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中山(義)
委員 私は、信用組合と信用金庫について同じ
ようなBIS規制とか同じ
ような検査マニュアルでやっていくことについて、もうちょっと
問題点を
経済産業省からも出していただきたいと思うんですね。これは大変大きな問題だと思います。
これからますます恐らく締めていくと思うんですね。そうすると、銀行が本来は自分たちが
リスクを負って自分たちの意思で
中小企業に金を貸す、しかし、この検査マニュアルでいくと、銀行の裁量の余地がだんだんなくなって、あそこはもうこれだけ、二年
赤字が出ているんだから、不良債権化するから貸すなと言っているのと同じ
ような現状になるわけですよ。
ですから、今の不良債権の回収をがんがんがんがんやっていくと、それは大
企業はやってもらって結構ですよ、だけれ
ども、本当に
中小企業が疲弊していってがたがたいったら、
日本の
経済はもたないと思うんですね。
ですから、よく最近テレビなんか見ていても、勝ち組と負け組があって、負け組は市場から退場しろなんてとんでもないことを言う人がいますけれ
ども、好きこのんで負け組になったわけじゃないわけですよ。これだけの不景気をつくった、そういう
責任が我々にもあるし、いろいろな要因があってそうなったのですから、やはりしっかり救ってもらわないとまずいと思うんですね。
例えば、年間で本当に百五、六十万しか売り上げが上がらないたばこを売っているおばあさんでも、やはり聞いてみると、自分で生きていきたい、自分で働いて生きていきたいという人がうんといるんですよ。もしそういう人を、仕事をさせないで生活保護になったらどうですか。国からお金が出るんじゃありませんか。やはり
中小企業者というのはそうやってまじめに、日々何とか働いて、自分で働いて自分で生活したいという人は
日本人にはうんといると思うんですよ。まじめな方ばかりですよ。
そういう人をやはり救おうという気持ちがないと、不良債権の回収というのは、後で、とんでもない
中小企業殺しだった、こういう
ようにもなりかねない。それを強く要望したいと思うので、ひとつ金融庁の柳澤
大臣に会ったら言ってくださいよ、そんな単純なマニュアルで上から下までやるんじゃないと。マクドナルドだとか何だとかだったら、ああいうところで売っている人たちは確かにマニュアルでやりますよ。だけれ
ども、銀行なんかを
一つの検査マニュアルというもので、がんとやるのは絶対まずいと思います。それは意見として申し上げておきます。
それから、どうも
日本というのは外圧で、つい結果的に
中小企業をいじめちゃう。大店法なんかもそうでしたし、どんどん外国からの、そういう自由化しろとか市場
経済にしろというアメリカの要求を
日本が受け入れ過ぎると、どうも
日本というのはおかしな
方向へ行ってしまうのじゃないかと思うんです。
それから、電力の自由化についてちょっと
質問しますが、エンロンの今回こういう大きな破綻がありました。これも、エンロンというのは非常に
日本に今まで自由化の圧力をかけてきたのですよ、自由化しろと。特に送電の方で、自分たちでうまいところだけとって、もうけちゃおうという感じなんですね。
電力
会社は発電をしなきゃならない。その中には、CO2を減らそうと思って、原子力発電もやらなきゃいかぬ。しかも今度は、風力であるとか何であるとか、こういうものも買い取って、少しでも質のいい電力をつくる、そういうことでやっているわけですが、自由化にして、ばっと入ってくる
ようなこういうエンロンの問題。
私自身は、電力というものについて、当然
大臣の
考え方があると思いますが、
一つは
安定供給ですね。それから
一つはコストを下げるということですね、自由化ですから。それからCO2を出すなというわけですよ。この辺をどういうふうに調整してこれから自由化というふうに持ち込んでいくのか、その理念だけはちょっと聞かせていただきたいと思います。