○
小川勝也君 事柄を余り詳しく
説明する時間はありませんけれ
ども、国内向けにはより安心を担保する、
輸出向けには知らないということでは、これは国際間の信義が成り立たないと思います。とりわけ本年は日韓・韓日共催のワールドカップの年でもあります。韓国にも全世界からお客様がお見えになる。韓国料理も召し上がるかもしれない。その中で、
日本からの今回の牛骨そして牛足は非常に貴重な優秀な材料だとされているわけであります。そんなことで、国際間の信義、国際問題に発展しかねない問題だろうというふうに思っています。しっかりと再考していただきたいと思っています。
さて、時間もなくなってまいりました。
先般、衆議院での閉会中審査の模様もビデオで拝見をいたしました。
大臣の
発言をめぐる問題などについて同僚議員が質問をしておりましたけれ
ども、今回の問題をトータルでちょっとおさらいをしてみたいと思うわけであります。
一問一答的にお答えをいただく時間がありませんので、私、これは個人でありますけれ
ども、農水省がもうちょっとこういうふうに対応してくれればよかったんじゃないかというふうに
考える余地のある点を羅列してみたいと思います。これは農水省、
大臣のどこまで
責任問題か分かりませんけれ
ども、その
一つ一つの
項目の中で、反論は結構でございますので、この部分は共感できるという点を後でお答えいただきたいと思います。
まず、羽田議員が
指摘をした、欧州からは
日本も危ないですよという
指摘を再三受けた。
日本は島国でもあるし、まあ大丈夫だろうと、こういうふうに言われて、欧州からの警告を結果的に無視することになってしまった。そして、残念ながら、二〇〇〇年十一月、家畜伝染病予防法の審議がこの部屋で行われました。私も
委員としてその審議に
出席をさせていただき、質問をさせていただいた。そのときに
指摘をしたのは、今回は口蹄疫だけれ
ども、次は何が起こるか分からないので万全の
体制で臨んでほしい。これはほかの
委員も
指摘したことでありますし、
農林水産省の
皆さんも分かりましたというふうに答えたところであります。残念ながら
大臣は御就任以前であります。せっかくの口蹄疫という苦い経験を生かし切れていないんではないか、もっとしっかりと、狂牛病もヨーロッパでは猛威を振るっている、
日本は口蹄疫だけれ
ども、次はもっとしっかりすべきだったんではないか、こんな思いもあります。
そして、ヨーロッパの映像を私たち一般市民も見ておりました。牛があんな全部処分されるのはかわいそうだと、こう見ていたわけでありますけれ
ども、それがいわゆるもって他山の石とせよという言葉があるとおり、
日本では余り、いや対岸の火事だなというふうに見ていたんじゃないでしょうか。
日本でも感染牛が発見される予測は十二分にあった、しからばもっとマニュアルがあっていいんじゃないか。今回発見されたときに、検査方法や検査キットが調達できなかったり、あるいは肉骨粉の流通経路や、どういうふうに取られていたのか全然分かっていない。あるいは危険部位、あるいは廃牛の問題など、
生産者がどういうふうに動揺するのか、
消費者がどういう点を不安に思うのかということももっと対応を
協議できるはずだったと思う。
そして、八月以降、対応が小出し、そして混乱、あるいは小規模。大体、これは火事の理論をよく私は使うわけでありますけれ
ども、火災が発生したときに、バケツの水をちょぼちょぼ掛けても火は収まらない。思い切って最初から大量の水を掛ければ一気に鎮静化できる場合もあります。今回、
日本の
消費者が安心できなかったというのは、正にその引用がぴったりすると思います。いまだに農水省も信頼していないし、
武部大臣のことも信頼していない、だから
牛肉の
消費も拡大しない、そういった理由があろうかと思います。
そして、今回農水省が、この
BSEが
日本経済や
生産者、
消費者に多大な迷惑を掛けたという加害者意識が全然ない、自覚がないわけであります。そして、様々な
対策も、今まで農水省が懇意にしてきた、頼りにしてきた
生産団体の方しか見ていない。ましてや末端の農家一軒一軒に対する思いは小さいし、
消費者がどういう心理で買物をしているのかということは全く眼中にない。これは農水省の体質でもあろうかと思います。
そして、総
責任者であります
大臣の
責任感の欠如であります。問題
発言一つ一つを今羅列するつもりはありません。もし農水省の
責任であるとか監督
責任、最高
責任者としての自覚があれば到底その口から出ないような
発言が相次いでいます。まだまだ狂牛病は出るよとか、
原因究明がそんなに重要でしょうか、牛乳はよくて何で肉は駄目なんだ、行政
指導を知らないとは恥じゃないか、そして、今回のことはみんなの
責任である、さかのぼって
責任を取るわけにはいかない、あるいは完全に安全を担保するだけの施策を打つ前にパフォーマンスに出たという先ほどの羽田議員の
指摘などなどであります。
一月十五日、最新の
情報でいうと、百億を超えるサンミートという会社が民事再生法を適用されるというニュースが飛び込んでまいりました。私も選挙区を
中心に
関係の
方々にいろんな話を伺っていると、やっとこ年を越した人たち、生きた心地のしない
生産農家、様々な人が様々な思いで今、生きているわけであります。
大臣は、
一つ一つの
発言を契機にそういう人たちの信頼を
一つ一つ壊しているんだということをもっと強い自覚を持ってほしいというふうに思ってございます。
読売新聞、これは私
ども野党にとっては余りいいことを書かない新聞でありますけれ
ども、「政界ウォッチング」一月八日、「不祥事に
責任とってこそ… 農相の狂牛病対応」。これは、辞めた方がいいんじゃないかということだろうというふうに思います。
北海道の
生産農家ももう怒り心頭に発しているようであります。辞職すべきだという
意見も多いようであります。
そして、それに輪を掛けて次官の退職金の問題であります。次官や部下に
責任を押し付けない、それは
大臣一人が取るのであれば、すばらしい美談だということで
日本社会では受け入れられるでありましょう。この次官も
責任を持って辞めたのではない。そして
局長、課長の
異動、これは農水省も
大臣も否定していることでありますけれ
ども、新聞などでは
責任を取って
異動、引責と、こういうふうに書いてあります。
二十一世紀、食の安全というテーマはますます重要なテーマであります。一生懸命
考えて施策を講じたというのは、ある
程度認めることにいたしましょう。しかしながら、人の心というのはそれだけで動くものではありません。
大臣の熱意が伝わらないというのも、いかんともし難い
状況ではあろうかと思いますけれ
ども、事実だろうというふうに思います。ここは思い切って過去にさかのぼって、部下の
責任は全部私が取る、そして、新しい
農林水産大臣に
我が国の農水省の未来を託したい、そういう大きな
発言も期待をしたいところであります。
北海道の偉大なる先輩として、
武部大臣、ひとつ大きな決断を含めて御答弁をいただきたいと思います。