○長妻
委員 次に、
小泉総理大臣がさきの
予算委員会、十月四日に衆議院で
予算委員会がありましたけれども、この銀行法改正にも当然銀行の健全性というのは絡んでくるわけでございますが、それに関して、我が党の仙谷
委員とこういうやりとりがありました。
仙谷
委員が、「何で
アメリカにこんなしつこく不良債権の処理をせいとかなんとかということを言われ続けなきゃならぬのですか。」これはブッシュ大統領に言われたということでございますが、
小泉総理は、「仙谷
委員の御指摘、もっともな点、多いと思うんですよ。信用されていないんですよ。」「何でこんなに信用されていないのかと、もっと信用されるような体制をとれということを今口やかましく言っているところなんです。」これは
小泉総理の話ですね。それで、これはマイカルの件に言及された
小泉さんの
答弁でありますけれども、「要注意債権が、大丈夫だと言っていたのが破綻する、これは何なんだと。」「問題は信頼。」こういうことを
小泉総理が言われている。非常に率直に言われていると思います。
そして、仙谷
委員が、だれがだれに信用されていないんですか、総理と聞きましたところ、
小泉総理は、「市場がどうも、今のやり方で本当に不良債権処理が二、三年以内に最終処理されるんだろうかという点に疑念を抱いているんですね。」こういう
答弁があったわけです。
その後、仙谷
委員が、「日米のマーケットあるいはヨーロッパのマーケットから、市場から、
日本の
金融機関と当局が、つまり
日本でいえば
金融庁が信用されていない、こういうふうに具体的に言えば正しいですか」こういうふうに総理に聞いているわけですね。
小泉総理大臣は、「信用されていないというよりも、より正確に言えば、疑念を持たれているというのかな、はっきり言うと。」こういうふうに言っているわけです。
これは、総理
大臣でさえ、最後通牒といいますか、私が今までここで
質問したとき、外資のアナリストとか市場とか評論家とかいう話をして、柳澤
大臣は、いや、それはいろいろな見方がありますと言われましたけれども、もう
内閣総理
大臣がこういう見方に来ている。私はこれは重大なことだと思っています。もう
金融庁が、総理
大臣も、信用されていないというよりも疑念を持たれていると。「はっきり言うと」とつけ加えているのですね。
こういうような状態では、私は、柳澤
大臣自身が今の職にとどまるということが、
日本の
経済あるいは
世界の
経済にとっていかがなものかと本当に思っているのです。
柳澤
大臣は、私は個人的に別に何の恨みもございませんけれども、過去いろいろな経緯の中で
金融行政に携わられてきた。柳澤
大臣のようなずっと携わられてきた方というのは、逆にお気の毒な面もあると思うのです。すぱっと過去の政策を百八十度変えて、何か果断に決断するということがお立場的にできにくい、逆にお気の毒という面も私は本当にあると思っているのです。その
意味で、ここまで総理が言っているのであれば、私は、すぱっと進退を御自身で
考えていただいて、今の
金融担当大臣を一時引かれて、辞職されて、そして大所高所から指導していただく、こういうようなことが
日本の不良債権問題にとって重要じゃないか。
私は、当選前から、この問題で国会に出ようということで選挙運動して、そして議席を得たわけですけれども、その
意味でずっと続いているんです。私は十年前からこの問題に携わっていますけれども、なかなか解決できない。最後、総理
大臣がこういう発言をしている。過去、歴史でありますか、皆さん。国
会議員で私よりずっと長い方おられますけれども、総理
大臣が、疑念を持たれている、はっきり言うとと。自分の役所、
内閣の管轄、掌握しているはずのお役所に対してこういうことを総理
大臣が言うというのは、私は前代未聞だと思います。その
意味では、ぜひ柳澤
大臣の進退問題というのを本当に御
検討、御決断いただきたいと思うんです。
そして、
塩川大臣に、
経済財政諮問会議の主要メンバーだということでもありますので、疑念を持たれている、信用されていないというのはどこがどう信用されていないのか、
塩川大臣の御感想、この総理の発言に対する御感想というのをちょっとお聞かせいただければと思います。