○柏村
武昭君 皆さん、こんにちは。無所属の柏村でございます。
十時から質問を待っておりまして、本日は
刑法及び
刑事訴訟法
改正法案につきまして質問をさせていただきます。皆さんのような法律の専門家ではございませんので、私は国民の皆さんの目線に立った、共感とは何かを考えながら、質問を簡略にさせてもらいます。
今回審査の
対象となっております
刑法及び
刑事訴訟法
改正法案につきまして、まず
刑法では、第一に、
飲酒運転や
スピードの出し過ぎ、乱暴きわまる
運転などによる悪質な
交通死傷事犯について、国民感情にも十分配慮しながらその重罰化を行い、その一方で、
日常生活の中でわずかな不注意から起こってしまうような軽度の
交通傷害事犯については情状による刑の免除を認める、次に
刑事訴訟法では、
刑事裁判の執行に関して必要となる
調査権限につき新たに根拠
規定を設ける、以上のように承知いたしております。
私は、今回、主に悪質な
交通死傷事犯の重罰化という点に注目しまして、それに関連した形で、政府の
交通安全対策全般につきましても当局の御見解を伺いながら、
改正法案について質問をさせていただきます。
まず、今回の
刑法改正における最大の柱、悪質な
交通死傷事犯の重罰化についてお伺いします。
私は、ことしの春先まで八年間にわたり地元広島の民放局で夕方の社会情報番組のキャスターを務めてまいりました。八年というとちょうど二千回余りになるんですが、月曜から金曜までの間、地元のニュースだけではなくて全国各地から送られてきますビビッドな映像を毎日、生放送でお茶の間にお届けしてまいりました。その間、数多くの衝撃的な事件や
事故を番組で取り上げたんですが、今でもやりきれない思いで心の中に刻み込まれている出来事があります。それが、あの全国的にも注目を集めました東名高速
道路飲酒追突
事故でございます。これは覚えていらっしゃる方も多いと思います。
この
事故の事実
関係については
委員の先生方も皆さん御承知のことと存じますが、たった一人の不届きなドライバーの軽率な振る舞いから、幸せに満ちあふれていた家庭が突然崩壊し、後に残された遺族にははかり知れない悲しみを与えたというものでした。
この事件が
一つのきっかけとなって、こういった悪質な
交通事犯に対しては厳重に
処罰を行うべきであるという国民的な合意、共感が生まれたものと理解しておりますが、そこで、この事件がどのようなものであったのか、そして判決が確定するまでどのような経過をたどり、判決ではこのような事犯に対する立法の必要性についてどのような
指摘がされたか、改めて確認しておく必要があると考えますので、その点を
法務当局よりお答え願います。