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国務大臣(
扇千景君) 今、前川
先生がおっしゃいましたように、昨年と本年に至って私の首都機能移転に関する意見が変わっているのか変わっていないのかというお話にも触れていただきました。
私は依然として、別に変わっているとか変わっていないということよりも、二十一
世紀型の国際都市のあるべき姿というものを
国土交通省が示さなければならない。しかも、世界の中で日本が今後二十一
世紀、どの程度国際都市というものがどの辺に幾つあるべきなのか。そしてその国際都市の条件は何か。それは、国際空港があり、国際港湾があり、そしてあらゆる情報の伝達を網羅したネットワークがある、そのようなことが二十一
世紀型の国際都市として機能が
整備してなければ、私は世界じゅうから、国際都市というものは、日本だけが型破りになってしまう、世界の常識が日本の常識にはないというようなことでは、都市の上に国際という冠をつけることができないというのが私の基本
姿勢でございます。
まして、今私が申しました国際都市というものの空港なり港湾なり
道路なりの
整備はどうかといえば、これは私もいろんな方と勉強会をさせていただきましたけれども、国際都市の機能というものはすべからく国際空港を近くに持ち、国際港湾も持ち、そして情報網も達成できるという、これが二十一
世紀型の国際都市である。欧米先進国では、国際空港はすべからく十分以内に主要幹線
道路に入り、そして主要都市には一時間以内に必ず到達できるというのが
一つの条件になっております。港もそうでございます。欧米先進国はそれがすべからく九〇%台を達成しております。ところが日本は、国際都市と言いながら、そういう条件を勘案しますと、冷静に考えても四四%にとどまる。これでは日本が国際都市たり得る力がないと言われてもいたし方がない。
そういう
意味で私は、首都機能移転云々というよりも、まず二十一
世紀の国際都市のあるべき姿はどうあるべきかということが、
国土交通省になって、先ほどからも御論議いただいておりますように、今までは運輸省、建設省と縦割りだったから港をつくっていても主要幹線
道路に十分以内に入れていないとか、そういうことが多々全国を見て出てまいりました。これがいわゆる
先生方に御
指摘いただいた、国民の
皆さんから預かった税金を使用する場合の公共
工事のむだというのがその辺にあるのではないか。
それを全部
整備したいというので、先ほどお手元に回しました公共
工事の見方というものも、私は点検するという
意味でもそれをしていきたいというのが念願でございまして、それをお示しするというのが我々の大きな役目であろう。また、それが達成するか達成できないかによって
国土交通省が、行革によって四省庁統合したメリットがあったかあるいはなかったかという大きな評価にもつながる。
そういう
意味で、私は今回こういう法案を出させていただいて、今、前川
先生がおっしゃいましたように、これを廃止したけれどもそれにかわってじゃどうするのかということがきょう御論議いただいております先ほどからの
先生方の御論議の中で私は
指摘されている点だと思いますので、そういう
意味で、今回は大きく私はこれを、新産・工特を廃止しても、今の現状はどうかというと、長くなりますから後でまた御質問があろうと思いますけれども、あらゆる箇所での
成果というものを私は事例をまた時間があれば申し上げさせていただきたいと思っています。