○原田(義)委員 自民党の原田義昭でございます。
まず、
質問に入る前に、私、先ごろ亡くなられた岸本光造君のことについて一言触れたいと思います。
一月二十三日、六十一歳をもって岸本君、生涯を閉じられたわけであります。その岸本君、御
承知のように、この
農林水産委員会に、彼は在籍三期八年余でございましたけれ
ども、その間、ほとんどの期間、
農林水産委員会に、あるいは委員として、また
理事として参加し、本当に
農林水産業こそが
日本の国の基である、こういう情熱のもとに頑張ってこられたわけであります。
過日の彼をしのぶ会の席で、実はこういう話を聞きました。十二月三十日、昨年の暮れですね、北海道に戻っておられた
武部農林
大臣に電話が来た。そして多少の会話があったのですけれ
ども、最後に老廃牛問題、
大臣もこれは何としてでもきちっと処理をしてください、こういうことを言われたそうであります。
今にして思えば、昨年の大みそかといいますと、もうほとんどいまわの際だろうと思います。その中にあっても、なおこの問題、また
農林水産業、また国の全体に対する思い、これを訴えようとした彼の思い、また
責任感を知るにつけ、改めて涙が出てくるような思いでございます。好漢岸本君のその思い、情熱を、私たち残された者がしっかりと引き継いで頑張らなければいけないな、そんなことを感じた次第でございます。
質問の前に、一言、彼をしのばせていただいたところでございます。
さて、一昨日の
大臣の所信表明、必ずしも長い言葉ではございませんでしたけれ
ども、現下我が国が抱える、とりわけ
農林水産業の問題点、その中で雄々しくこれに立ち向かっているんだ、こういう
お話を聞かせていただいたところでございます。
食料の自給率、さらには農業、農村の構造改革の問題、米政策、さらには後継者の問題、先ほどから議論がありますようにセーフガードとか、もちろんBSEの問題、WTOの問題並びに森林政策、漁業政策、いずれも本当に未曾有の、新しい世紀においては恐らくこういうのが一般的な課題になろうかと思いますけれ
ども、いずれにしても、これだけ大きな課題に対して一つ一つこれに立ち向かうんだ、そういう決意を感じさせていただいたところでございます。
きょうは、私もかなり早い
段階で
質問する予定でもありましたけれ
ども、既に同僚議員から主なテーマは取り上げられました。多少ダブることがあるかと思いますけれ
ども、しかし、これは各党各会派、また各議員がその立場で取り上げている。そのダブっているということは、とりもなおさず、私は、国民が本当に心からそのことを心配しているんだ、そういうことではないかなと思います。そういう意味では、できるだけ重複は避けますけれ
ども、真摯な
答弁、また
回答をお願いしたいな、こう思っております。
先ほどから表示の問題が出てきました。直接には雪印食品のああいう事件、これは農林
行政と同時に、犯罪ですから、そういう意味ではちょっと違う側面もあろうかと思いますけれ
ども、しかし、やはり根っこには、当然のことながら、
農林水産行政に対する大きな問いかけにもなっていると思いますが、この虚偽表示の問題、またJAS法といいますか、この
法律について、現状。
この
法律は、まずは正確な情報を消費者に与える、それを消費者が賢い目でもって選択をする、そういう
法律であろうと思うのですね。しかし、そもそも正確な表示、そこの部分にこれだけの偽りやらよこしまな動機があるとすれば、それこそ国民は何を信じていいんだということになるわけであります。
きっかけは牛肉でありましたけれ
ども、ミニトマト、いろいろなミート、さらにはいろいろなものもこれから出てくるかもしれぬ。そういう意味で、この
法律の現状、さらには、どこに欠陥があって改善の方向を求めているかということをお
答えいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。