○五十嵐
委員 もちろん内部用ですよ。外に出すためにつくるはずがないんですよ。しかし、なぜか私の手元にはある。これは、こういうようなことがいつまでも続いちゃいけないと、心ある人が中にいるということの証拠だと思うんですね。だから、私はそうした良識派の人の側に立って、あなたはきちんと、今までのこのようなあり方、実はいっぱい来ているんですよ。内部から、今のあり方はおかしいと露骨に言われているんですよ。いいですか、私なんかも人がいい方だから、世の中の裏の裏の仕組みなんというのはよくわからないんですが、私のところに持ってこられた告発的な文書の中には、いわゆる
道路利権というのは、政治家が、発注額の多い
公団ファミリー企業トップに自分の息のかかった
公団OBを据え、その下請に癒着したゼネコン業者を押し込んで、
工事情報を
公団から入手してゼネコン業者に教えるとともに、談合を仕切り、意図した業者に受注させてもうけを得る、こういうことは、今までの多くのゼネコン汚職や談合や今まで明るみに出た疑惑がこれを証明しているではありませんかという、こういうことをやっているんだ、こういう連鎖をもう断ち切りたいというまじめな
公団職員からの悲痛な声が来ているんですよ。そういう側に立たなければ、これをやっていてもいつまでも同じことですよ。
これが、なぜ
公団を改革しなきゃいけないか。ひとり
公団だけの問題じゃなくて、これは政と財と官、政財官、政官業、この三者の根深い
日本の構造、ここに問題があるから、これを断ち切るような方向での改革をしなければ意味がない。単に
公団を赤字にさせないとか赤字をつくらないとか、そういう問題ではないんだ。これが
日本全体の
経済をゆがめ、
日本全体の国力を落としているという問題につながるんだということなのであります。
その中で、悪いのはやはり魂を売る官僚なんですよ、
大石さんと目が合っちゃったけれ
ども。だめですよ、癒着しちゃ。
あなたは、後でじっくり御
質問いたしますけれ
ども、あのときにも言いましたけれ
ども、いろいろな官僚的なテクニックを使ってごまかそうとされる。今私が申し上げているのは、いわゆる諸井
委員会の報告の改ざん問題を主に念頭に置いて言っているわけですけれ
ども、官僚のテクニック、皆さんは頭がいいから。
私も自社さ政権の大蔵省改革プロジェクトチームというのを六人でやったんですよ、相手は柳澤さんだったですね。六人で財金分離というのを決めたんです。あのときに、六人で頭を突き合わせて文章の一言一句読み上げてまで確認したんですよ。その後、当時の大蔵省の方が、修文しますからちょっと貸してくださいと言って修文して持ってきたら、全く違う文章になっているんだ。意味が全く変わっちゃうんですよ。それぐらいお役人というのは一言一句大事にするんです。そして、修文という形でごまかして自分たちの思う方向に誘導しようとする、これがお役人の常套手段、頭のいいお役人のですね。
それを駆使されて、あなたは、あの諸井
委員会の座長メモ、座長案を飛ばして、そして上下分離せずという
言葉をわざわざ抜いたんです。確かに後には
一体という
言葉はありますよ。だからいいじゃないかと扇さんを丸め込んだけれ
ども、私は丸め込まれません、そういうやり方を知っているから。
わざわざ
もとの文章に上下分離せずと書いてあるわけですよ。それには重大な意味があるんです。だから上下分離をしちゃいけないんです。ところが、上下分離せずというのは、本格的な答申文から一切削除されている。ごまかした形で、
一体という
言葉があるからこれは上下も含んでいますよというふうなことをいいかげんに言っているわけですけれ
ども、実際にはそうではありません。
このことを後でも追及しますが、時間がちょっとだけありますから、どうですか、そういうごまかしをしたんではないか。正直に認められた方がいいですよ。