○田並
委員 それはちょっと水かけ論になりそうですから、私の方はそういう認識だったということについて御理解をいただきたいと思います。
それで、実はここに
郵便局に関する世論調査、時事通信社、本年の一月調査の資料があるんです。この中で、
郵便サービスに
民間企業が
参入した場合、
全国均一
料金や
サービスはどうなると思いますか、こういう質問に対して、これは複数回答でよろしいということですから、イコール、足して一〇〇になりません。
一つは、通信の
秘密が本当に守られるか心配だ、これが四四・一%です。それから、二つ目が、地方あてや地方差し出しの
料金が高くなるんじゃないか、これが三八・一%。それから、大口と都市部は
料金等で改善をされるんじゃないか、しかし、小口や過疎地では
サービスが低下をされるんじゃないか、これが三三%。それから、大量に出すものは安くなるけれ
ども、個人のものは高くなるんじゃないか、これが三一・七%、こういう結果です。それで、一番しまいのほうになって、あらゆる分野に
参入が行われてすべての
料金が安くなるんじゃないかというのが一九%。あらゆる分野に
参入、すべての
サービスが改善されるというのが一七・六%。これは私が言っているんじゃなくて、もし必要ならば世論調査の結果をお渡ししますが、こういう状況です。
そこで、今言われたように、
民間参入、御社が
郵便事業に
参入をされた場合に、ここにありますように、一番心配なのは
秘密の
保持なんです。これはもちろんどこでも同じだと思うんです、
業務上知り得た知識をやたらに他に漏らしちゃならないということになっているんですから。
ところが、これは大分旧聞になって申しわけないんですが、ある新聞の朝刊で、今はもう現役から引退をされております元会長の小倉さんが、ある方との対談で、こういう、これはもう新聞に出ちゃったんですから、出ているんです。要するに、ある方が質問をしたことに対して、どうも大蔵省の悪口を言うとすぐ税務署が来る、何も悪いことをしているわけじゃないんだけれ
ども気分はよくないですね、でも、私は
一ついいことを考えた、小倉さんが言っているんですよ。どういうことですかと聞きましたらば、大蔵省幹部に届けられたお歳暮やお中元の伝票のつづりを
会社でとってあります、今後、悪口を言ってきたらその伝票をばらまいてやろうと思ったりしている、こういう記事なんです。これはそういう記事なんですよ。
これは二つ問題があると思うんです。そういうことが許されるのか。今、個人
情報保護で大変な時代ですよ。しかも、この方はもう第一線から退いて元会長です。だから、元会長さんと言われる方がこういうことができるということは、第三者でもこういうことができるということなんですね。ですから、伝票の管理もずさんで、
お客様の個人
情報の保護も十分でないということをこれは示しているんじゃないですか。これは非常に心配です。
例えば、今の
郵政職員の場合、
国家公務員として
守秘義務があると同時に、
退職後も
業務上知り得た知識を漏らしてはならないということになっている、これは罰則があります。(発言する者あり)個人
情報保護法もそうです。あの中にはマスコミの関係があるから私
たちは
反対ですけれ
ども。つまり、
国民の
皆さんが
民間参入で一番恐れることは
秘密が漏れること。
それから、果たして、本当に今まで以上の
サービスが受けられるんだろうかと。
ユニバーサルサービスがなくなれば、それは当然地方は
料金が高くなって、いいところ取りで都市部は安くなる、大口は安くなって小口は高くなる、こういういろいろな心配が出てくるんですね。ですから、
参入する場合は
ユニバーサルサービスはぜひやってほしい、当然のことだ、こういうふうに思うんです。
ですから、
秘密の問題が
一つ。それから、
ユニバーサルサービスについてもう一回
考え方を聞かせていただきたいということが
一つ。
それともう
一つは、これも小倉元会長の言で、この間ニュースステーションを撮って見ていましたら、
郵便法五条があるので、国家独占の上にあぐらをかいて、
国民にとって
サービスは悪いし、赤字を垂れ流している、こういう言い方をしているんですね。
これも
郵便局のモニター制度というのがありまして、
一般の方を募集してモニターになってもらう。その
方々に時折、文書でもって、今の
郵便局の
サービスの内容あるいは窓口の接遇態度、いろいろなことを聞くわけですよ。ここにその一部がありますけれ
ども、
郵便局は安心して信頼できるというのがトップで八七%ですよ。あるいは、
サービスがいいか悪いか、非常に
サービスがいいというのは七五%ですよ、二五%は悪いのかもしれませんけれ
ども。ヤマトさんはそれ以上いいのかもしれないけれ
ども。いずれにしても、そういうあれが出ているんです。
それでしかも赤字の垂れ流しという言葉を聞いたら、これは、
職員も一生懸命汗水垂らして努力をしているし、どうもその言い方がどこかの国の総理
大臣によく似ているんですね。何か抵抗族みたいなのをつくって、悪者をつくっておいて、それに対決をする形で自分の正当性を主張しようとする。どうも、いや、今、御社の直接関係のある人じゃないんですが、相当な影響力を持っている方だろう、こういうふうに思いますので、以上の点について、もう時間がないからお聞きをしたいと思います。