていない、何もやってくれていないというふうに
感じる面もある、ですから、我々
家族は、
救出のために、
外務省に対して、
拉致の進展がないまま米の
支援を行わないでくれとか、
政府に
拉致に対する
対策本部を設置してほしいとか、万
景峰号をとめてくれとか、いろいろなことをお願いしてきた、何度も
外務省や官邸に対してお願いしてきた、しかし、どういうわけか
北朝鮮に関してはなかなかスムーズな動きができていない、こういう
お話がありました。
そして、
有本さんの
お父さんはこういうことを言っております。「この十四年間にわたった
外務省の
態度が私にはちょっと解せないのであります。今ここで
外務省改革が大きく叫ばれておりますが、この
外務省改革の中にも
北朝鮮外交というものを
一つ加えていただいて、
外務省がこの十四年間にわたる
北朝鮮外交を一応検証していただきたい、」こういうことも言っておられます。
外務省の
アジア局長、来ておられますけれ
ども、対
北朝鮮外交、今まで
拉致問題にどういうふうに取り組んできたのか、この御
家族の方の悲痛な
叫びをどういうふうに受けとめておられるのか。ちょっとコメントをいただけますか。