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山内俊夫君 きょうは、先般に引き続いて
質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。先般は、私は
脇先生と三十分
ごとの持ち分で、
脇先生、前々から持っておられる持論を発表いただきました。私は主に
交通に関係した
分野をやらせていただきました。
きょうは、七、八項目にわたって
各般にわたって
質問をさせていただく予定でございますので、どうかよろしくお願いいたします。特に、
扇大臣は、きょうは赤い、目の覚めるような服を着ておられ、いつものめり
張りのきいた声と情熱が感じられるので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
国土交通省として初めての
予算編成に当たるわけでございますが、先般、
大臣所信に対して私も
質問をさせていただいた折、人が動く、
国土が躍動するという、新しい
国土交通省のキャッチフレーズのもと、
各般にわたっていろんな
施策を出しておられます。特に、
予算等々、また中身を見させていただきますと、
かなりめり
張りのきいた
配分になっているかなと思っております。
そして特に、私も先般の
質問の中で
地方の目となり耳となるような
地方整備局の
充実ということも
質問をさせていただきました。
大臣からのお答えは、
地方整備局への
公共事業予算の
一括配分制度の
導入とか
統合補助金の
創設とか、大変やわらかいけれども割かし推し進める
予算配分にもなっているし、
施策内容もそのようになって、大変うれしく思っております。
ところが、最近、
公共工事悪者論というのが随分いろんなところで二、三年前から言われ始めました。
日本人の特性でありますが、ついついわあっとこう右から左、左から右という、世論も大変揺れております。特に
マスコミ関係はその
あたりをあおり立てておるということ、果たして本当に私いいのか、本当に必要な
公共工事というのは、これはそれこそ
日本人がいろんな
政治形態をやってきて、もう何百年、何千年前からやはり
公共工事がまずありき、それで
国民の
生活、その時々の
時代の
国民の
生活を守ってきたということもございます。
特に、先般、名古屋などでも大きな
水害がございました。あの当時、
織田信長があの小さな
大名から大きな
大名になってきた一番の基本は、あの川を渡るときに
通行料をとったと。やはり
護岸関係を大変重視して埋め立てもやったということで、大変大きな
大名になって
日本を制圧したという事例もございます。
そういったことで、古来から
公共工事というのは非常にやはり
国民生活に大変身近な問題であるということをまず私は申し上げておきたいなと思っております。
最近のマスメディアのあり方というのは、先ほども言いましたように、何かネガティブなキャンペーンが余りにも多いんですね。私、これ、ネガティブキャンペーンをやり始めてネガティブな
方向に向かうと、逆に落ち込んでいく、逆スパイラルに陥ってしまう、何か
日本の
社会、それに近づいているんじゃないかなと思っております。
私も
地方議会におりましたから、
地方議会もできるだけ前向きにみんなで
知恵を出し合ってやろうよという形で私は進んできたんですが、どうも最近
国会論議もそういったネガティブな議論が余りにも多いので、せめて
国土交通省は明るく前向きにやりたいなと思っております。
これは、
日本人、戦後の
教育にも私は多少起因しているのかなと思います。個性を伸ばすという
教育方針じゃなくて、何か
欠点を指摘して指導していくという
流れになっているのかなと私は思っておるんです。私はスポーツが大好きですから、野球とかサッカーとか球技は全体に
得点主義なんですね。ところが、水泳の飛び込みとか体操というのは十点満点から引いていくんです、
減点主義なんですね。
減点主義というのは、どうしても新しい
技術、新しいものにチャレンジする意欲というのは、無難にやった方がいいという
方向に陥りがちなんですね。やっぱり
得点主義という
一つのやり方というものに、もう少し
日本社会を変えていかなきゃいけないなというようなことも考えております。だんだん
社会が暗くなってくる、もっと明るくしていかなきゃいけないというように私は思うわけでございます。
それで、ちょっと前段が長くなって申しわけないんですが、例えば志という文字があるんですが、私はあれをちょっと分解していつも人に話をするんですが、あれは
プラスと
マイナス、それに心をつけていますね。あの
プラスと
マイナスで武士の士なんです。これはだんだん
マイナスを大きくしていきますと、あれは土になっちゃうんですね。土になるということは、土にあなた死んで戻りなさいよということになってしまう。ですから、
プラスをもっと大きくしていく、光を当てていくということで、それに心をつけて志だという私は言葉になっていると思うんですね。
ですから、その
あたり、
クラーク博士なんかは少年よ大志を抱けというような
教育を
明治時代からやってまいりました。ところが、どうも戦後は
欠点主義になっていますから、
欠点指摘主義になっていますから、どんどん
考え方がメルトダウンしてきてしまったと。そういうようなことがあるので、私はぜひこういう
考え方を改めていこうと。
私は
四国でございます。もう
大変皆さんのおかげで
四国の四百三十万の島民に三つも橋がかかったという
意見が随分、最近いろんなところで聞くんです。私の派の中でもそういう
意見があるんです。ところが、これはやっぱり十年、二十年のサイクルだったらそういう
考え方もあると思いますよ。たかだか四百二十万に対してあれだけの三兆円の
工事をやっていくというのは
大変過剰投資じゃないかという
意見があるんです。でも、五十年、百年の
物事を考えたときに、じゃ
四国から豊後水道渡って九州へ行く、これは第二
国土軸が生きてくるわけですね、五十年、百年先には。私は、そういう意味合いでもって
物事を考えていただかなきゃいけない。
ですから、
四国の三橋が決して、今の段階では確かに負担にはなっています。けれども、私は将来の
国土を形成していく、均等ある
発展ということを考えていった場合は、この
四国三橋は大変大きな
日本人の力であり、
技術の育成であり、そして将来の展望を開く大変すばらしい橋になるだろうと、私はそのように信じております。
特に、私は
県議会のときに、先ほど言いました
プラス志向でやろうということで、実は
県議会、
平成三年に県議になったときに、百三十万
都市を目指そうということをやったんです。その当時、
香川県は百一万ぐらいだったんですけれども、厚生省の
関係者に聞くと、それは
山内さん無理ですよ、今の
人口形態からいくと、そのうち二十年したら九十七万人ぐらいにはなるんじゃないですかと逆に言われました。
ちょうどそのときに、
四国建設局の
総務部長で来られて、今多分本省へ帰っておられます
竹歳さんという方が、今審議官やられておりますかね、あの方が
総務部長のときに、第三次
総合計画のいろいろな計算された
専門家でございましたので、いろいろ御相談申し上げました。そうしますと、
日本全国の可
住地面積から割り出していきますと、ちょうど百万というのは非常にいい
数字ですねと、こうなったんです。
それはいいんだけれども、百三十万にどうしてもしたいと。
人口、
自然増は多分望めないだろうと。ですから、
社会増を目指そうじゃないかということで、もう一度計算し直してくださいということを私注文申し上げたんです。そうしたら、
東京圏は非常に過密であると、
大阪圏もそうです。ここら
あたりから何割か
地方に
人口を移動していただければ、
東京も非常にいい
空間ができ上がる、
地方は活性化してくると。特に
北海道は可
住地面積からいうと大体千二百万ぐらい住めるらしいんですね。ただ、
気象条件が非常に厳しいものですから、少し割り引いて、うまく割り振ってみると百二十七万になりましたといってそれから二週間後に電話いただいて。百二十七万、じゃ百三十万ちょうどいいじゃないかと。じゃ、今から
政策で百三十万に持っていこうじゃないかということで、
県議会もいろいろな
政策を出していきました。
その中で、
少子高齢時代、その当時そろそろ
少子高齢時代に向かうぞと、こういう
流れがあったんですが、じゃ
高齢時代を先取りしたらどうか。だから、Uターン、
Iターン、
Aターンをもっともっと誘導して、地元に
リタイア世代に帰ってきてもらう。そうすると、その
人たちを今度ケアしていく、その人が年寄りになってきたときに、
高齢化したときにケアをしていく
人たちが、若者が要る。じゃ、二十万帰ってきていただいて十万人
サポート隊をつくれば百三十万になるじゃないかと。非常に乱暴な
数字だったんですけれども、でもそれは
一つの
方向としては、
四国全体で非常に
高齢進んでおりますけれども、その中でもまた
香川もどんどん今
高齢のパーセンテージ上がっております。それを先取りしてやるという逆転の発想をやろうじゃないかというようなことも、いろいろやったこともございます。
国土の均衡ある
発展とか
公共事業の効果的な
執行ということも視野に入れながら、今後
高齢時代をどう我々が乗り切っていくかということも
国土交通省としては大いなる目標に設定していただきたいなと思っておるわけでございます。
そこで、まず
質問の第一番目でございますが、
大臣にひとつお聞きしたいと思います。
高齢時代というのは、一番何が大変かというと、
日常生活、身の回りのことが大変なんですね。それで、実は昨年、
バリアフリー法案が通りました。これは
公共機関とか
公共交通機関に対してある程度指導していくというような
法律でございます。大変私はいい
法律だろうと思っております。
この
バリアフリーに関する
施策を今後どんどん
推進していっていただきたいんですが、現在、
公共交通機関や
住宅の
バリアフリー化の
進捗状況、この
あたり少しお聞かせいただけたらと思うんですが、よろしくお願いいたします。