○瀬古
委員 今の問題でも、いろいろ通達を出すにも、どういう立場で出すのかによって違うわけですよ。私がさっき言ったように、これは欠陥車ではありません、こう言って、整備不良が問題ですというので出すのか、欠陥車の疑いありというふうに出すのか、そういうふうに立場が違うわけですね。
今回の場合はもう、欠陥車ではございません、あくまでも整備不良ですと、
メーカーの言うままに出しているから、何度通達出したって、
会議やったって問題だと言っているんです。本当に欠陥でないのかどうかということを調べないでやるなんということは私はあってはならないと思うんです。こんなことをやったら本当に
メーカーは大喜びで、幾ら欠陥が出ても、今までは隠してやってきたけれ
ども、これからは堂々と、
国土交通省のお墨つきをもらってリコールができるんだ、こんなことがあってはならないと思うんです。
もう一点、私、
国土交通省の姿勢について伺いたいんです。AT車、オートマチック車の暴走事故の問題を取り上げたいと思うんですが、今このオートマチック車の暴走事故というのはあちこちで起きております。
今
皆さんのお手元にお配りしました
自動車のふぐあい情報というのは、
国土交通省がホームページとしてつくられて、そしてこの中で特にAT車の暴走事故について載せられているものなんですね。私は、先ほ
どもお話がありましたように、
国土交通省がこういうふぐあい情報を堂々と発表するというのは、これは大変積極的だと思っています。
ただ、若干気になるのは、幾ら申し出があっても、「内容については
国土交通省では
責任を負いかねます。」というふうにわざわざただし書きがついている。いや、私は全部持てと言っているわけじゃないんです。しかし、少なくともここに出てくる重要な問題については一定、
責任を持たなきゃいかぬのですね。
特にオートマチック車の暴走事故については、
メーカーは、一切運転者、
ユーザーの
責任だということを言っています。しかし、
ユーザーの
責任でこれだけたくさんの暴走事故が起きるはずないんですね。実際には、これを見てみても、駐車場で一たん停止して再度車両を前進しようとしたとき、いきなり暴走、ブレーキペダルを踏んだがとまらず、三十メートル先の樹木をなぎ倒して二メートルほどの土手の下に転落したとか、走行中にアクセルペダルが戻らず事故を起こしたとか、いっぱい出てきています。
しかし、これは全部本人の、運転者の
責任ということで切り捨てていいものなのかどうか。もちろん運転者のミスもあるかもしれない、しかし、これだけの情報が送られて、相変わらず
国土交通省は
責任を負いかねますなんと言って、一体オートマチック車の暴走について
調査や研究なんかをしないのかという問題なんですよね。
私は、
メーカーは全部本人の
責任だと言っていますけれ
ども、そんなことはないと思うんです。これを見てみても、何か怪しいなというものがあるわけです。そうすれば、怪しいかどうかというのは当然
調査もしなきゃならぬのですね。本当に
メーカーのところに行って、ちゃんとそのクレーム情報がどのように入っているのかということも、この
国土交通省のホームページだけじゃなくて、
メーカーのところに行って調べなきゃなりません。そして、本当に
メーカーはこっそりと
設計変更していないのかと。今までは
国土交通省も
メーカーを信じていらっしゃったけれ
ども、これだけクレーム隠しが起こった以上は、やはり大丈夫かという目で見てもらわなきゃならないと思うんですね。
メーカー自身もこの問題を取り上げているわけですけれ
ども、全体には、
メーカーはこのオートマチック車の暴走事故はどのように把握しているんでしょうか。つかんでいますか、
国土交通省は。