○山内(惠)
委員 きょう、資料を配りましたので、それをごらんになってそのようなお答えをくださったんだと思います。直接この冊子という形でないとしても、予算を出しているということを後で証明——もう皆さんおわかりかと思いますけれ
ども。
ところで、これは形を変えて出された学事出版のものになっています。後ろには、高等
学校の
学校長が、天井さんとおっしゃる方が、ある意味では中立を装ってと私は思いますが、編集その他のところでお名前が出ていますが、それにしても、日立、三菱それから電力中央研究所ですか、
基本的に推進をする
人たちがこの編集をしているんですが、もともとのものとほとんど同じですから、
学校の
先生のお名前があっても、この方たちが書いたとは思えないのですが、それは私の感想ですからいいとしまして、この中に、住民の声が載せられているわけでもないし、犠牲者の声が載せられているわけでもないし、反対をする
人たちの声が載せられているわけでもありません。
そこへ、この資料をつくるに当たって、はっきり電源特会の会計のところと関係のあるところから出てきているこの冊子、全国の
総合学習の参考にしてくださいと出しているものについて、
学校現場の
人たちが参加をするというのも、ある意味で問題ではないかと私は思っています。
時間がありませんので、このことでいえば、原子力文化振興というのは何なのかということを本当は
質問として出していましたけれ
ども、これも時間をはしょってしまわなければなりませんので、この中でいえば、原子力平和利用に関する云々という、この寄附行為という形で、皆さんに資料をお上げしているのですが、この中で書かれていることがきっと原子力文化振興だとおっしゃるんじゃないかと思いますので、違うのであれば、後でこれまたお聞かせいただきたいと思います。
それで、二の三と書いた資料を見てください。原文振と略して言いますと、原文振の中の収入の部分をちょっと見ますと、大きな2のところに賛助金というのがあるのですが、これが四億八千万ですか、それから4のところに受託事業収入というのがあるのですが、これが十四億ですか。
この内訳を見ますと、もうちょっと後ろのところにあるのですが、2の賛助金というところは、二の五の資料にあるように、これまたゼネコンという感じの、原子力発電をつくっているような関係の日立、三菱、三井、住友、九電、このような方たちと原子力関係の機関があります。これは企業代表ですね。そして、次の二の六のところを見ていただくとおわかりですが、
文科省の予算を七億四千二百二十九万円、それから経済産業省が六億三千九百三万円、合わせて約十四億何ぼになると思います。
ということは、この財団法人
日本原子力文化振興財団というのは、企業と
文部科学省と経済産業省のお金がほとんどである中で事業が推進されているということが考えられます。これは
指摘をしておくだけにいたします。
そして、次なんです。この意味で、今までの原子力発電にかかわる予算というのは、この電源特会予算というのは、随分ずさんなやり方をしてきたのが、新潟であったあのラピカですか、あのようなやり方がありますが、本当に地方をお金でほっぺたをたたくと言われることが多くあるのですけれ
ども、公共事業のチェック、公共事業といってもある意味では
マイナスの公共事業であって、決してこれはうれしいものではありません。
私は北海道ですから、泊の三号機が建設されるということも問題ですし、北の外れの大地、酪農の大地、あの大地に深地層研究所をつくる、核抜きだということを言って持ってくる。そういうことが行われている中で、とにかくお金をたくさんたくさんくれますから、地域は、本当に貧しい地域がそこだけお金が赤字になっていないという
状況で、お金がばらまかれています。
そういう中で、皆さん御存じと思いますけれ
ども、住民投票が行われ、プルサーマルの計画にも反対だし、原子力発電の立地も反対だという住民投票が出ている中で、この資料は推進と思われる
人たちが原案を、思われるじゃないですね、はっきり、この
日本原子力文化振興財団の名簿を見ますと推進の方たちばかりです。
しかも、あえて言いますと、ジェー・シー・オーの事故があった、この犠牲者の方たちも院内集会で私のところに来て署名を出したりいろいろなことをしていますが、この犠牲者、こんなにいて健康手帳
一つ出してもらえない、そういう犠牲者の声はこの中にはありません。それから、被曝線量の危険性な
ども記述されていません。
そして、言われているのは、CO2の削減のためだ云々の原発、それから電力安定のための原発だということを主張されている中で、では放射線汚染というのを、地球
環境から言えば、
環境庁にはこれは関係ないんだと言うから、これはこちらでお聞きするしかないのですけれ
ども、
環境汚染の問題があるにもかかわらず、CO2問題だけのような形でPRされているのは、本当に大変問題だと思っています。
美浜の原発だったと思いますが、社民党の
調査団もつくって行ってきましたけれ
ども、一歩間違えればチェルノブイリのような事故になりかねないほど大変な事故だったと聞いています。
こういう
状況の中で、
学校現場のことを少し
お話をさせていただきます。
原子力ブックというのをつくられて、あの事故の後、安全
対策その他を進められているようなんですけれ
ども、あの事故のあった日、ほとんどの教職員は、原子力に対して特に危険性の
認識がなかったと聞いています。
子供たちは口をハンカチで覆っただけで下校したそうですし、下校もしないで
学校にいたし、窓をあけていたし、グラウンドで授業もしていたということを報告で私は聞いています。
その後、この原子力ハンドブックですか、つくられたというのですが、この中にも、はっきり言ってこの危険性や被曝線量の問題が十分書かれていないのです。そのことについて
大臣、いかが思われますか。