○津川
委員 国内にも民間の株式会社が運営をしている有料
道路がたしか三十幾つあったかと思いますが、例えば観光
道路みたいなものは、そういうふうにお金を取ってやっていますね。確かに、今
お話があったように、本来無料で、その建設を促進するために有料という
制度をつくった。大変合理的なやり方かもしれません。
ただ、本来、もともと論の話からいくと、私、必ずしも無料じゃないと思うんです。逆に言えば、国道もその他の
地方道も含めて無料ということはあり得ない。つくる以上はお金がかかるわけです。それをどうやって
負担していただくかという話です。
それは、税金でつくるとすれば、広くあまねく国民の
皆さんから納めていただいた税金をそこに充てるという話、あるいは、
道路特定財源という考え方であれば、自動車を使用される、あるいは所有される方々に
道路の建設費を
負担していただくという考え方であります。通行に関して確かに一々お金は取らないかもしれませんが、そうではなくて、別のルートで、税金という形で
負担をいただいているわけであります。
それがなぜ税金でやっているかというと、これは前も
お話ししたかもしれませんが、経済学の教科書の一ページ目ぐらいに出てくる話でありますけれども、要するにフリーライドの話です。
道路を有料化すると、その有料の料金所以外のところからぽっと入ってきて、それじゃないところでぽっと出ていく、お金を払わないで使う人が出てしまうから有料化はなかなか難しいというのが、教科書的にはよく書かれる話であります。
ただ、その話からいけば、出口、入り口をしっかり制限することの可能な高速
道路ですとか
専用道路というのは、有料にすることは技術的に全く問題ないわけであります。問題は、そこで何を
負担していただくかという話です。それは、建設費に関してもほかの
道路と同じように
負担をしていただくということになれば、これは税金がそこに入る分、税金で取って通行料で取るということになれば、二重に取る形になります。
非常に私は納得がいかないのが、総理が税金の投入をやめました。大いに改革が進んだとも言われておりますが、本来の設計上、私は、高速
道路だから税金を入れないというのはおかしいと思うんです。高速
道路を通るときも、税金がかかっているガソリンなり軽油を使っているわけです。その通っていく車には重量税なりなんなりというものがいろいろかかっているわけです。
一般道路を走って、その
一般道路を
整備するためのお金を払っている。その
部分を違うルートで、高速
道路というものを使ったら、お金だけは払うけれども、その高速
道路の
整備はまた別に払ってくれというのは、やはりこれは二重払いだと思います。
確かに、建設を促進するという目的は非常に結構でありますし、最終的に無料化をするということを実現できるのであるならば、一時的にそれを
負担していただくということは合理性があるのかもしれませんけれども、それにしても、これは税金を払っているわけですから、その
部分に関してはある程度見ていただかないと。
つまり、建設費のすべてを通行料で集めるのではなくて、例えば舗装の
部分に関しての維持管理なんかは、これはまさしくほかの税金と同じような形でやってもいいのではないか。高速
道路であるからこそ、例えば高い橋脚ができたとか長いトンネルができたということに関しては一
部分負担をしていただくという可能性はあり得ると思いますが、それはあくまでも、そこを通ることによって所要時間が短くなる、早く着くことができる、安全に着くことができるということに対する対価であるべきだと本来言えるのではないかと思います。
そういった意味で、これは今現状どうあるかということとちょっと違って、本来、もともと論の話でありますけれども、そういう考え方から立てば、今の有料
道路制度というものは相当見直しをしていく可能性もあり得る。
そこで、ちょっと時間がなくなってしまいましたから、副
大臣に、特に
地域に明るい方でありますので、御
地元の北海道の意見を伺います。
例えば北海道、道央自動車道ですか、旭川から函館なんでしょうか、札幌から函館まで行く高速
道路を今つくっておりますが、大いにつくってほしいという意見はよくわかりますが、一方で、新幹線もぜひつくってもらいたいという話があります。
今
大臣からもちらっと触れられた点でありますが、ことしの十二月でしょうか、八戸まで東北新幹線が延びます。その後どうするかというのはこれからの議論でしょうけれども、仮に新青森までつくるのなら、青函トンネルがもう新幹線規格でできているわけでありますから函館まで延ばしてもいいのではないかというのが、これは私ども民主党の議論の中ではよく出てくる話であります。
その後、では札幌まで延ばすかどうかということになったときに、在来線の話もありますから、高速
道路なのか、高規格
道路なのか、あるいは新幹線なのか、これはやはりすべてというわけにはいかないのではないのかというのが、特にその
地域に住まない人間の純粋な考えだと思いますが、特に北海道にお詳しい副
大臣に御感想を伺いたいと思います。