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山内俊夫君 その前段を少しお話しいただいたというのは、今、
アメリカから
日本の
不良債権処理を早くやりなさいという、これも先般のいろんな
日米の会談の中でも随分出てきております。じゃそこから先の、
不良債権を早く
処理するというときの私は
金融庁の果たす役割というのは大変大きなものがあると思うんです。
私は、先般の
金融経済活性化委員会で少し
柳澤大臣にも
日銀副総裁にも
質問させていただきました。
中小企業は非常に困っていますよという
質問をさせていただきました。
デフレスパイラルになっているんじゃないですかということも申し上げたんですけれども、
日銀あたりは、その
あたりはまだ
デフレスパイラルには至っておりません、回復の兆しが見えていますというような回答があったんです。
さて、この
不良債権を
処理していくときに、私は、非常に今回の
質問に関連してくるんですが、危険性を随分はらんでおります。じゃ
不良債権はどこまで認定していくんだろうと。これは大体財務局は時々
金融機関に
調査に入っておりますね。ただし、その
調査の中身というのは私は大変ずさんじゃないかと、はっきり申し上げて。この一例が、今回の
北陸の
石川銀行の問題として大きくその一端が出てきたと思うわけなんですね。
それで、少し
質問をその
あたりに絞っていきたいと思うんですが、この
事件の概略はもう大体皆さん御存じだろうと思います。余り時間がありませんから、かいつまんで申し上げますと、
石川銀行は
銀行法の
関係があって
不良債権を
処理するスキームというのに直接手が下せない、これはもう当然のことであります。けれども、この
銀行がダミー会社をつくり、そのダミー会社がそれを
処理していく、これは多少あることであります。けれども、そのダミー会社が詐欺的行為を仕掛けていって
中小企業をつぶしてしまったというのが今回の大きな
事件でありまして、百二十名に上る職員を路頭に迷わせてしまったというのが現在に至るところでございます。これは、細かく申し上げますとかなり時間がかかりますから。
このダミー会社の会社の名前はタカイシという会社なんです。これはなぜタカイシかといいますと、これは
石川銀行の頭取のお名前が高木なんです。
石川銀行の石をとってタカイシという名前をつけております。
じゃ、そこの社長はだれかと。これは塩川廉。この人は出資法違反で警視庁に挙げられて、もう既に判決が出ました。判決文も私、読ませていただきました。完全にその時点では東京
支店の
支店長付の役を持っております。年収は約五百万の給料をもらっております。ですから、当然
銀行に所属しておる職員なんですね。彼が社長であります。彼はそのタカイシという会社にはほとんど行ったことがない。
そのタカイシという会社は、パシフィックアトラスという、これは羽生田さんという、
犯罪者ですから羽生田という名前でいいですが、彼と組んで、九州に
融資を受けたい優良なホテルがある、これは小倉の一番いいホテルなんです。ニュー田川ホテルという由緒あるホテルで、かなり資産的にも
内容がいい。資産の担保価値もある。そこへ目をつけて計画をしました。そこに、今まで
石川銀行と取引がなかったにもかかわらず、五十億の
融資をしているんですね。そのタカイシという会社が仲立ちをした。仲介料も取っております。五十億に対して三億仲介料を取っております。それに毎月の金利が六百二十五万、五年間払いなさいと。それは手間賃としてコンサル料で取ります。
銀行が出す金利は年何%、これは約款で決まっておりますから、それはそれで
銀行に払う。そこからその三億の仲介手数料が入ったら即そのまま
銀行に還流しているんですね。このお金の動きも全部証明できております。
窓口になったのが東京
支店なんですね。この方は、東京
支店長は、この場でございますから、これは有罪者ではありませんから私は個人名は申し上げません、Oさんという
支店長。この
支店長は、もう高木頭取の顔色をうかがう、ただそれだけの男なんです。大変超ワンマンな頭取でありますから、役員もだれ一人文句も言えない、注意もできない
状況の中で五十億の
融資があっという間に決まった。その手数料が還流している。時と場合によれば、
不良債権をそのタカイシを通じて
処理をしている、これは財務局にわからないように
処理をしている、こういう実態があるわけなんです。
この一連の時系列に全部私はプロットしておりますけれども、なかなかそれをこの場で皆さんに御披瀝するわけにいきません。
そこで、この
行政監視委員会の果たす役割というのは、先ほど私
冒頭に申し上げました、
金融庁の
行政不作為
責任というのがここに出てくるんですね。
そういう強制的な契約をさせられ、不当な金利も取られ、仲介料も取られる。どんどん追い込んでいっているわけです。それで困って、ニュー田川側の社長は、
石川銀行は
北陸、石川にありますから、当然、
北陸財務局に一連の書類を持ち込んで救済を願い出た。そのときに、
局長、理財
部長、理財部次長、それと金融課長、この四人が
対応しております。一連の資料は全部行っていると思います。にもかかわらず、全く音さたがない。その後どうなりましたかということで担当者に電話しても、今
調査中です、もう一度三日ぐらい後に電話しても、また
調査中ですと。三回目に電話すると、もう既にその方は今在籍しておりませんとかいませんとか言ってうその放言で、じゃ電話で何とかつないでくれますかと、その返答もしなかった。その後、これは
犯罪性が高いということで東京、警視庁が動きました。動きましたから、その
人たちはもう
北陸財務局は当てにならないということでコンタクトはやめております。
私はそのときに、こういう話を聞いたときに、これはうそだったら困りますから、私も、じゃそのときの
財務局長、理財
部長さん、理財部次長さん、そして金融課長さんにお会いしたいということで、うちの事務所の方からアポイントを取りつけに参りました。
金融庁から出てきたその答えはどうだったと思いますか。担当者は今いません。じゃ、どこへ行かれたんですか、出張しております。じゃ、どちらへ出張しておるんですか、わかりません。そして、じゃいつ帰られるんですか、いつ帰るかわかりません。連絡はとれないんですか、とれません。
これはまさに私、私個人が侮辱されたというよりも、国
会議員そのものが侮辱されているんじゃないかと思うわけなんですよね。そういう
金融庁の体質というのは、私は昔の護送船団方式に戻ったんじゃないかと。何でそんなに隠す必要があるんだと。
それで、私は乗り込んでいってその人にお会いしました。けれども、記憶にございません。ほかのその当時の
財務局長にも、私は全部行きました。先生、行きますよ、いや来なくていい、私が聞きたいんだからお邪魔しますということで、四人にお伺いしましたら、全員、口裏を合わせたごとく、いや記憶にありません。全員ですよ。だって、わずか、平成十年の七月、これだけ大きな
事件が起きて、絶対記憶にないということはないと私は思うんです。にもかかわらず、記憶にないという、通達があったのかなかったのか知りませんが、そのような形であしらわれた。それはそれでいいんです。そういう体質なんだと私は理解いたしました。
このときに
北陸財務局は
調査中であるとその訴え者側に連絡をしております。その
調査中の中身と、どのような
調査をされてどういう結果が出たのか、それをちょっと知らせていただけませんでしょうか。