○田嶋陽子君 的外れではないと思います。自然
エネルギーは、いや、その前に、この新
エネルギーという言葉はちょっと定義がおかしいと思います。新
エネルギーと言いますけれ
ども、その中に、私なんかが考えるのは太陽光や風力発電ですが、ここには今
大臣がおっしゃったような廃棄物なんかを燃す
エネルギーも入っているんですね。その廃棄物を燃したらCO2が出るわけですから、新
エネルギーとはいってもこれは
環境破壊に入ります。ですから、やっぱりEUなどと同じように、新
エネルギーの定義はEUとかに合わせて、廃棄物を出さないようなそういう
エネルギーとして定義し直していただきたいんですね。それでないと、新
エネルギーといって私たちはごまかされてしまいますが、廃棄物を燃せばダイオキシンも出れば二酸化炭素も出ることで、
環境の擁護にはならないということですね。
それからもう
一つ、自然
エネルギーは核融合のような
研究開発予算は要らないということです。ただ、それを広めていくためにお金が要るんですね。そしてまず、例えば風力発電とかバイオマスとか、水力発電ですね、小さな、ダムを必要としない、そういうもののために、例えばこんなふうにこちらは考えます。
太陽光発電の潜在能力、さっき女性の潜在能力とおっしゃいましたけれ
ども、自然の潜在力もでっかいんです。潜在能力は八千万キロワットと言われていますね、あるいは九千万キロワットだとも試算されています。
日本の電力需要のピークどきというのがあって、そこがいつも満たされないから困っているわけですが、そのピークどきは一億七千万キロワットくらいだと言われています。でも、太陽光発電を普及させると、このピークどきの電力を半分ぐらいはカバーできるんじゃないか。この半分ぐらいは原発八基から九基分に相当するんですね。
ちなみに申しますと、さっきの
ITERを使った場合には、これも原子炉が要るんですね。物すごい電力消費なんです。だから、電力をつくっていくといいながら電力を食っていく、そういう
エネルギーですよね。
ちょっと、またもとに戻ります。
この太陽光発電だとか風力発電と、あとバイオマスなどを組み合わせれば、いつ
実現するかわからない核融合発電よりもはるかに現実的だということが
一つ言えると思います。私は、財政再建が非常に大事な時期に、いつ成果があらわれるかわからないものを国家百年の計といって人の命に危ないもののためにお金をかけるよりは、しかも大変な危険性まであることで、そのことは全く完全に否定できないわけですから、自然
エネルギー普及に一兆何千億円のお金をかけてほしい。
そうすることで、例えばドイツやデンマークなんかは自然
エネルギーを買い取る制度があるわけですね。その買い取る制度によって非常に風力発電を飛躍的に伸ばしたと言われています。それから、自然
エネルギー促進法
推進ネットワークというのがありまして、そのNGOの試算では、もし
日本で同様な制度を導入した場合には、毎年多くても七百億円程度で飛躍的な普及効果を得られるということがわかっています。
ですから、建設費の四千五百億円、それから三十年にかかる一兆何千億円、そういうものを投入していったら太陽光発電もそれから風力発電も夢ではなくて、EUの言うような一二%以上のものは、そのピークどきの消費電力はきちんと賄えるということですね。その上、これは、太陽光発電もそれから風力発電も、
日本全土を覆うわけですから、
地域の
発展、それから雇用拡大、そして大事な
環境擁護もちゃんとできるということです。
ですから私は、イーティー、イーティーじゃなくて、これ変な言い方ですね、だれが言ったのかわかりませんが、これアイ・ティー・イー・アールと読むんですよね。でも、これ、もしイーター、イーターといったら金食うイーター。変な私はプロジェクトだと思っていますので、ぜひこれを考えていただきたいんですが、
尾身大臣、もう一度。