○
国務大臣(
扇千景君) あってはならない
事故のために、今回はたまたまと申しますか、そういう言葉を使っては失礼だと思いますけれども、ニアミスで済んだと。私はあの
事故の
報告を受けましたときにはもう寒気がしましたし、また、あの
事故がまともに起こっていれば私はこの場に立っていないであろう、当然責任をとって
辞任しなければならないし、それよりも何よりも、私は、羽田に一応着陸してくれたということの
処置ができたと。そのために、羽田であったればこそ
事故調のメンバー七人も即羽田にそろって派遣することができた。これが違う場所であれば七人の
事故調のメンバーは即移動できたかどうか。これもクエスチョンだと思うくらい、私は、羽田に着陸してくれて、すぐ
国土交通省としては
事故調のメンバーに通知をし、伺えたということだけでも私は不幸中の幸いであった、こう思っております。
今おっしゃいましたように、今までの
事故に関しまして、少なくとも、これは衆議院でも議事録に載っておりますけれども、
警察官が先なのかあるいは人命救助が先ではないかと厳しい御
指摘もございました。私も申しましたのは、例えば、これが
航空事故だったからですけれども、私たちは、火事が起こっていれば、火事の
現場に行って火事の
原因を調べるよりもまず火を消すことだというふうに私も表現をしましたけれども、そういう
意味で、今後二度と
事故が起こらないための
調査の重要性というのは十分
考えながらも、まして今回の場合は重傷者が一名いらしたということでございますので、まずその対処が、常識的に
考えても、だれが
考えても、乗客の
皆さんの身の安全ということからすれば、私は、羽田に着陸できたときにはまずその乗客の安全を図るというのが第一義的なことでなければならない、これはもう常識だろうと思います。
けれども、今回の場合は、私たちは、いずれにしましても、今後
事故を発生させないという
意味で、
事故の
調査とあるいは
犯罪捜査、
警察が入ったという今の山下
先生のお言葉にもございましたけれども、それぞれの公益の実現のために私たちは重要なこれは作業だと。両方とも重要であるというのは認識しながらも、おのずと同時に、同スタートでできるということも、私はそれぞれの立場を理解し必要な協力を今後お互いにするというのは当然のことでありまして、まず常識的に
考えても、私はそれぞれの立場を理解しながらも、
最後の
再発防止には両者が一致して協力し合って、知恵を出し合って、二度としない、
事故を起こさないということの観点においては私は両者が協力するのは当然だと思います。
少なくとも今度は私は、先ほども
委員長のお答えがるるございましたけれども、
事故調査委員会の任務遂行というものに支障を来してはならないということでは、特に今後もそのことに関しては
事故調で厳然と
調査をしていただいて、なるべく早く
調査結果を出していただきたいと切望はいたしておりますけれども、拙速にすることによってあいまいな
調査結果であってはならないと思っておりますので、今時間がかかっているということでは私は御理解を賜りたいと思います。
また、今、
覚書の点がございました。これも言っていると長くなるので私も恐縮だと思いますけれども、改めて私もこの
覚書を拝読させていただきましたけれども、少なくとも我々は、当時の、
事故調査委員会によります
事故の
調査と
警察による
捜査が競合する場合であっても、それぞれの使命達成に私たちは、先ほど私が申しましたように、支障を来すことのないように
事故調査委員会と
捜査機関との間で十分な協力調整を行うというのは私はむしろ当然のことであって、それでこれを締結したという
覚書でございますので、そういう
意味ではこれまでも私は
捜査機関の
捜査との関係において
事故原因の
究明に支障を来したことはないんだというふうには思っておりますけれども、より今後の
事故の発生
防止のためにこれが今の時宜にかなっているかどうか、山下
先生がおっしゃったとおり、私たちは前向きに絶えず検討していかなきゃいけない。
そういう
意味では、私は今後も両者が十分な協力
体制をとれるようなことを
考えながらも、前向きに、私たちはまた時代に合っているかどうかということも改めて
考える、今後のためには私は今おっしゃったようなことを頭に置きながら検討していくにはやぶさかではないということをお答えしておきたいと思います。