○渡辺秀央君 ありがとうございました。
私、もう
一つは、そういうことを通じて
日本の
技術というもの、あるいはまたその
文化、どういうルーツで来ているかというところまで行くんですね。そういう
意味では非常に底深いものになっていくんじゃないか、
文化というなら。そういったこともひとつ今の
大臣の御
所見を聞いて大変期待をいたしていきたいと思います。
私の出身地でも、先ほ
ども仏壇の話がありましたが、仏壇を初め桐だんすから織物からあるいは刃物から、もうとにかく限りなく実は新潟県というのは多いんです。さっきのこれを指定する場合の手順の、これも同僚議員の
質問の中で取り上げたことで申しわけないですが、要するにいつごろから始まっている
技術かとか、しかしそういうものは文献が残っていないのもあるわけで、私、具体的には越後の与板の刃物というのは与板打ち刃物というんですが、これを
伝統工芸に指定してもらうのに往生したんです。町じゅう焼けて、昔のやつがないんですよね。言い伝えなんだ、何百年という。だからそういうこともありますし、なかなか難しいだろうと思う。
しかし、私は、
伝統工芸というのはまさに
伝統工芸であって、そしてまた
文化の継承であって、そしてだれしもが継承し得る
技術、技能ではないということを
考えていきますと、これは
大臣、今すぐの回答は必要ありませんが、
我が国日本の
文化をどう守るかという大きな中で
考えたときには、ちょっと今のような
施策、私はこの
法案には賛成しますよ、賛成はいたします、そのことはちゃんと意思表明をした上で申し上げるんですが、こういう世の中になっていけばなっていくほど非常に大事に
考えていかなければならない分野ではないかなということを基本的な認識として、そこでそれを守っていくのに、いろんな御
質問が今までありましたが、例えば
文化財保護法との
関連、これは
伝統工芸
技術保存の
文化財保護法というのが、伝産法とあるわけですけれ
ども、
産業振興政策としてある伝産法、そして
伝統工芸
技術保存の
文化財保護法、この両輪の
関係で、これがうまくかみ合っていきませんとなかなかこの
文化の継承は難しかろうと。
そういう
意味で、きょうは
文化庁からも来ていただいているわけでありますが、通産省の
地域産業あるいは
伝統技術というものと同時に、この重要無形
文化財保持者、いわゆる人間国宝、こういうこととの兼ね合いも
考えていく必要がある。
そのために、
一つは税制
措置、融資のことはきょうはもう時間もあれですからよします。税制問題というのは、相当思い切ってやったらどうか。
それから、
文化庁の人、要するに二百万程度の国宝の手当なんというのは、これはもう十年も二十年も前の話だね。やっぱりそういうことは、これは私は全部資料を持っていますが、どれぐらいの人たちが指定を受けているかというのも、およそ知れた話だ、年間五百万やっても一千万やっても。むしろ、そのことから生み出してくる
産業効果あるいははね返ってくる税収を
考えたら、それは僕はかえって大きな効果が国家としてある。そういうことをもう少しダイナミックに
考えて
政策を少し切りかえたらどうかねと、この二十一世紀に入って。
もう今までもそうだけれ
ども、私は自民党の中にどっぷり二十年もつかってきた人間だから悪口を言うわけじゃないが、どうもちまちまとした積み上げ方式で来ている、
政策が。だから、思い切った改革といっても何も基本を全部否定した上での改革というんじゃないが、思い切った、これから将来を展望して、この種のものがどう生き残り、かつ国の
発展、民族の
発展と民族の共存共栄をしていくものに資するかという角度で物事を
考える、特に
文化の
関係はそうじゃないかという感じがします。
文化庁、本当は長官にきょうは来てもらって、佐々木さんとも議論をしたかったんだけれ
ども、そういうことについてぜひ一言意見も聞いて、かつ前向きにそういうことは検討されたらいいということを申し上げ、
経済産業大臣から、
文化庁との兼ね合いも無形
文化、人間国宝、そしてこの
伝統工芸との兼ね合い、ここらも連携をおとりになって、強力な
日本の
文化の伝承をやっていくことを御期待申し上げたいと思いますが、御
所見を承りたいと思います。