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政府参考人(
戸苅利和君) 御質問の
調査でございますが、対象者につきましては、過去十年間、
平成三年から
平成十二年まで、この間に事務次官の職にあった者、それからKSD、アイム・ジャパン及びKGSを
所管いたします
局長、
審議官、それから課室長の職にあった者、合計四十五名を対象といたしました。
次に、
調査内容でございますが、まず国家公務員倫理法が施行されました
平成十二年四月以降を最重点といたしまして、次に
労働省職員倫理規程が施行されました
平成九年一月から
平成十二年三月までの間を重点としつつ、それ以前の期間も含めまして十年間にわたりKSDあるいは
厚生労働省所管のKSD関連
公益法人の
関係者との間で会食、ゴルフ等の事実関係を把握すべく、可能な限りの
調査をいたしたところでございます。
具体的な方法といたしましては、まず
調査対象者から申告を求めました。それを踏まえまして、各人の申告
内容の食い違いを相互確認いたし、さらに回数の多い者につきましては個別の面談を行いました。さらに、確認のために、相手方でございますKSD等にも問い合わせを行ったところであります。こういったことで事実関係の確認に努めたところであります。しかしながら、手帳類が残っていない者も多く、また過去にさかのぼるほど記憶があいまいになり精度が落ちるといった制約がございましたが、可能な限り厳正な事実関係の確認に努めたところでございます。
この結果、これらの団体から接待を受ける等の国家公務員として適切を欠く行為があったことが判明いたしました。国家公務員として適切を欠く行為があった者については厳正な処分を行い、
厚生労働省としてのけじめをつけることといたしたところでございます。今後も、必要な
調査の
実施等によりまして新たに具体的な事実が判明した場合には、改めて厳正な措置を講ずることといたしたいというふうに考えておるところでございます。
調査の結果でございますが、
調査対象者四十五名のうち二十一名が接待等を受けていたということが明らかになりました。
個々に見ますと、会食等につきましては八回程度、ゴルフにつきましては三ないし四回程度といったものが最も多い回数でございました。接待等の大半は
平成九年一月一日の
労働省職員倫理規程の施行前のものであります。施行後は大幅に減少いたしております。また、
平成十二年四月の国家公務員倫理法施行後はゼロという
状況になってございます。また、これらの接待等につきましては、
国会議員からの誘いにより
出席し、結果としてKSD等
関係者と同席することとなった者が大部分でございまして、KSD等
関係者から誘われて直接に会食に
出席した者は少ないという
状況でございました。
以上のような
調査結果に基づきまして、昨日、厳正な処分を行ったところでございます。その
内容につきましては、国家公務員法上の懲戒処分であります戒告が一名、矯正措置であります訓告が二名、厳重注意が五名でございます。
また、既に退職しております者につきまして二名が処分相当でございましたが、既に退職しているために処分ができないところでございます。両名からは、俸給月額の二〇%、一カ月分を自主的に国庫に寄附したいとの申し出があったところでございます。
以上でございます。