○北川
委員 先ほ
どもおっしゃいましたように、四百四十件の事例は何らかの形で送られているけれ
ども、因果
関係を本当に証明できたのがそのうちの死亡例が五例、後遺症が七例ということなんですが、これが多いか少ないかということできょうお伺いしたかったわけではないので、これも、緊急安全性情報というネットワークの中で報告があったものだということで、すべての、五百二十七の不妊治療を専門的にやる医療機関が
日本にはあるということなんですが、そこを通じて調べた件数ではないということを前段でもお伺いしておりますので、もっと多いと思いますし、医療的な面での因果
関係というのは、発症した方または死んだ方の遺族が証明していかないといけないという
日本の医療裁判のシステムになっているところでとても難しいということですので、この不妊治療の現場、子供を産む、これはまだ、おなかに着床とかということでなくて、受精する段階だということで、出産とかという以前の問題の段階で死んでしまうんだということを重要に考えたいと思うわけです。
それほど卵や胚を女性の体からとる特殊な行為ということは、不妊の治療だからということで一定
程度許されているんですが、でも、まだまだ問題が多く存在しているし、女性
たちにとって、子供を持つことの
意味が、女性はどうしても押しつけられて、子供を持たないと一人前に見られないという前近代的な旧弊な考え方、家族制度の中でからめ捕られて、子供を持たざるを得ないというふうに
自分を思い込んでいる女性も多いということで、私は、この問題はもっとジェンダーの解放や女性の平等施策等々が進む中では意識は変わってくると思いますので、この排卵誘発剤で死亡するということは重く見ていただきたいというふうに思っています。
本当は、この緊急安全性情報センターとかというネットワークのシステムだけではなくて、もう少し、どういう
状況になっているのか。先ほど、大きな後遺症として七例というふうに言われたんですが、排卵誘発剤における副作用というのは、逆に言えばすべての人が
感じるとも言われています。例えば、私も、不妊治療の現場の
皆さんというか、治療を受けた方とお話をする中で、真っ白にしらがになってしまった方も知っていますし、また、目まいや動悸が激しくなったり気分が悪くなったりという
意味からおいても、何らかの形での副作用は割と多くの方が
感じていますので、その辺な
どもぜひ実態調査をしていただきたいというふうに思います。
今、そういうことで、不妊治療の現場で、卵をとるだけ、受精卵をつくる前に死亡するということが現実の中にあるということをぜひ認識をして、次に進めたいわけです。
先ほど言いました精子進入検査、私はまたその不妊治療の方
たちとお話ししていると、女性側にそういうことを医療機関から尋ねられたと。何々さん、あなたの彼の精子を進入検査をしていいですか、悪いですかというのを聞いたということで、どうして女性に聞くのかなというお話をしていたんですが、女性しか不妊治療の現場に行かない、カップルで行くケースというのはほとんど少ないということで、女性しか行っていないケースが多いので女性の方に聞かれたのかもわからないんですが。
この精子進入検査というのは、ハムスターと言いましたけれ
ども、動物ですね。透明帯を除去したハムスターの卵子に先体反応を起こしたヒトの精子が進入することができるかどうか、膜を破る力があるかどうかを検査するらしいんですけれ
ども、これが進むと受精卵になると思うんですが、これは、二〇〇〇年に成立した特定胚の中の規定でありますヒト動物交雑胚、受精卵から胚になっていくわけですが、これに当たらないのかどうかを次にお伺いしたいと思います。