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山花委員 民主党の
山花郁夫でございます。
育児休業法等の
改正について、何点か御質問を申し上げます。
午前中も
質疑がございましたけれども、男女雇用機会均等対策方針、これは
平成十二年の七月の十四日に発表されたものでございます。
これによりますと、「
仕事と
育児・
介護の両立が図られるためには、
女性だけでなく男性も含め、
育児・
介護休業を取得しやすく、また、就業しつつ子どもの
養育や家族の
介護を行いやすい職場環境づくりを促進することにより、男女
労働者とも
育児・
介護について家族の一員としての役割を円滑に果たすことができるようにすることが重要である。 このため、固定的な性役割分担意識の解消や職場優先の組織風土の是正に向けて、広く意識啓発のための広報活動を実施するとともに、各種助成
措置の効果的な活用を図る等により、
仕事と
育児・
介護の両立に向けた労使の取り組みを支援する。」というふうにされております。
これは、ホームページなどでも掲載されているようでありますけれども、
平成十二年度から
平成十六年度までの五年間を運営期間とする、雇用における男女の均等な機会及び待遇のための
施策の基本方針を示したものとされております。
また、これは先ほど来何度も出てきております
女性少年問題審議会の建議と言われているものですけれども、
平成十二年七月に
女性審は
女性部会というのを設けまして、十二月二十二日に
坂口当時
労働大臣あてに、こういったものを出しております。
この中に、六番目の項目のところでございますけれども、「固定的な性役割分担意識の解消や職場優先の組織風土の是正を図るため、国民一般に広く働きかけることはもとより、事業主や職場における上司、同僚の理解を高めるための意識啓発を積極的に行う必要がある。その際、男性の
育児休業の取得率が低い現状にかんがみ、男性の
育児休業の取得が促進されるよう配慮することも重要である。また、各事業所における
仕事と家庭の両立のための取組に係る実施体制を明確化することとし、これらの仕組みを
法律の中に盛り込むことが適当である。」こういったことが建議に書かれております。
さらに、ちょっと
資料のあれが続いて申しわけございませんけれども、
平成十三年六月十九日に発表されました、男女共同参画
会議、これは内閣官房の方で設置されているものでありますが、
仕事と
子育ての
両立支援策に関する専門調査会の報告という、結構ページ数のあるものであります。
こちらの方を拝見いたしますと、「両立ライフへ職場改革」というしゃれたタイトルのものがございまして、この中で幾つか、「具体的目標・
施策」あるいはその前の、四つほどポイントが書いてございますけれども、こうした中にも、「
育児休業制度ならびに出産休暇の十分な活用を求める。」とりわけということで、「とりわけ男性の
育児休業取得を奨励するとともに、父親の出産休暇の全員取得をめざす。(「父親の産休五日間」)」ということがうたわれております。
「具体的目標・
施策」のところで、下のところになりますけれども、「
育児休業制度の広報を一層積極的に行い、男性の
育児休業取得を奨励する。また、配偶者の出産時における父親の出産休暇について、
育児休業の制度を活用して取得が可能であることを広くPRする。」というふうにされております。
これは専門調査会の報告書ということで、これを受けまして、本年七月六日、閣議決定ということですから
坂口大臣もこれに参加しておられると思いますが、今言ったような内容を含みます
仕事と
子育ての
両立支援の方策についてということが閣議決定をされております。
この調査会の方の所見について一言申し上げておきますと、確かに、
女性については出産休暇というものがございますけれども、パートナーの方には出産休暇というものは現行法上ございません。ただ、この調査会の中で出てきた
意見としては、男性に、男性の方でも
育児休業をとれるわけですから、
育児休業を活用してせめて出産時には休みをとったらどうかという提言だと思うんですが、ただ、本来、
育児休業というものは、むしろ退院してからの方が大変だと思うわけでございます。
私ごとで恐縮ですが、私も現在五カ月ちょっとになる
子供がおりますが、夜は泣きますし、できるだけ
自分も、
両立支援という法案を
提出いたしておりますから言行不一致にならないように、ミルクを与えたりおむつをかえたりということぐらいしか、時間のあいているときにしかできないのでありますけれども、そういうことをやるようにしております。また、大学
時代一人で下宿をしていたものですから、炊事とか洗濯は、苦にならないわけではないですが、それなりに
努力をしているつもりでありますが。
ところで、午前中から、二・四%という数字が何度か
お話に出てきておりますけれども、これは
平成十一年度の
女性雇用管理の基本調査から出てきている数字だと思います。ただ、この数字でありますけれども、
育児休業取得者に占める男性の割合ということですから、男性、
女性のうちで
育児休業をとった人の中で男性が二・四%ということであります。同じく、同じ
資料によりますと、配偶者が出産した男性
労働者という形で、これを母数にしますと、実に〇・四二%しか
育児休業を取得していないというのが
現実なわけであります。
この問題については今までも議論されてきていたことだと思いますし、それなりのPR活動も、つまり
女性だけが育休をとれるわけじゃありませんよというようなこともやってきたとは思うんですが、私はこの
育児休暇の取得率は大変低いのではないかと思っております。もちろん、価値観が多様化している現代の
社会でありますから、働きながら
子供を育てたいという
女性もいれば、私は、専業主婦というのもそれはそれで立派な
生き方だと思いますし、また一方で、双方本当に合意があった上で、男性の方が働いて
女性だけが
育児というのでそれでいいんだという価値観ももちろんあり得るとは思いますけれども、それにしても少し低過ぎると思うんです。
こういった大変低い
育児休暇の取得率をどのように分析されておられますでしょうか。