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国務大臣(扇千景君) 今、
鶴保先生がおっしゃいましたように、国際都市という国際という看板がつく以上は、国際都市の条件というものはいかにあるべきかということを、私、昨年から勉強会も少し開かせていただきましたけれ
ども、特に二十一世紀になってからは、国際都市というもののあり方というものが、今後
日本が国際的にどのように
評価されるか、あるいはどのように外国からのお客様を、あるいは商業もあるいは
企業も
民間の観光も来ていただけるかということが私は大きな二十一世紀の話題になってくると思います。
そのときに我々が何をしなければいけないかということを考えますと、少なくとも真の国際都市の
評価に恥じない都市の空間を創造しなければいけない。そのためにはどうしていくかということになりますと、私は、都市基盤施設の
整備あるいは
民間の事業者によります都市開発など、さまざまな形が出てくると思いますけれ
ども、その中で私は特に重要視したいと思いますことは、固有の
日本の文化でありますとかあるいはそういう歴史を生かした、世界に対して
日本の歴史の中でこれがあるんですよということをぜひなくさないような、それを維持しながらの都市開発というものをぜひしていきたい、そう思って私も
努力しております。
今おっしゃいました中で、私は、おわかりにくい方も大勢いらっしゃいますし、どんなことになるんだとおっしゃいますので、ちょっと見ていただきたいと思います。(図表掲示)
例えば、
日本橋のイメージというものがございますけれ
ども、東京の
日本橋の地区におきましては、既に地元の皆さん方の中に、
日本橋の地域ルネッサンス百年計画
委員会、明治座の三田さんが会長になられましてルネッサンスを
日本橋地区、
民間でやっていらっしゃいます。
その
民間の中でもどういうことになるかといいますと、これは御存じのとおり、これが昔の
日本橋でございます。そして、これが今の
日本橋でございます。
日本橋の、この書いてある橋の標識も、今これ暗くて懐中電灯を持っていかないと
日本橋というのが見えないんですね。それで、少なくとも私は、そういうことも含めまして、今後はこういうことをぜひ勘案しながら、御存じのとおり、
日本橋というのは少なくとも
日本のかつての五街道の基点でございますし、国道一号線のこれ起点になっているんです。けれ
ども、それも今見えないということなので、できれば私は、この
日本橋の上の高速を地下に潜らしていって
日本橋を回帰さすということもこの
民間の皆さん方が考えていらっしゃる
日本橋ルネッサンスの大きな
一つであろうと思います。
それから、
日本橋の地域、こういう大きなエリアがございますけれ
ども、このエリアが既に年数がたっておりまして下水道管が全部腐食し始めているので、この地域の下水道管を全部交換しなければいけないという時期に参りました。そこで、私は、この地域の皆さん方に、下水道を交換するのであれば、光ファイバーを通してファイバー・ツー・ザ・ホームというものをこの地域全域に配置することができると。
そういうことで、私は
一つずつ、新しくするのでなくても、今あるものをかえるときにはそれを利用する。なおかつ、二十一世紀型の景観をつくるときには、そういうふうな基点というものを、
日本橋を、本来上にあるべきである、こういう文化財の指定されているものを生かしていこうと、外国の皆さんが来てくだすっても見えるようにしようと、そういうことを私
どもは計画しておりまして、ぜひ今おっしゃいました都市の開発ということのあり方は、歴史と文化を大事にしながら、より
日本らしい都市のあり方というものをつくっていくように
努力したいというふうに考えております。