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国務大臣(
福田康夫君)
お尋ねになられました二点につきまして、まず最初の方の
総理の健康管理、これも
危機管理のうちですね。
もう御案内のとおりでございまして、
総理というのはたった一人しかいない、そして最後は一人で決めなければいけないという立場で、日夜本当にはたで見ていて御苦労なさっているなと。これは精神的にもそうでありますけれ
ども、やはり肉体的にもかなり厳しい仕事であるというように思っております。そういう中で、
小泉総理も随分頑張っておられるなというふうに思っておりますが、少し仕事し過ぎじゃないかなという懸念も持ちながら、時には心配するということもございます。
小渕
総理の
お話ございました。大変小渕
総理も一生懸命仕事をされたまじめな方でございますので、松谷官房副
長官でいらっしゃったわけで、はたで見ておられて大変な御心配をされたんじゃないかなと、こう思っておりますけれ
ども、あの小渕
総理の健康管理と申しますか、健康についての問題ありという、そういう視点から、
関係省庁が集まりまして検討を重ねまして、昨年の六月三十日に
総理の健康管理
体制の基本方針、こういうものを取りまとめました。
そして、それに基づきましてどんなことをしたかと申しますと、
自衛隊の中央病院の
協力を得まして、医官また看護婦それぞれ五名を
内閣技官として兼務発令をいたしました。といいましても、この病院は世田谷区三宿にございまして、官邸まで急いで飛んできても最低二十分かかるだろうと。時間がかかるときには三十分以上かかるんじゃないかと、こう思いますので、これが本当に適当な状態なのかどうかわかりません。これは新官邸ができますと、官邸の中に初期
対応が行える医務室を設ける、こういうことも決めておりますので、そうなりますと二十四時間
体制で、幾ら
総理大臣が一生懸命仕事をしても大丈夫、こういう
体制になるんじゃないかと思っております。
それから、医療
支援チームを設置しまして、医官及び看護婦が交代で
対応する、こういうふうな
体制もしておりますし、また
海外出張の場合には、またときには
国内出張のときにも同行することができる、こういうことになっております。
いずれにしても、
総理の健康管理というのはこれは本当に国家としての
危機管理でございます。
総理のプライバシーの問題もありますので大変難しいんでありますけれ
ども、
総理の主治医とも十分相談をしながら適切なる
体制確保に努めていきたい、こんなふうに思っております。
それから、第二点でございますけれ
ども、官邸におけると申しますか
危機管理体制ですね、
政府としての、このことについての
お尋ねでございますけれ
ども、私
どもは特に
テロのようなこういう問題になりますと、
情報収集というものが一番大事なことだろうというふうに思いますけれ
ども、そういう意味においてはかなりこの辺は注意をしてやっておると思っております。三百六十五日二十四時間
体制ということでもって
情報を収集します
内閣情報集約センター、こういうものが常に稼働している一方、
内閣の方に
内閣官房に
危機管理を専門に担当します
内閣危機管理監という役職も設けました。
危機管理部門を総括して
体制を整えているということであります。そういうふうなことで、機動的に
対応できる
体制整備充実、これが大変大事だろうというふうに思っております。
先ほど申しました
テロのような問題、これも
マニュアルの話もございましたけれ
ども、
マニュアルもかなり整備されてきておりますし、とんでもないことも起こり得るということを前提に、これから一生懸命やっていかなきゃいかぬというふうに思っております。