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国務大臣(
田中眞紀子君) この夏にハノイでARFの国際
会議がございまして、
中国からも唐家センさんが来られましたし、ASEANの国々の外相が来られたんですけれ
ども、私もそこでベトナム政府の要人、それからミャンマーですとかそのほかもそうですけれ
ども、遠く
日本で、私なんか
外務大臣になる前に認識していた以上に非常に濃い
関係、もちろん歴史的にも地政学上も近いわけですけれ
ども、そういうミャンマーにいたしましてもベトナムにしましても、
中国とは非常に長く強いつながりがあるということを、首脳間の発言でありますとか、しょっちゅう頻繁に行き来なさっている、電話会談もあるし、実際に顔を合わせておられると思うんですけれ
ども、これは私は再認識をいたしました。自分の前の認識が、一般
情報で一議員として持っているときよりも、
外務省でも
情報は聞いておりましたが、自分でやっぱり行ってその
状況を見まして、
委員が御
指摘のような状態であるということも本当に肌で感じました。
そして、
ODA等の問題、それから
中国の軍事費の問題等を
考えまして、トータルで
考えまして、やはりこのあり方について、
日本が
国内の今経済状態も極めて悪うございますし、
日本の状態、かつてのころとやはり違ってきています、お互いが。したがいまして、
日本国内のさまざまな意見や厳しい経済
情勢、そうしたものを踏まえて、
中国における開発課題の変化、これはもう沿岸部、特に、内陸部は貧しいこと十二分にわかりますが、大変目覚ましいし、オリンピックもなさる、
WTOにも入った、いろいろな国際
会議もできるという状態も勘案いたしますと、今までは前の状態の
中国に対しての
経済協力計画というものを策定してきておりますけれ
ども、今後は従来の
支援額を所与のものとすることではなく、むしろ所与のものとせずと申し上げたいと思いますけれ
ども、重点分野ですとか課題ですとか、言ってみれば教育とか環境とかいろいろあると思いますけれ
ども、そういうものを
中心にして個別的、具体的に
案件を審査の上に慎重に実施していくという、いわゆる積み上げ、
案件の積み上げ方式というんでしょうけれ
ども、それに基づいて供与をしていくということが私は必要であろうということを感じています。
国の政策もそうでございますし、冒頭、ちょっと長くなりましたけれ
ども、この間のARF、ハノイに行ったときに、本当に
日本で、
国内で見たり聞いたりしているのと実態が本当に違って、やっぱり
日本も自分が苦しいわけですから、私そういう発言は随時国際
会議等でもしておりますけれ
ども、さらにそういう思いを深くいたしております。それを政策面で反映しなければならないと思っています。