○大沢辰美君
業者を取り締まるものとしての立入検査でありますから、特に個人の
子供たち、児童の基本的人権を不当に侵害しない、このことを強く最初に申し述べておきたいと思います。
次に、この間、
児童買春の摘発が相次いでいるわけですけれ
ども、法施行後、この四月までですけれ
ども、
児童買春で千四百四件、八百六十八人、児童ポルノで二百三十五件、二百二十一人に及ぶ摘発がされているわけですね。
今、大人の性を商品化する、また性的自由の金銭による放棄がやられている、売買春が許容される現実が放置されている中で、
子供の性の商品化は絶対に許されないという思想が根づかないと思うんですね。大人のそういう性の商品化をされている中で、
子供たちの状況を守らないといけない、
子供の性の商品化は絶対に許さないという思想、これを根づかさなければいけないと思うんです。その点で、売春防止法で処罰の
対象となっている管理売春、売買春産業が公然と
営業を続け、それが容認されている
現状こそ私は問題であると思うんです。
そこで、売買春
業者に対する摘発が私はこの間ずっと減少している問題についてお聞きしたいと思うんですけれ
ども、売春防止法
違反で検挙された
業者の数を資料提出をお願いしたんですけれ
ども、これは出していただけませんでしたので、風俗
営業に関しての資料を作成いたしまして皆様にお配りをさせていただいていると思うんです。
一枚目のを見ていただきますと、約十五年間の資料を提出させていただいています。最初に
店舗型性風俗特殊営業の売春事犯検挙件数の推移なんですけれ
ども、この数年間、
業者自身はそんなにふえていない、横ばい状態だと思うんですね。だけれ
ども、検挙数はずっと減ってしまっている。パーセンテージで比率を見てみますと、これが非常に減っているという
実態があると思うんです。
その右側ですが、個室つき浴場、
ソープランドと売春事犯検挙人員の推移も同じことが言えるのではないかなと思うんです。この数年間、個室つき浴場の件数は大体横ばいになっておりますけれ
ども、やはり検挙された比率というのはずっと下がってきているという
実態がここにありますね。
二枚目ですけれ
ども、これは売春事犯被疑者の職業別検挙人員の推移をこの五年間のを出してみたんですけれ
ども、これも、見ていただくと、個室つき浴場
業者、この検挙件数が非常に減ってきている。それに比して、いわゆるポン
引きと言われるこういう人たちの検挙件数は約五八%ですね。全体の検挙件数の五八%がこのポン
引きの人たちで圧倒的に件数が多いという数字が出ていて、個室つきの浴場
業者については減ってきているという状態がこの数字で出ていると思うんです。
これを見まして、
ソープランド、いわゆる個室つきの浴場がこの売買春の温床になっているのは私はもう周知のとおりだと思うんです。にもかかわらず、個室つきの浴場業に対する売春事犯、被疑者の検挙数の著しいこの数年間の減少、これはどういうことなんでしょうか。