○木俣佳丈君 私は先生ほど経済学に通じてはおりませんけれども、現在の経済、特に消費、三百兆の消費のところをどう動かしていくかというのが一番大事ではないかと、多分先生もそれは
意見は同一だと思いますけれども、その場合にやはり、私はミニ集会なんといって御婦人やなんかと話をしていると、
年金って一体どうなるのというような話なんですよね。だから、やはり結局、多分これは竹中
大臣もお感じのとおりで、高齢者の方々、中高年齢の方々の
資産というものがどう動いていくかというのがかなり重要な、一つの大きな重要なファクターになるということであるならば、そこの不安要因というのを取り除く。それは
年金しかないと。
年金しかないというか
年金が一番大きいということに私は思うんですよね。
というのは、私ども愛知県の名古屋で、昨年天に召されましたけれども、きんさん、ぎんさんという方がいらっしゃった。これは百六歳のときに有名な話でございますが、百歳以降テレビに出てどんどん元気になられて、貯金がどんどんできたというんですね。お孫さんに使うんですかと言ったら、老後の蓄えですと、こういう笑えない話が本当に広がっていまして、いや、
日本というのはそういうものですよ、百六歳でも老後の心配なんですよと、こういう話になっているわけなんですよ。
ですから、やはりいろいろそれは、理屈は貨車で積んでこいとよく言う方があるわけでございますが、私はやはり理屈を言っているよりも、先生が監修されて、そして経済戦略会議の中の一員であって、これは連名ということは
責任者でもあるということだと思いますので、やはりもっと徹底的な
見直しをしていただきたい。
しかも、私も拝見を、案の部分でございますが見させていただきましたけれども、確かに
年金のところは弱い。社会保障のところは全体がまさに骨太というか、どういうことなのかなというぐらいの
議論しかされていないのはわかります。
不良債権にそれは注力されるのはわかるんだけれども、しかし同時に、新聞にこうやって、先ほども同僚議員がお話ありましたけれども、「課税強化」という話がどんとこんな大きな字で出ちゃうんですよね、税のバランスで。今まで構造改革者とは何だったかというと、増税者なんです、要するに。構造改革者というのは、簡単に言うと、構造改革しているんじゃなくて、増税して、
財務省の方がいらっしゃるからあれだが、増税して経済をどうするかという話だった。まさにその
議論になるのかなというふうに思うんですね。
というのは、先ほども
年金の平均月額が大体二十三万八千円ということで、標準の夫婦二人世帯、四十年、モデル
年金ということでお話がありました。基礎
年金だと今十三万四千円でございますから、掛ける十二で百六十万八千円になるわけなんですね。ということは、ひょっとしてこれが今の若年世代の夫婦二人、標準平均で二百二十万の課税
対象ということでいうと、基礎
年金プラスちょっとで課税の範囲になると、大体のほとんどのサラリーマンは課税の
対象になるんだということなんですね。
ただ、これももう言い尽くしたわけでございますが、今、結局三千円平均の介護保険料が要る、そして医療保険料もどんどんふえているという中で、消費税も五%に二%上がったと。どんどん高齢者に対する負担が大きくなる中で、もちろん世代間の平等ということ、公平ということで課税をかけていくという論理なんでございますが、しかし先般も申し上げたんですけれども、もう一つ公平性というのがあるんじゃないか。つまり、若年層においては、もうちょっと働けばもうちょっともうけることができるというチャンスの
可能性がある。ところが、お年寄りの方はそういったチャンスがないという意味で不平等なんですね。
ですから、先ほども同僚議員からありましたように、
年金税制のあり方研究会というものの中では標準課税ぐらいの世帯は課税をしない方がよい、こういう
結論を一つ内々に厚生省はしているんですが、こういったものは
大臣がおっしゃるのとは別にどんと新聞をにぎわしちゃうんですね。これでは消費をどんどん冷やすと思うんですが、
内容的にどうでしょうか、全体、ちょっといろいろなことを言いましたが。