○井上美代君 哲学を持っていて
認可をしてほしくないと思っていらっしゃる方もおいでになると、それは確かだと思います。だから、
認可をしてほしいという
人たちをすぐに
認可できるようにしなければいけないと思うんです。私は、無
認可にこれだけ国はお世話になって今日まで来たわけなんです、だからそういう
意味でも
認可をきちんとするのが国の
責任である、このように思っております。
私は、次に
最低基準の問題で
質問をいたします。
この
最低基準はいろいろありまして、時間をほんの少ししかこの大事な
保育所の問題でいただけないという、そういうことがあるわけで、部分しか
質問ができないんですけれども。
政府は
保育所もつくらずに無
認可保育に本当に頼んだままで、父母の力を合わせた無
認可の、良識ある
無認可保育所なんですけれども、全くここにも
補助もしなかった、してこなかったということは本当に、私は長く運動もやってまいりましたので、そういう点でも悔しい思いでございます。やはりそこに私は、
待機児童がふえていったというのにも国の
責任があるということを私はこの際はっきりと申し上げておかなければいけないというふうに思っております。
私は例として
保育所の
最低基準を取り上げますが、特に
一つは待機児
対応ということで入所の定員というのがありますよね。だけれども、待機者が非常にふえてきたというので二五%増しで入れていいよというのを国は決めて通達を出された。しかも、この十月からはその二五%さえもなくしてしまわれました。この際、
最低基準は守るというふうに言いますけれども、その
最低基準が私は問題だというふうに思っているんです。
面積の基準で例を挙げていきたいというふうに思いますが、戦後、一九四八年から五十二年になりますけれども、少しも面積が変わっていないということなんです。厚生省自身がその後、一人当たり五平方メートルということが適切と通達まで出されてやってきたほどなんです。しかしながら、ことしの三月、さらに通達を出して、定員オーバーについては、匍匐、はいはいのことですけれども、
子供がはいはいしない乳児については一・六五平方メートルに戻してやりなさいと。言ってみれば、さきの五平方メートル、全然違いますよね、広さが、の改善通達を事実上撤回してしまったということになるわけです。
一・六五平方メートルといえば、ベビーベッドをまず置きます、そしてそこに
保育者が立ちます、それだけのスペースなんですね。生後四カ月から五カ月で匍匐し始める
子供もおります。匍匐をしない子に対しては、
保育士が刺激を与えながらいろいろやって匍匐できるように導いていくわけですね。一・六五平方メートルで乳児にはいはいなどをさせる十分な保障の面積というふうにはならないわけです。
大変こまい話なんですけれども、面積が一・六五平方メートルなんて非常にこまい話なんですけれども、やはり
子供たちが成長するのには余りにも狭い面積だということを私は申し上げたくて
数字と通達を繰り返しました。
今、定員をはるかにオーバーしているわけなんです。それは二五%を外されたりする中で、入れるんだったら幾らでも入れていいという状況になっていて、そして定員がオーバーしております。
最低基準を下回っている事態も報告を受けております。
一歳児でも一・六五平方メートルで計算して、もうぎゅうぎゅう詰めのところが出てきております。廊下や階段まで入れて計算をしているんです。そして、
子供をそこに入れております。だから、
子供をまたいで、踏みつけそうになるけれども、踏みつけないようによく注意をしながら職員の方
たちは、
保育士の
人たちはやっている。
保育室を乳児室にして、そしてロッカーも足りないとか、廊下を仕切って
保育室に使っています。そして、
保育士が廊下にカーテンで仕切って着がえをやっているというような、そういう現状も出ているんですね。この状態というのは、もう
子供にはゆとりのない
保育が強いられているという、そういう状況なんです。
保育士には過重な労働がありまして、もう
保育士さん
たちはとても大変と、こういうふうに言っております。
こういう現状になっている事態を一日も早く解決しなければいけないということは確かだというふうに思いますけれども、やはり
厚生労働省が出されるその通達でこの事態になっているわけですね。この事態をどのように
考えられるのか、
大臣、御答弁をお願いしたいと思います。