○井上美代君 かなり
配慮というのがはっきりしてきたというふうに
思います。
今まで、やはり転勤命令というふうになりますと、主観的に私
ども思うのは、
事業主が
配慮したんだと言えば許されることがありましたけれ
ども、そういうことがあってはならないというふうに私も
思います。転勤命令は、やはりその
労働者の生活を破壊しますし、また家族も破壊されるということもあります。だから絶対的なものではないんだと、本人の希望や判断、こういうものをきちんと反映させる、そういう
配慮の要素というのは大きいんだということを私は今お聞きしながら思ったところです。
本来だったら、私は、それだけはっきりしているんだったら法文の中に明記すべきだというふうに思っておりますけれ
ども、せめてその
指針や
通達の中でそこが、地方の
労働局が指導されるにしても、会社が受け取るにしましても、はっきりとわかるようにお願いをしたいというふうに
思います。
それでは、また次に移っていきますが、私は
子供の
看護休暇の問題でお聞きをしたいと
思います。
法案は、
子供のための
看護休暇を努力義務としております。このことは非常にまだまだ本当に不十分なことで、
衆議院の修正でそのための促進の努力をするという、半歩進められまして、私
どもはそれだけではいけないだろうというふうに
思いました。
特に、私たち党では家族の病気など家族休暇を義務規定とする提案をこれまでやってまいりました。
子供の病気や
保育園などの行事の
出席のための休暇、そして配偶者の、例えば妻の出産の際の夫の出産休暇、これは先ほど御答弁いただきましたけれ
ども、そういうことをずっと言い続けてきたわけなんですけれ
ども、特に今、乳幼児時期の発熱やアレルギー疾患が
子供たちのところには本当に広がっているんですね。だから、
子供が体調を崩して、夜中に眠れない赤ちゃんも多いですし、
子供ももう中学生になってもまだアレルギー性疾患で悩んでいるんですね。
子供たちのための
看護休暇というのは非常に切実であるというふうに思うんです。
連合調査でも最も切実な要求となっているということが出ておりますけれ
ども、私たちの案でいきますと、病気以外の
保育園行事、例えば入園式、卒園式、運動会、発表会などの
出席も含めるべきだというふうに提案しているわけなんです。病気じゃなくても、これらの行事というのが
子供の発達を確認し、そして地域の子育ての共同を広げることであるというふうに考えているからなんです。父母も
保育士も手を携えて子育てを進めていくためには本当に大切な行事だというふうに思うんですね。そしてまた、そこに夫や妻も手を携えて、
子供の育てられている現場で子育てについて考えてみるということは非常に意味のあることではないかなと思っているんです。
これは私も体験上思っておりますが、ずっと働き続けてきて、そして入園だとかそしてまた卒園だとか運動会に行って
子供の姿を見ます。その学校や
保育園の場に立ってみますと、本当に自分の子育てがこれまでのことでよかっただろうかというのを改めて反省するんですね。そして、自分の
子供にあそこが足りなかった、ここが足りなかったということもありますので、そういう点でも私は、ぜひこの入園式だとか卒園式、また運動会などに行くことについても家族の休暇として保障がされるようになれば、
子供を産んで育てるということも大変力強く、本当に下をうつむかないでやっていけるんじゃないかなというふうに思うんです。
それで、私は
大臣にお尋ねをしたいんですけれ
ども、
政府の
育児・介護を行う
労働者の生活と就業の実態等に関する調査結果でも、仕事と家庭を
両立するために必要と思う対策のトップというのはこの
子供のための
看護休暇だということなんです。現在は年休などを使っているのが実情なんですけれ
ども、しかしながら
育児休業復帰後が年度途中だとその分年休日数が少ないので欠勤扱いとなってしまうケースもあるわけなんです。また、年休
取得率は八〇年代以降、最低を更新し続けていることは
衆議院でも質問が出たところであります。
年休の
理由は
子供や自分の病気のためが圧倒的になっております。本来、余暇のために活用すべきですが、病気のためが最大の
理由となっているという、結局年にどれほど病気になるかわからないので、年休
取得率を上げて、そして年
労働時間一千八百時間をまじめに
政府として達成させようというのならば、私は
子供のための
看護休暇、これが非常に重要だと。これがあってこそ安心して年休もとれるというようにしなければならない。ますます長時間
労働が進むことになるような
状況にありますので、そういう点でも非常に重要だというふうに思っているんです。
大臣、
子供たちのための
看護休暇、検討してみるということを
川橋さんの質問のところで答弁してくださったというふうに私聞いておりましたけれ
ども、
労働者の
請求権とすべきだというふうに思っております。そして、そうでなければ、なかなかこれが周りの人たちへの
配慮とかそういうものでとれなくなるんですね。だから、私は、もう一歩踏み込んで
請求権として経過
措置をとりながらでもこれを導入するということでやっていただけないだろうかということを
大臣にお尋ねしたいというふうに
思います。いかがでしょうか。