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伊藤(忠)
委員 一方、特殊法人が合理化されますね。
民営化される、これこそ一里塚なんですが、独立
行政法人化されるじゃないですか。ああいう
皆さんがそういう自由度が与えられるとは、私は思っていません。はっきり言って
経営主体じゃありませんからね。ところが、やはり公務員でありますから、そのあたりがそんなに差がつくということだったら、なぜ公務員という身分を与えたのか。
それは、唯一考えられることは、スト権だけなんですよ、結局は。ストライキ打っちゃいかぬわけです。労働三権の
一つの争議権が規制されているわけです。だから、団結権、団体交渉権は与えられますね、今回でも。ところが、争議権は与えられません。
公社時代もそうです。ところが、特殊会社の
民間になれば、労働三権は与えられるわけです。こだわられたのは、その
部分が
一つ特徴的にはありますね。そのように私は
理解いたします。答弁を求めても、すかっとした答えは出ないと思います、まさかそこだと答えるわけにいかぬでしょうからね。私はのみ込んでおきますが、やはりそれも
一つの大きな理由なんですよ。
だから、身分保障といいますけれども、そこまで
経営の自由度が広がって、
民間参入が来て、かなりこれは
経営を、それこそ発想を変えてやっていかなきゃいかぬということになったら、本当に身分保障というのは、後で私申し上げますけれども、これは二十条でもって
郵便局の設置義務がありますね、
郵便局の設置義務は置かれていますけれども、特定
郵便局の数をどれだけ置かなきゃいかぬかというところまで決めてないんですよ。そうすると、やはりこれからの三
事業の推移を展望したときに、私は、じわじわとこれは、広がっていくのか狭まっていくのかによって随分
議論は分かれますが、そこに影響としては出てくるだろう、このことをとりあえず申し上げておきたいと思います。
それで、次に移りますが、住民のニーズに
郵便事業が、
郵便事業というよりも、これは国の基本インフラです、
郵便局ですね。
郵便局の
ネットワークが、今何ぼでしたっけ、二万五千、それぐらいありますね。これを大事にしていこうと。僕は賛成なんですよ。それを大事にしていこうと言われるんですが、大事にしていくようなことになっていないじゃないかと私は言いたい。ここが私の言いたいことなんです。
つまり、末端の
郵便局が取り扱う
サービスでワンストップ
サービスがありましたね。これは、今
総務省が
自治省も包摂していますから、意外と片山
大臣がかっと言えば大体広がっていく
部分があると思うのですよ。ところが、パスポート
サービスはやるべきだ、航空券の取り扱いもやるべきだ、これは民主党の
一つの
考え方、政策が出ているんです。私は、それを言うの、できないと。それは言ってもできぬ。なぜか。縦割り
行政ですもの。これは国土交通省がうんと言わなければできないんです。何ぼやろうと思ったって、
総務省管轄の人が言ったって、これはだめだと。
私は、それぐらい日本の縦割り
行政というのはきついと思っています。そこのところは
総務大臣の答弁いかんにかかわるわけですよ。この一言は大きいんですが、何が次に言いたいかというたら、スイス
郵便みたいにバスを走らせろと私は言いたいんです。十何年間私はこのことを言い続けてきました。
つまり、どんな農村へ行っても、どんな田んぼのあぜ道、あぜ道じゃないな、農道をずっと走って、
郵便バスというよりも公共バスですよ、走っているんです。これは必ず郵袋を載せて、そこの村の人々、高齢者が多いわけですが、そういう
皆さんを、定期的に走っていくんです。バスの運行のそういう標識がございまして、手を挙げるわけです。そうすると、その
郵便バスがとまるんです。そこに乗るんです。それで次に走っていく。
なぜこれができぬのか。高齢化社会はどんどん進むじゃないのか。結局、運転できない高齢者が、足がないものですから、人口が、だんだん若者が町へ出ていくと、どうして暮らすんだ。そういうところに、バスとは限りません、ミニバスでもよろしい、バンでも結構なんですが、なぜそういう足が
確保できないのか、我が日本は。
自動車王国である日本がなぜできないのかと言うんですが、
郵政省の幹部の
皆さんに言いますと、もう先生の言うことはわかったと帰っていくんです。できないということなんですよ。私は、お見えになる幹部の
皆さん、見えるたびにそれを言ってきた。十年間言ってきました。ところが、それは歯牙にもかけてもらえない。なぜか。縦割り
行政なんです。いや、それはできますと。だから、今の
総務省は、国土交通省がかんでいない、運輸省がかんでいないから、なかなかそのことができないわけです。
だから、本来、この
郵便局というのは末端まであります、
国民のためのインフラなんです。しかし、これはハードなんですね。ハードというけれども、ソフトがなければハードというのはただのコンピューターの箱と一緒。どんなに立派なコンピューターをつくってもソフトが入らなかったらただの箱なんです。
そういう状況になっているわけですが、この縦割り
行政の弊害をなくすことによっていろいろな
サービスが生まれると思うんですが、可能性については、
大臣、どうでしょうか。