○
古賀(一)
委員 大臣の方から、現在におけるいわゆるハワイというものが、観光立国といいますか立地といいますか、そういうもので苦労してある、その状況を聞きましたけれども、私が申し上げたいのは、要するに、
世界で最大の、大きい太平洋のど真ん中にあるハワイというものは、アメリカの政府が
地域振興を図ったわけでも何でもないんです。あれは、二十
世紀の初めのころ、あるアメリカ人の賢い男が、このハワイという島が持ついわゆる海、自然、すばらしさというものを見て、
地域の知恵でハワイというものをつくったんです。
もっと具体的に言いますと、ハワイアンというのもないんです、カメハメハ大王というあの伝説も作り物なんです、フラダンスも作り物、レイも作り物。つまり、このハワイに合った、これをリゾートとする、
世界の楽園にするためにどういう仕掛けを打ったら
世界のリゾートになるかということを考えた男が、一連の伝説からハワイアンからリズムから全部つくって、そして、もちろんハワイのワイキキのあの
都市計画もつくった。
そして、聞くところによると、あのビッグウエーブというのがありますね、あれも、
国土交通省の専門家にちょっと一回調べてもらったらいいと思うんですが、あのビッグウエーブも、風が大して吹かないのにあれだけ大きい波になるというのは、下に土木工事が施してあるというわけですよ。だから、どんどんどんどんビッグウエーブになってサーフィンができる。つまり、そこの
地域の可能性というものは、やはり決してワシントンではわからないんです。
私は、今問題になっています島、
道路をつくるならば
道路構造令で市町村道もこうしなきゃならぬだろう、これをやるには旧自治省の起債がどうだと、いろいろな手かせ足かせというものがある中で、島嶼の村長さんというのは地方交付税あるいは特別交付税をお願いするしかない、やはり国に頼るしかない、自分
たちの知恵は出してもしようがないという文化の中で戦後ずっと来たんだと思うんですよ。
そういう面で、公共工事の話が出ましたけれども、それ以前に、先ほど
松原議員が熱っぽく言いましたけれども、やはり先兵として、
離島こそ、自分
たちのいわゆる設計、企画、デザインによって島おこしを考えてごらん、そこで必要最低限の国の規制、それはもちろん守ってもらうけれども、島が観光振興ということで考えるなら大抵のことは認めるというような、一つの発想の自由な特区を設けるぐらいのことをしないと、
離島というものは、相変わらず、漁港整備だ、十年前に漁港が整備された、また来年も頼むよ、今度も頼むよなどという一種の依存、それは残っていると私は思うんですよね。
私は、そういう面で、今度の
離島振興法というものが、目的規定から大変前進はしたと評価をします、しますけれども、相変わらず国の基本方針、国の、県の計画、こういう体系でつくられていることに、
大臣は今いいことをおっしゃったけれども、二十
世紀のパラダイムというか、霞が関のこれまでの
ルールを依然残したまま島おこしをやろうとしているなと。
霞が関の中にいて、例えば、ここの浜辺のここは何月何日の夜になると満天の天の川が、星がたくさん見えて、これは東京の人間が来たら喜ぶ、これを何とか物にしようとかいう、じゃ、そこに通ずる
道路はアスファルト舗装じゃなしに、ひとつ芝生の歩道をつくってみようかとか、そんな発想というのは、国じゃわからないんです。でも、実際、東京からあるいは
都市部から人が来る、そして
地域の人
たちが、おらが島は
日本でも珍しい、おもしろい、いい島だという、その知恵というものは、極めてやはり具体的な一つ一つの知恵だと思うんですよね。
そういう面で、私は、この
離島振興というものは、ある面では、これまで遅々として進まなかった地方分権、地方の
時代の本当の
意味での先兵になる、そういう役割を担うべきだと思うんですね。それには、先ほど税制の話が出ましたけれども、税制の話の前に、そういう企画立案、創意工夫を、
離島は一種の特区だ、自由にやって考えてこいと、考えてきたら、そこに、ふるさと創生じゃありませんけれども、優秀なものには国は援助してという、そういう競争をまた起こしてもらう、そういう新しい地方の振興の先兵にすべき一番いいテーマじゃないかと私は思うんです。
そういう面で、先ほど熱意は
大臣の方から聞きましたけれども、今言ったような、もう規制を原則撤廃して、
離島は
離島で新しい
時代の自分の町おこしを、島おこしを考えろと、そういう計画体系に将来持っていくべきと私は思うんですが、
大臣、この点について御賛同を得られますでしょうか。ひとつ答弁をお願いします。