○五十嵐
委員 それは逆なんですよ。予算があるから
財務大臣も責任を負わなければいかぬというのだったら、それは翌年の予算で切ればいいだけの話で、予算上だけでチェックをすればいいのであって、
主務大臣になる必要はないのですよ、実は、と私は思います。
まだ他の野党の同僚議員の
質問もありますから、これだけでずっと続けるというわけにいきませんので、先へ進みたいと思います。
今は、
財務大臣が
権限を残すのはおかしいのではないですかという話なんですが、逆に今度は、もう一方の
心配は、
金融庁に
権限を集中し過ぎるのも問題ではありませんかという
心配が、
国民の側にはあるのではないかなというふうに思うわけでございます。
最近、
民間の
金融機関から、柳澤さんは優しい人だと思うのですが、どうも
金融庁が怖いという話が盛んに出てきます、本当に。野党の私と会うのすら
金融庁に伝わるとまずいのですということで、私に会うときはこっそり会いたい、こう言う関係者がかなりいるんですよ。やはりそれは、裏返しをすれば、
金融庁が裁量行政を復活させているのではないかという疑いにつながってくるのであります。
それで、裁量行政をしてもらっては困るのですが、その一つの例として、私は前回、石川
銀行の問題を、違う観点からでしたけれ
ども取り上げさせていただいて、その中でも少し
お話をさせていただきましたが、疑問がまだ残っているんです。
あのときに、石川
銀行だけ、なぜ事後チェックのはずの九月期の中間決算の後に入って、それで直ちに
債務超過だったということを気づいていながら、
検査結果の発表を、あれはたしか六月でしたか、年半ばまで延ばしてぐずぐずさせたという指摘をさせていただいたら、あのときに、いや、通常の
検査というのはそれぐらいかかるんですという御
答弁をいただきました。
私は、そんなことあるのかな、地方
銀行を、こんなに一カ所に半年もかかっていて、
検査し切るのかいなという疑問があったものですから、幾つかの
銀行に聞いてみました。そうしたら、主要
銀行とか準主要
銀行については確かに三カ月ぐらいかかりますかねという話を、
検査によって違うんですけれ
ども、
目的とかによって違うんですが、かかりますかねという
お話でしたが、地方
銀行クラスだったら、まあ二週間半とか三週間とかそんなものじゃないですかという
お話を聞いたんです。これは異常に長いですね、五カ月以上の
検査。
その間、石川
銀行の増資、これは詐欺的な増資だったんですが、増資を指をくわえて見て、はいはい、そうですかと、聞いたって増資の努力に介入することはできないというのがまた柳澤
大臣の御
答弁でございました。ただ、本当にそうかいなというふうに思っていますね。
一つは、
金融機関というのは公的機能がありますから、増資の際に、例えば暴力団関係者とか、不適切な方が大きな株主になったら困るわけですし、かなりそういうところのチェックも
金融庁というのは
権限があるんじゃないかなと思うんですね。そうすると、増資には一切そんな介入できない、健全化努力には介入できないというけれ
ども、本当にそうなのかなと。あの増資を指をくわえて見ていたということは問題があるんじゃないかな。
それから、今の、
検査期間が不必要に長いんじゃないか。あれは直ちにあの時点で、事後的なチェックとして九月、確かに中間期ではありますけれ
ども、中間期決算で
債務超過だったら、それが一月の時点あるいは二月の時点でわかったら、私は、もっと厳しい
措置、現に一年後には九月期決算で結果として
債務超過で破綻させているわけですから、そういう処理、清算処理に動くべきだったんではないかな。そうであれば、あのような悲惨な、預金者たちの増資振りかえによる悲惨な被害というのは防げたんじゃないか、こう思うんですが、今何点か続けて申し上げて恐縮ですけれ
ども、この私の疑問点について御
答弁をいただきたいと思います。