○中西
委員 よくわからないのですね。
ですから、例えば、その
大学の
学生数、学部、いろいろあるでしょうから、そこにおける定数がどのようになっているかというのは、これは比較できると思うんですよね、やろうと思えば。やらないだけじゃないのですか。そしてさらに、
研究費なり、そのために今度は
施設が必要ですから、
施設はどのようになっておる、そういうようなものも含みまして、例えば旧帝国
大学の場合、見ていただくとわかるように、第一、
研究室でできるというところはもうなくなっちゃっているんじゃないですか。
研究室からみんな出ちゃって、廊下でやり、廊下が足りなくなってプレハブを建ててやるというようなところまでいっていると思うんだよな。
ですから、そういうことが国際的に環境としてどういう位置づけにされておるかということを見ていかないと、ただ単に国際競争力ということだけを取り上げて、これにたえ得る、特にこの中の一番
最後にあるように、本当に驚くのですけれども、例えば国公私トップ三十を世界最高水準に育成するという、こういうところがだっとあるわけですよ。そのためには何をしなくちゃならぬかということを先に言わなくちゃだめだと僕は言っているんですね。それなしに要求することが私はどだい無理だというんです。
ですから、かつて有馬元文部
大臣が東大におられる時分に、理学部の教授がどういう
状況にあるかというものを
学校で
評価していますよね。外国の有名な学者の皆さんを連ねて、学内と両方でそうした結果が、半数以上の理学部の教授は国際的に一流だということがはっきりしたということを言ったじゃないですか。そのことを知らぬとは言わせませんよ。
だのに、じゃ、世界的な体制まで持ち上がっているかというと、まだまだ足りないということを言う人もいます。ただ、理学系統だとかいろいろなところについては、世界で比肩して、だめだという見方はされていないということを言われていますけれどもね。
ですから、そうした点をもうちょっと、
審議をした例えば、これをやったところは
大学審議会ですか、ということになれば、
大学審議会の皆さんが何を素材にしてどのように
審議したかというのを出してください。そうしなきゃ、私たちは、今ここでこうすることがより正しいなどということは、
審議会の諸君が言ったからといって私は納得できぬ。その中身をちゃんと出していただいて、諸外国と比べて、例えば悪い環境の中でこれだけやっているというならまだしも、そういうことが全くわからずにトップレベル三十を持っていくなどという、こんな簡単に、ただ数さえ出せばその場逃れができるなどという
大学改革などということは絶対やってはいけないと私は言うんですね。
大体、
日本のやり方というのはみんなそうですよ。省庁の改編問題についても、先に数が決まっているんですよ、これで私たちは大論議したのですから。そうでなくて、省庁というのは大体何なのかということから始めていかぬと数が決まるわけないじゃないかと言うけれども、時間がないと言って省庁の数を先に決めて、箱を決めてしまったでしょう。それが今やられている省庁改革じゃないですか。行政改革の根本的な誤りはそこにあるんです。
ですから、やはりこうした問題を本当に私たちの納得できる、今の
大学が置かれておる環境は世界のどこら辺に今位置づけられておる、そういう中で皆さんが努力してやった結果が、今あなたが言われるように、何を基準にして
評価するかというものをみんなに公開をしてもらって、それによってこうしてやりましたというものを出してもらわぬとだめですよ。
そうしないと、私たちがやはり本当にまともに論議しようとしたって、ここはなぜ私はこのことをやかましく言うかというと、このことによって
予算が決まるんですね。そして、今度追及すると、少ない
予算の中でやるからこの
程度で我慢してくれ、こうなるんですよ。ですから、
予算がないのだから
日本の
大学のレベルというのはこれだけしか行けませんということを言わなきゃいかぬ、むしろ逆に。そして、人材養成、世界に引けをとらない
日本の
大学教育なんだ、こういうふうに持っていかなきゃ、僕は基盤の置き方が非常にあいまいだと言うんです。それによって、言葉は盛んに、さっきも
大臣の
答弁の中にもありましたように、じゃ、本当にそうなっていっておるか。
だから、私たちから見ると、単科
大学をつくったときのあれからし、それから地方の要求からすると、そこに
大学が欲しい、そのことによって地方を活性化するという意欲がみんなあるのですよね。
ですから、例えば、我々が調査に行ったときに、福島なら福島に行きます。そうすると、福島
大学の、行政を中心にして、地方の公務員を育成するための
大学の大きな改革を今していますと、それならわかるのです。そうすると、それは物すごい目標を持ってやっているというのがわかるのです。
ところが、そういうものが本当に今各
大学から出てきているかどうか。こういうこともあわせて我々、総合的な判断をしていかないと、これで簡単に、今あなたが、それは簡単に文書をあらわしたから誤解だと言わんばかりのことを
工藤局長は言われましたけれども、参考人言われましたけれども、しかし、少なくとも、わかりやすくするために書かれたのがこれです、特徴的なものをね。ということになりますと、ここいらを私たちが理解するということになれば、その裏づけになるものをちゃんと出してくださいと。それは今出せますか。出せなければ、これは後になってでも結構だけれども、そのときまた改めて討論をしなくてはなりません。