○田中
国務大臣 これは大変重要なことでございますのでちょっとお話しさせていただきたいと
思います。総理が下さった、きのうでしたか、おとといでございましたか、それはこうおっしゃっていたんです。
それは、私もメディアにも言っておりますが、一部分しか報道されていませんが。私がパキスタンから帰ってきましたときに、はい、ラブレターとかいって下さって、それが、御自分が総理になられたときにどなたからか帝王学としてもらったものであって、それを自分がコピーして私に下さるということをおとといおっしゃいました。それは閣議の直後でございました。
その翌日に、きのうだったでしょうか午前中、参議院の本
会議の前に、議長室に控えておりましたときに、農林
大臣と竹中
大臣がお二人おられるときで、そのお話をやはり総理がなさって、これはすごくいいものだから全閣僚に配付しますとおっしゃってくださって、あれは僕が本当はもらったものなんだよとおっしゃったので、多分、あした閣議があるので、お忘れでなければ、総理が全閣僚に配付してくださるであろうというふうに期待をいたしております。
それから、人事の問題ですけれども、これは、私が、いわゆる
凍結、フリーズと申しましたのは、四月二十六日に着任以来、五月八日から六月の四日までいたしました。その後は
凍結ということは言っておりません。今現在の、十一月云々ということもございません。
いろいろいろいろ言われていますので、ここで大変ありがたい機会ですのではっきり正確に申し上げさせていただきたいと
思います。
それは、一人の人なんかに私はこだわって、物を矮小化しておりません。私が着任したときに既に松尾事件がありました。きょう懲役十年か何かの、先ほど何かあれがあったそうでして、マスコミから追いかけ回されていてこれはコメントを
考えなきゃいけないと思っておりますんですが、そうした事件がある中で私どものこの内閣ができ上がりました。
そして、組織というものは人事と会計、この二つの問題がきちっと機能していって、人事については、公平で、透明性があって、ある一定のルールがないと。
外務省はもちろん時間差もありますし、在外に行きます。したがって、いろいろな緊急の、例えばアフガンが起こればアフガンの専門家を呼ぶとかそれはあります。そうした例外はもちろんありますが、一般には、私ども三年ルールということを言っております。民間もそうだと
思います。
それから、お金につきましては、きちんとルールをつくっていくということ、あなた任せではないということ、これは初めからずっと私は省内でも在外にも言ってきておりまして、そして
外務省改革要綱、六月六日にでき上がっているんです。そのときに、内部の部局会計の一元化でありますとか、あるいは監察査察制度の立ち上げでありますとか、そうした制度はでき上がっています。
でき上がりましたけれども、六月から、もうあさってから十二月になんなんとしているにもかかわらず、まだプール金の問題、あの後もずっと続いているんです、残念ながら。何のための改革要綱か。
それは人事も。人事はさらにひどくて、一人の人だけを言っているのではなくて、人事はかなめなんです。前の松尾事件のときに、四人の会計課長がいて、三人が病気で、急になぜか全員が病気になって、全員が出てきて、全員が配置転換になって、人事課長のある人だけは、個人的なことは私一切知りません、けれども、彼は大変重要だということでもってずっと来ています。そしてタクシー事件のときに懲戒の処分を受けています。しかし、絶対この方だけはかわらないんです。そして今まだ、いろいろ人事やそのほかの問題で不祥事が起こっていますが、人事課が会計を押さえているんです。これは前次官のときも、前官房長にも、今の野上さんにもずっと私は言っています。言っていますが、彼は有能だからかえられないという理由以外は聞いていません。
もう
一つ。三年以上の人のリストを出してもらいました。何と六年、十二年、十六年も同じポストにいる方たちがいるんです。こんな風通しの悪いことで不祥事を解決できるでしょうか。しかも、キャリア、ノンキャリアという大変高い壁が、どこの省庁にもあるでしょうけれども、
外務省は極めて壁が高いんです。したがって、そういう人たちについてもできるだけ異動してほしい、在外も省内も。何のための
外務省改革要綱なのか。それに沿って人をかえてほしいと申し上げていますが、五つのマークがついていて、これらは、病気はわかります、療養もわかります。しかし、そうでないのに、なぜか理由があってかえられない、かえるにふさわしくない人物であるというふうなことで、いろいろな印が、個人に全部シールがつけてありまして、これは極めて不明朗であります。
したがって、今回も突然、私がパキスタンに行く前日に官房長から車に電話がかかってきて、これは一回じゃありません、前の次官のときはしょっちゅうでした。急に、彼を入れかえます、この大使を戻しますと。そんな、出発前の車の中で、人の一生のことですから、大事なことをなぜ電話一本でするのか。前は私は、それは、ああそうですかと言っておりました。しかし、これはやはりおかしいです。
これだけの事件が起こっていて、司直の手にゆだねられている人が何人かいて、そして今回もまだ続いているじゃないですか。であるのに、
外務省改革要綱やあるいは会計検査院の御指摘にのっとらないのであれば、議会で私どもがこうして
議論をしていることは一体何なのかということになると思うんです。
したがいまして、そうしたことの中でいろいろなことが、あることないこと流されたり漏らされたりしております。それらについては、私は、一度紙にきちっとまとめて天下に公表したいと思っております。