○
国務大臣(
田中眞紀子君) 何点か御
指摘になりましたので、
お答えに漏れがございましたら齋藤先生から御
指摘いただきたいと
思いますが、プール金の問題、一連の全部トータルで不祥事といいますものは、結果として、残念でございますが
組織的であったと言わざるを得ない、結果として、それは認めざるを得ないと
思います。
それから、こうした体質等については、前の
内閣のときよりも今の小泉政権になってからの方が率直に、もちろん内部告発的なもの、いろいろメディアの応援もあったかと
思いますけれども、より前に出て明らかにする姿勢は出ているというふうに感じております。それはもちろん国会での先生方の御
質問というものも大きくお助けいただいているというふうにも思っております、そうでなかったのも結構ありましたけれども。
それで、あとプール金に関しましては、これはなぜ形成されたかということは、前に内部で十一月ごろといいましたか、課長補佐以上を集めて、どう言いましたか、カビのように自分たちの中で蔓延をしている、そして二十年前といいましたか、なんかからずっと
指摘を続けているのにこの制度が直らないということを幹部が
指摘して、どうすればよいか
考えるべきだという内部の会合があったということも国会の
委員会で
指摘をされました。
必要
経費を必要としてしっかりと計上するということが私はもう最後、基本の線だと
思います。どこの省庁もそれぞれ特殊性がありますけれども、
外務省は
外務省の特殊性がありますので、そうした中で、何というか、自分たちの飲み食いとか歓送迎会に使うとか、そういうのは民間でもあるわけでしょうから、そういうときに会費制で何でやらないのかなと思ったりしますが、そういう極めて私的なことと公のこと、例えば時差があって夜遅くまで仕事をする、翌朝まで仕事をするときの宿泊であるとかお弁当代とかタクシー代、これは必要
経費のはずですから、そうした公務にかかわることと私的なことがしっかりと峻別されていないということ。
それから、驚くべきことに、お金を出す方と入る方ですけれども、まず資金とお金、人事と両方分けて申し上げます。お金の方に関して今申し上げているんですが、出す方もどんどん出しちゃう。それから、請求書をつくる方も、これは官房長や幹部ともこの間お話しして、本当にそうですねとお互いにうなずき合ったことで、大変役所側も率直にこんなことがあったのはいけなかったとおっしゃっておられましたけれども、十人でパーティーをやろうと五十人でやろうと適当にぼんと出しちゃう、出す方も確認しない、実際に何人来ていたか確認しないで出していたんだと、ずさんであったということを言っておられまして、それで差額が出るとプールしてしまったとか。
そうではなくて、やはりプール金については、使途から見ますと私的と公的を分けるべきだと
思います。それから、公務での必要
経費はしっかりと計上していくと。それは天下に向かって
説明ができるわけですから。ですから、そういう
説明責任と透明性というものをはっきりしないとやはり国民の皆様からは納得していただけないというふうに
思います。
このお金の問題につきましても、デンバーの刑事告発をどうするかという問題につきましても、これもありますけれども、いろいろ悩ましい点がありまして、証拠ということやら、それから司直の手にゆだねられている問題とかありますので、ここはやはり役所の幹部の方がトータルで
専門家とも相談しながら進めてくださっております。
それから次に、もう一つの人事のことにつきましては、これは一人の人のことを言って話が矮小化されること、これは私は極めて遺憾に思っておりまして、なぜそうかといいますと、今ずっとこうした不祥事がお金に関しても
組織全体で起こるのは、基本は人事だと思うんですね。お金があって人事じゃないんですね。人がお金を動かす、そういうポストの見直しやら配置を変えない、だからこういうことがずっと続いているのではないかと
思いますし、個人的な恨みも、知り合いでも何でもありませんが、そんなことではなくて、松尾事件以降、四人の官房課長がいて、そのうちの三人が病気になって同時に入院し、ほぼ同時に出てきてみんなが配置転換になって、当時からずっといた方が同じポストに座っていて、その後、この間の、何の事件でしたかね、タクシー券のときに懲戒か何かの処分を人事課長が受けているのにそのままいると。
そのほか、いろいろございますので、すべて例示して、なぜこの方はかわらないのかと、個人を
攻撃しているわけではありません。透明性の問題でいいましたら彼が優秀であるという
説明であるので、そうであればほかの方も優秀な方がおられるわけですし、一年何カ月も同じところにおられる、三カ月でかわる方もいる、それから話が先へ進みますが、六カ月、十二年、十六年、済みません、六年、十二年、十六年と長いこと同じポストにいる方もおられるわけで、病気ですとか療養という理由もありますが、そうでなくて健康であって同じポストにいるということは不健全だというふうに
思います。
私が言っていることは簡単明瞭でして、人事にはルールを設けるべき。これはもう着任以来、人事の三年ルールということを言っておりますので、それにのっとって長い方もできるだけかえていく、
専門職であればそれに取ってかわる人をどんどん養成して入れかえていく、そういうことがお互いのためによろしいのではないかと。そして、何かの罰があったような人を優秀だという理由で置く、一人だけじゃありませんから、ほかにもそういうことがないようにということを申しております。簡単なことしか申しておりません。