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弘友和夫君 公明党の
弘友和夫でございますけれども、
質問に先立ちまして、今回のこの
ビル火災によって
犠牲になられた四十四人の方の御
冥福を心からお祈り申し上げますとともに、負傷された方の一日も早い御回復をお祈りいたしたい、このように思っております。
それで、今、
歌舞伎町でも、いまだに
現場で机が置かれて、そして亡くなられた方のためにお供え物などが絶えることなく置かれているという
状況でございまして、しかしながら、先ほどの審議にもございましたけれども、いまだに
原因も何もわかっていないというような
状況であるということで、二度と再びこうしたことを起こさないようなそういう
対策が必要だ、このように思うんですけれども、先ほど来の審議で、私は毎回こういう大きな事故が起こるたびに、二度とこういうことのないようにしようと。例えば
消防、火事であれば、
火災であればだんだんいろいろな
消防法等の
基準が厳しくはなる。
例えば、私は剣道場をやっておりましたけれども、見たらもう剣道場ですからわかる、脱出するところはこことこことわかる。しかし、そこに
防火管理者を置いて、こういう設備をして、毎年一回講習を受けて云々という厳しい
指導があるんです。建築
基準法の中にも、
消防法の例えば数値が入っておりましたら、何センチでも例えばこれをオーバーしたらこれは
違反だからだめですよとかいう、本当に厳しくなっていくわけですね。それはそれで結構ですけれども、きっちり法を守る者に対しては反対に厳しくそういうやるんです。
今回のこれを見ましたら、もう全くこれは無法だと。何でこういうことが放置されているのかという。片一方では厳しくもう一センチ二センチのことを言っておりながら、片一方では全くこういうことが放置されている。
今回の
消防法の
関係でも八つの
指摘をされておりますよね。そういうもう、それに対して一部は
改善されているかもしれませんけれども、ほとんど放置されている。とにかく
消防法だけではなく、今回のこれを見ましても、もう幾つもの
法令違反があるわけですよ。今言いましたように、
消防法、
ビルオーナーまたは店の経営者についても七つか八つある。それから、都条例の
違反だとか、それから風営法、これは無許可の営業、それから建築
基準法、食品衛生法、さまざまな
違反があるわけです。それが人命にかかわるようなそういう大変な大きな
違反であってもそのまま放置されている。
これは、ある新聞には、経営者というかが言っている。店そのものが違法、不法なんだから、
消防法、例えば
消火器を置きなさい、そんなの置くわけがないと。店を経営しているそのものが
違反なんだからということなんですよね。
だから、そういうことに対して、先ほど
遠藤副
大臣は、
違反の状態をどのように
是正していくか、そこに力点を置いて
指導してきましたよと。
是正をしていくという、一年も二年も、三年ぐらいのサイクルでやって、二年たっても
是正されてない。それがそのまま営業も続けられているということが果たしていいのかどうか。
今までずっとありました大きな
火災の判例というか判決を見ましても、例えば
ホテルニュージャパンの場合は、そこには
消防法で義務づけられた、例えばスプリンクラーが
設置されてなかった。経営者は裁判で資金繰りが悪かったから
設置できなかった、こういうふうに言っている。しかしながら、その判決は、基本的な
消防用設備を備えないままに客を募ることは客を欺くに等しい、工事資金の調達ができない以上は経営を断念すべきである、こういう判決を言っているわけですね。だから、例えば、備えてないのはうちだけじゃないんだ、ほかにもいっぱいありますよ、そういうことは理由にならないとか、いろいろな判決がそれぞれの
火災に対してあるわけです。
だから、そういうことで果たして、
新宿歌舞伎町だけでも風営店でも五千七百以上あると、こういうふうに聞いておりますけれども、それがほとんど無法状態で、
消防法だけじゃなくて、先ほど来の審議のように、警察の風営法の
違反だとか、そして税金なんか、これは三カ月で経営者がかわってとかいろいろある。どういうふうに、じゃ国税の方で税金を捕捉しているのかとか。要するに、やりっ放しでやっている状態の中でこういう
事件が、事故が起こったということだと思うんです。
ですから、こういうことが起こるたびに、こうやりますよと言っておりながら、厳しく
基準はなっていくけれども、それを守らせないという、そこに大きな問題があるんじゃないかと。やるんであれば
徹底的にやるということが必要だと思いますけれども、そうした審査結果に基づく
改善の
指導、
改善命令を出した場合、そういう
違反に対して、先ほどありましたけれども、もう一度、どういうふうな態度をとられるのか、お尋ねしたいと思います。