○渡辺秀央君 どうも御苦労さまでございます。
きょうは
一般質疑、先日の
大臣の所信表明に関しての
質疑でありますので、幾つかの問題点、お聞きをいたしておこうと思っておりますが、構造改革について、そして中小企業対策、そして同時に、そういったところのいわゆる特許
関係の問題、
最後に若干私の考え方を申し上げて、エネルギー問題を少し
大臣の意見を聞きながら意見交換をしてみたいというふうに
思います。
その前に、昨年の末の臨時
国会の
最後のところで、私は
平沼大臣に、行政改革に伴う内閣改造で、ぜひひとつ留任をして、しっかりこの厳しい
経済産業関係において継続性、そしてまたその中であなたの持っている見識と、そしてまたぜひ政治
主導の大胆な行政を展開してほしいがための留任の期待感を申し上げました。めでたくというか、御苦労にも留任をされました。どうぞひとつ、本当に大変な時期だと
思いますよ、この時期に、通産省の有能な官僚諸君ではありますけれ
ども、やっぱり相当な決意でこれは取り組んでいかなければならない。
大変恐縮だが、私は、今の自民党と私
どもがいたときの自民党とを区別して、実は
全国今私はいろんなことで演説をして歩いているのでいつも申し上げているんですけれ
ども、しかし、かつて私
どもがいた自民党というものの中にはかなり、それはその当時の、十分な議論あるいは白熱した議論、あるいはまた役所の諸君たちと実際上相当なやりとりをして、場合によっては同僚、先輩議員とのけんかもしながら、けんかという言葉はいいかわからぬが、議論をしながら政策を実行してきたようなことも回顧しながら、こういう
日本の
経済、そしてまた
産業に従事する人たちが、ともかく不安に駆られた
経済活動や、あるいはまた生産活動に入っているという実態は、これはまさに政治家としてお互いに反省せにゃならぬことだろうと思うんです。一日も早く、脱却は難しくとも、方向づけはせにゃいかぬのだろうというふうに
思います。
そういう
意味で、今ほどのいろんな同僚議員の質問も承っておりまして、非常に参考になる問題点がございました。
ただ、私は、さっきの水野さんの質問の中で、本当に私も同じ
思いだったんですが、
中村教授の話は。ああ、これはいかぬなという感じがしました。昔からあることではありますよ、
日本として。
ただ、私は、通産省の諸君たちの名誉のためにも、私はかつてダイオキシンの問題で、これはたしか私はまだ在野時代だったんじゃないかと思うんだけれ
ども、
思い出せませんが、時期が。つい先ごろの話、二、三年か三、四年前、通産省の若い諸君に、ダイオキシンが出ないいろんな技術を町の技術屋が開発した、そしてそれを紹介して、どういうものかねという話をしたら、これはちょっと今の話とまた違いまして、その人は、私は
名前も忘れましたが、若い通産の役人が、それは厚生省と一緒にひとつ考えましょうと言って、厚生省の方がむしろたじろいだという経緯がありました。
だから、私は大変生意気なようですが、やっぱり一人一人の官僚の人たちの、有能な官僚諸君ばっかりなんですから、その人たちのいわゆる意識だろうと思うんです。だから、そこは僕は生意気ぶって申し上げるようで本当にあれですが、しかし、こういう物すごい危機的な状態のときこそ役所の中の役人の諸君たちに、
大臣は就任と退任のときのあいさつだけじゃなくて、日ごろ、
大臣の人柄、僕は特に
平沼大臣に期待しているので言うんですが、役所の諸君たちと接触をしてほしい、そして絶えず通産省の役所の諸君たちがそういう問題意識をしっかり持って対応していけば今のようなことも、あるいはまた将来とも対応できると。
こういうときは政治家だけができることでもない、役所の諸君たちのいろんなエネルギーを政治家が吸収しながら、また政治家のバイタリティーを役所の連中が
信頼しながら、そういう相関
関係だろうと思うんですね。ぜひ、いろいろ話を承っておりながら、
大臣に今後の行政の中でのそういう手腕の発揮を御期待申し上げたいと思っております。
そこで構造改革ですが、これまたなかなか容易じゃありませんね。先ほど来からいろいろ意見も出ているようですが、私が今言った四項目の十三細目にわたる項目なのでちょっときょう三十分の中でとてもこれは議論し尽くせないなというふうに、今また余計なことを言っちゃったので時間の経過でありますが。
実は、三月十九日の日米首脳会談の話で出たのかもわかりませんけれ
ども、森さんという人もよくよく承知をしておりながら、しかし報道ぶりを見ると、これは要するに不良債権処理を半年の期限を明示したみたいなことになっている。これはブリーフがよかったのか何が悪かったのか知りませんが、いわゆるブリーフの仕方が間違っている、両方とも食い違った。一国の、私も自分で経験したことがありますが、ブリーフの食い違いなんということはこれはあるまじきことですよね。だけれ
ども、しかしそういうことになった以上は、不良債権処理あるいはまた構造改革を積極的にこれはもう言うに及ばずやらなきゃならぬということですね。
そこで、
大臣の所信を聞きたいのでありますが、いわゆる所信表明ではそういうような見解は述べられる。述べられるけれ
ども、これは本当にこの構造改革をやろうとするのでは、いわゆるソフトランディングでなくて、まさにハードランディングを考えざるを得ない。政治家が今まで、お互いそうですけれ
ども、あっちにも顔が立ちこっちにも顔が立って、こっちにも喜ばれてあっちからは賛同を得るなんというようなことは、もうとてもできる
段階ではないと思う。僕は、今の自民党を中心とする政権の間違いはそこにあると思っていますよ。だから、その勇気が出てこないから国民が
信頼しない。
そういう
意味では、私は、
平沼大臣のぜひ政治力と指導力で、このあえてハードランディングしかないということを言う、それしかないぞということの
意味じゃなくとも、その決意、かつて私の本当に
信頼した梶山さんがあれだけの
提案をしておりながら自民党に受け入れられなかった、それが今日そのツケが来ているわけですね。
だから、不良債権問題も後ほど若干お聞きしたいこともありますが、これはもうそういう
意味では本当に今日的にこの構造改革というのは、
産業の再編成あるいはまた再統合とでもいうか、切るものは切る、あるいはだめになっているものは仕方がないねということを、まあ死刑を言い渡すことだとは
思いませんが、しかし少なくともそれぐらいの構想を持ってこの構造改革のみならず
産業再編成ということをやっていかないと、私は
日本の
経済あるいは
産業の将来はないのではないか。現に、他国のことを申し上げるつもりはありませんが、韓国でも
思い切った財閥解体あるいはまた
産業の再編、これがやっぱり若干のちゅうちょをしたために今日の混乱が起こっているやに聞いてもおりますし、私もよく見聞きをいたしております。
そういう点を考えると、非常に大事な面における今までの、
経済国家
日本と言ってきた以上は、金融が信用がなくなってきた、この
経済産業省で
日本の言うならば国際的な地位を確保していくための
責任が課せられてきたと言っても差し支えない、そういう
意味における
平沼大臣の決意、考え方を、ありましたらひとつお述べい
ただければと
思います。