○中林
委員 私は、ノリ不作の第三者
委員会というものの果たしてきた役割というのは、本当に、期間をちゃんとして調査もよくされて、そしてよく
検討もされて、そして
見解をまとめられたわけですよ。今そういうものが立派にある、そういう中で、この第三者
委員会を抜きに、この短期調査の結果をまた新たな、今は全然姿が見えないんですけれ
ども、新たな組織をつくってそこで
検討すると言っているんですけれ
ども、もともとあったこの第三者
委員会で十分じゃないかというふうに私は思います。この第三者
委員会の役割、それをしっかり念頭に置いていただきたい。
中長期開門調査のことについては、
大臣、明言を避けられた。これは本当に私は遺憾だというふうに思います。この問題は引き続き今後も取り上げていきたいというふうに思い、次の問題に移らせていただきます。
大臣、FAOの食糧サミットにお出かけになるので、先週も私、この
観点から
質問をさせていただきました。
この食糧サミットの問題ですけれ
ども、前回九六年のサミットで、八億四千万人いた慢性的栄養不足人口を二〇一五年までに半減するということを決めました。FAOの中間報告によると、世界食糧サミットの目標の達成進捗度はこれまで相当緩慢であって、現在の進捗率によると二〇一五年までに目標は達成されないだろうと、目標達成が不可能であることを明らかにし、世界の食料事情というのは極めて深刻だというふうに思います。
その中で、食料
輸入大国
日本、その
実態はどうかということを検証する必要があると思います。アメリカを中心としながらも、全世界から五千八百二十五万トン食料を
輸入している
日本です。そのような
輸入食料依存のもとで、飽食とも言われ、食生活を維持し、国民一人当たりの供給熱量が二千六百四十四キロカロリーに及んでおります。酒類を含めば二千七百九十八キロカロリーになるわけですね。このことは、世界の人口に占める割合が
日本の場合二%です、その国が、人口比率の三・七五倍の食料と十二倍の水産物を
輸入する、こういうことになっているわけですよね。
EU諸国だとかアメリカ、カナダ、オーストラリアなどの先進国の国民一人当たりの供給熱量、三千キロカロリーでございますけれ
ども、しかし、これらの国は食料
自給率が一〇〇%を超えている、ないしは七〇%、八〇%、そういう国々ですね。だから、自分の国で賄えているということです。
世界の食料供給に負荷を与えているのは、先進国ではまさに
日本だけだと。四〇%まで低下しているこの
日本が、先進国では唯一世界の食料供給に負荷を与えているということになっているわけですね。
このような、世界の食料を先進国と称する一国に集中するようなこと、これが、現在、将来にわたって許容されるのかということが、私は本当に厳しく問われるだろうというふうに思うんですけれ
ども、
大臣の
見解を伺いたいと思います。