○坂井
委員 一票の価値は、三倍を超えれば明らかに違憲と言えて、本来二倍未満であるべきということで、今回のいろいろな
勧告も、
全国の議員一人当たり
人口四十二万三千六十四人、これをもとに、最大
人口を五十六万四千八十五人、最小
人口を二十八万二千四十三人ということで、この理論値のもとでいろいろな
調整をされているわけであります。
お手元に資料を配っておりますが、この最小
人口二十八万二千四十三人、これより少ない
選挙区というのがいろいろあります。その中には、
先ほど斉藤議員からも御
指摘がありましたけれ
ども、各県に一人ずつ配分してその後
人口比例にするという
現行方式でありますので、福井県、徳島県、高知県みたいに、県の
人口からして、
定数で割ったら二十八万二千四十三人にいかない。
例えば、福井県でいうと二十七万六千三百二十人になるし、徳島県は二十七万四千六百六十五人、高知県では二十七万一千三百二十六人というふうに、もう既にこの理論値を満たすことができない県があるということは、今の
現行方式の限界である、これは
斉藤委員の御
指摘のとおりだと思っております。
一方で、平均
人口が二十八万二千四十三人を超える県、例えば山梨県、長崎県、こういうところもありますが、こういうところの
選挙区でも、例えば山梨一区では二十八万三百三十一人ということで、この理論値を下回っている。あるいは、長崎県は三区が二十七万六千九十八人ということで、これも最小
人口を下回っている。
しかるに一方、秋田県を見ますと、秋田県は一人当たり
人口三十九万六千四百五人ですが、この二区は二十七万九千七百七十六人で最小
人口を下回っておりましたが、これを一挙に今回の
勧告で三十八万二千九百五十九人までふやしている。これは秋田の二田議員から非常に不満が漏らされているところであります。地元の地域
状況を勘案していないということで
指摘されているところでございますが、どうして秋田を大幅に動かして、一方で山梨や長崎は動かしていないのか。この辺が私にとっては何となく解せないなという感じがします。
それでは、二十七万の最低のところ、今回、高知県が、一区が二十七万七百四十三人の最低
人口になりますが、例えば、今回の
勧告はある程度やむを得ない、だから、理論値には余りこだわらないで、この二十七万七百四十三人というところを限界にして考えるということも
一つの手だと思っております。
例えば私の佐賀県なんかは、三区が二十六万七千一人しかいませんので、これをふやしていくというのはある意味でやむを得ないことだと思っておりますが、この理論値の二十八万二千四十三人を満たすようにということでやはり大幅にふやしていまして、二十九万九百五十人まで三区をふやしている。その結果、やはりこれも地域を非常に無視したような感じになって、私の出身地である神埼郡というところは六町村あるんですが、そのうち五町村が外れて一町だけ残る、
一つの町だけが私の
選挙区になるということであります。
私の
選挙区のことでいろいろ言うわけではありませんが、全体の物の考え方、これが何となく解せないなという感じがしますが、このあたりについて、各県の取り扱い、山梨県、長崎県の取り扱い、こういうことを含めて、ちょっと御
説明をいただければと思います。