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五島委員 特別加算のついている患者だけ云々とおっしゃるけれども、今回の通達の内容はそういうことを限定していないんですよね。ともかく指導食を出せばそれは技術料の中に含まれているというのがおたくが出した通達なんです。そんなばかなことはないでしょう。わかっておられてそういう答弁をされる与党の
立場に民主党もなったらどうしようかなと今から恐ろしい思いもするわけですが。
これはやはり、この診療報酬の改定の問題を含めて、こういうふうなその場しのぎ、先ほどの入院の問題にしても、介護と
医療との間の患者のキャッチボールの中でこんなとんでもないものが出てきたんだろうし、この問題にしたって、いわゆる
医療費の抑制というものを、
医療費の抑制の根本はどこなのかというのがわかっていない、診療報酬を引き下げればそうできると思っている。
今、
田村さんが、
医療機関が悪質なことをして導入を早めるような
お話をされたけれども、今の現状はそうではない。本当にその腎透析というのは今パイが足りません。もうパイがないというか、できる施設が足りません。大変な努力をしているんですよ。例えば透析を専門にやっている
医療機関から、透析がまだ入れないので、ともかく可能な限り、この患者さんを透析をせずに診れるようにぎりぎりまで任されることも我々はよくあります。その患者さんが半年早く透析が入ったからとして、医学的に誤った
医療だとは到底言えない患者がたくさんいる。そういう努力というものを全く評価せずにこうなれば、結果的に、
医療費の自然増という形で、抑制したはずが
医療費が暴騰する。これまでの厚生省がやっているのは全部そうなんですね。そうなるのではないですかということを申し上げているわけです。
何かもう三十分を超えてしまいましたので、私はきょうは少なくても六問
質問をする予定だったんですが、一問目でこれだけ時間をとったら、あと五時間ぐらい
質問させてもらわなきゃいけませんけれども、こういうふうなばかげた
方向が何で出てきたのかなということを
考えると、やはり例の
経済財政諮問会議や総合規制
改革会議の答申というものにまで戻らざるを得ないのかな。
午前中、
金田議員の
質問に対して
大臣が答えておられましたけれども、現在の
医療費が膨大化していっている、それはなぜ膨大化していっているのか、簡単に、お年寄りがふえるからというふうに言われています。本当にそうだろうか。
日本は世界一の長寿国になりました。そして、今、厚生省も健康寿命を大幅にふやそうとしている。事実、
国民も健康寿命を延ばしたいという要求をお持ちになっています。健康寿命を延ばしたいということはどういうことになるのか。そういう要求があるから、
医療に対しても非常に多くの御批判が
国民からございます。と同時に、健康寿命の延長というのが、フィジカルな
意味において全く異状のない人が高齢期まで
存在する、そんなことは
考えられない。
健康寿命というのは、これはもう
大臣が御専門だったはずなんですが、さまざまなコントロールや
社会システムを通じ、疾患、医学的には疾病を持っている人々が
社会的には健康人として機能し得る、そういう
状況をつくるということが健康寿命の延長のはずです。血圧が高い人もおられるでしょう、糖尿病の人もおられるでしょう、あるいはその他さまざまな疾患を持っておられる方もおられる、だけれども、
生活のコントロール、あるいは医学の力、そういうものを通じて
社会的には健康人として機能していける、そのことによって健康寿命が延びていく、そういう内容であると思います。
このニーズが高くなれば高くなるほど
医療に対する
国民のニーズが強まり、結果的に
医療費を押し上げてくることは当たり前です。その
関係をどのように
考えてこの市場主義というものを導入しようとしているのか、私には理解できません。
ここのところをきちっと押さえないままに市場主義を導入して、
医療機関の中におけるサービスの
競争は私も結構だと思いますが、市場主義の中には消費者の方の
敗者と勝ち組が生まれてまいります。負け組にとっては健康寿命の延長をあきらめなければならない、こんなばかげたことはないだろうと思います。そういう
意味では、この市場主義の導入というのは皆
保険制度というものを早晩崩壊させてしまうんじゃないかというふうに
考えています。
また、そうしたものの何か途中過程のような形で、混合
医療というものも主張されています。健康寿命を延長したいという多くの
国民の要求、その多くが
医療とのかかわり抜きにしてはこの健康寿命の延長が難しい、そういう
状況の中において、どういう
部分を一体混合
医療にするか、これは全くこの諮問
会議も総合規制
改革会議も触れていませんね。
この話をしますと非常に長くなりますので、これについては私の意見を述べるにとどめておきます。
もう
一つ。この
会議の中において、具体的な問題ですが、非常に強調されております。それは、IT化、
医療のIT化という問題です。
医療のIT化というものを非常に強調されて、厚生省もそれをそうだというふうに受け取っておられる。
医療のIT化の中で、電子レセプトの問題などいろいろ議論はありますが、それほど今すべての
医療機関に通用するような電子カルテのソフトが開発されているわけでもない。一番の目の前に見えている問題はレセプトの電算化。九〇%以上の
医療機関が、レセプトの電算化は
医療機関の中ではできています。だけれども、レセプトの電算化をすることの
意味と目的が見えない。
現在、レセプトをオンラインで結ぼうがあるいはフロッピーなりCDで支払基金に持っていこうが、それは構わないと思うんです。それを支払基金ではどうしているか。全部それをペーパーに打ち出して、その紙の上で従来どおりの審査をしているわけです。これ、IT化ですか。一体、そのことによってどういう省力化なりあるいはデータの収集なりができるんですか。全部従来どおり、手書きのときと同じように、紙で打ち出して、紙の上での審査しかしていない。
IT化と言う以上は、
医療の問題ですから人の目を通さないといけない
部分はあるにしても、
基本的に機械審査というものを前提にしてこの
お話は厚生省も受け入れられたんだろうと思う。そうだとするならば、当然、このレセプトの審査についてのプログラムについても、厚生省は、具体的に省内で独自に開発されておられるのか、それとも
民間の
企業に発注されているのかは別として、このプログラムが現実に検討段階に入っていないとIT化なんて言えない。
その辺はどうなっているか、お伺いします。