○田嶋陽子君 今まさにおっしゃってくださったアファーマティブアクションなんですけれ
ども、これは例えば早くとらないといけないと思うんですね。今、本当に女の人たち、例えばそれだけとってもだめなんで、あとどういうことをしなきゃいけないかというと、やっぱり国民の半数の女性たちを不払いでなくて人間扱いするようなさまざまな対策が必要だと思うんです。
そのためには、まず夫婦関係を対等にする民法改正、これは絶対必要だと思うんですね。それから年金などの個人単位の導入、これも必要だと思います。年金の問題、それから税制の問題をやっているとよくわかるんですけれ
ども、これがない限りなかなか女性も男性も自立できないという
状況に今、日本はあると思います。
それから、けさ
竹中大臣がいろんな働き方を可能にするような労働条件を整えるとおっしゃっていたんですけれ
ども、これがまさにパートとか派遣の人たちも、年金とか保険、いろんなもの、健康保険とか、それを個人で入れるようにしてくださらないと、なかなか女の人たちは男にぶら下げられていて自立できないということ。女の人たちが今度働くに当たっては、今度若い母親、若くなくてもいいですけれ
ども、母親の育児支援、こういうことをきちんとやっていかないと、これこそ両輪の車だというふうに
考えています。
それからもう一つは、男の人が家事
責任をきちんととれるような、そういう労働時間の短縮、そういうこともひっくるめてやらないといけないんで、これこそ私は大事な
構造改革だと思っているわけです。
そういうことをできればこれに、来年で書きかえるときに具体的にもう入れてほしい、実行してほしい。それでないと、私は、幾らこの国が
構造改革、
経済の面だけやっても、私たちの意識の面とか生活の面が
構造改革されない、一番大事な男女関係のところで
構造改革されない限り、ちょっとぐらい手を入れて
お金の
経済のことにやっても、私はこの国はまた強くならない、がたがたになるというふうに思っているんですね。
ついでに、ついでじゃなくて大事な
質問ですけれ
ども、働いている女性についてなんですけれ
ども、働いている女性の賃金は男性の六〇%なんですよね。その結果、女の子と男の子の命の値段が違うというのはもう皆さんよく御存じだと思うんですけれ
ども、一九九三年には六百八十三万円の命の値段がありました。ところが、ことしは裁判官たちが、みんなが一生懸命頑張ったせいで、何と頑張ってくれて、女の子が、十四歳の子が亡くなったときに差額六百万が四百万に減りました。そのときの判断が、まだ世の中は女性は低く扱われていますけれ
ども、将来男女対等になったときにその賃金格差がなくなるだろうと、そのときの逸失利益の算定、それを頭に置いて、今女の子たちの命の値段を先取りして少しでも男の子の命の値段に近づけるように全労働者の平均賃金で出したんですね。その前は、六〇%という低い女性の賃金から女の子の命の値段を出していたわけです。これは憲法違反なんですね。命に差はないですよね。それなのに女の子の命の値段は、女の人の働き方のせいでというか働かせ方のまずさで、あるいは男女対等でないところから命の値段まで十歳の子でこんなに値段が違うというのは、これは憲法違反だと思います。
それからもう一つ、憲法違反ということでいいますと、女の人はやっぱり税金を納めたくても納められない人がいるという、これも国民の三つの権利ですね、税金を納める権利と教育を受ける権利と納税の義務なんですけれ
ども、特に専業主婦の人たちあるいは収入の少ない女性たち、税金を納めたくても特に専業主婦の場合は納められない、納税の義務を果たせないという、これも私は基本的人権の無視だと思いますよね。それから、
仕事がないということ、働けないということ、これも勤労の権利を奪っているわけですから、私はこのことをやっぱり
大臣に真っ先にと言っていいぐらいしっかりやっていただきたいなと思っています。
私の
考えは、とにかく差別のあるところでは、資本主義が栄えて、これから
石原大臣に
質問しますが、競争があるところ、いいんですが、差別のあるところではやっぱり弱い人が食われていく。だから、本当の競争を確実にするために、効果的にするためには、限りなく国民が自立して、ここでもおっしゃっているように自助自律の精神を持った人が育っていかないと困るわけですね。ですけれ
ども、日本では女性の立場がまだ二級市民として、その自由、対等なところに位置させられていないということ、これは自由競争になればなるほど女性が割を食ってくるというとても恐ろしい
状況が展開するんではないかというふうに思っています。
それで、
石原大臣に
質問します。
石原大臣は、いいですか。
あ、そうだ、答えてください。済みませんね、飛んじゃった。時間慌てちゃいました、済みません。お願いします。