○
中川(智)
分科員 私が申しておりますのは、これは災害なんですね、学校災害。
そして、今ボランティアの
人たちが仕事を持ちながら、御自分のお子さんを昨年亡くされたお医者様の中村先生などは、この一冊の本を著されました。三年前に中学一年でラグビーの部活のときに子供さんを亡くされた
方々は、ボランティアでこのデータをとったりして頑張っていらっしゃいます。それは予防できるからなんですね。
読売新聞の七月二十一日の記事では、一九九六年から五年間の熱中症の死者は百四十五人から二百七人、記録的な猛暑の九四年は五百八十九人。これは、防ぎ得るというよりも、知識がないということと、根性主義、勝利主義の中で、学校
現場では子供たちが過酷な活動、知識のなさによって、そしてまた、みずからもう疲れたと言えなくて倒れていって亡くなっていく、これは災害なんです。
意図してとは申しませんけれども、そのような
文部科学省の今の
遠山大臣の御
答弁のような甘い認識であるからこそ、死が防げない、事故が防げない、そのような
実態があるんです。たくさんのことがあるからその熱中症にたくさんは割けない、そのような認識はこれからもますます事故を生む。
どうしてもつらくてつらくて、子供を失った親の身になってください、
大臣。しっかりと取り組んでいくというような言葉がいただけないものでしょうか。そのような甘い認識だから、学校での事故が減らない。そして、
実態把握さえもしない、責任を持って周知徹底することさえも非常に及び腰。非常にがっかりいたしましたし、失望いたしましたが、でも、大切なことだ、予防できるという認識は一致いたしましたので、今後ともしっかりと頑張っていっていただきたいと思います。
この「熱中症 息子の死を糧にして」という本も、
大臣に既に、本を書かれたときにこの中村先生はお送りしたそうです。
大臣のお手元にあると思いますので、ぜひとも、きっちりと手にとって読んでみてください。
そして、三年前に中学一年の子供さんを亡くされた宮脇さんのお子さんは、一時間半ただ寝かされていただけでした。この熱中症というのは、倒れた後、速やかに処置をすること、そのことによって死なずに済むんです。一時間半寝かされていただけだった、それによって死んでいく。起きた後がどれほど大事か、そのこともまた
指導者にしっかり周知徹底する。子供たちが救急車を呼んでほしいと言ってもその声が届かない。寝ておけば治るよという甘い認識がなぜ続いているのか。それは、
文部科学省として、しっかりとした責任を持って、一件でもなくしていく、ゼロにしていく、そのような気構えでやっていっていただきたいと思います。
熱中症だけでかなり時間がたってしまいましたけれども、もう一つ、これは学校
現場に聞いていただきたいんですけれども、例えば救急車を呼ぶとき、救急車を呼んだら
病院に搬送される、それによって、事故報告としてきっちり報告もしなければいけないし、その後、どういう状態だったのかと、いろいろかなり
書類なども書かなきゃいけないし、手間だと。手間という言葉はちょっと
誤解を生むかもしれませんけれども、かなり責められると。子供を亡くされた親御さんたちは、恨む気持ちはあるけれども、今は、このような悲しみを別の親にもうさせたくないという思いで、ボランティアで一生懸命頑張っているわけですね。
大臣に、もう一つお願いしたいということで御
答弁いただきたいのは、今、ボランティアで熱中症の会とか学校災害のことを考える親の会とかというのがございます。できれば当事者の方たちの御意見を聞く場を
文部科学省として一度持っていただいて、そして、ボランティアの片手間ではなかなかこのような
専門的なことはできませんので、ボランティアの当事者の
方々、そして
専門家、
行政で、この熱中症のテーマ、また学校災害でも結構です、そのテーマで研究チームをつくっていただきたい。
その
要望が一つと、救急車を呼ぶときに、学校の校長の許可を得て救急車を呼ばなきゃいけないとかという
教育現場があるそうなんですね。そうじゃなくて、緊急を要するときはしっかりと学校が対応するというような通知なり、それを学校の方に出していただくことはできないか、この二点、お答えいただきたいと思います。
〔
主査退席、岩屋
主査代理着席〕