○渡辺秀央君 まあそういうことだと思うんです。思うんですが、具体的に言うと、信用金庫、
信用組合は、例えば事業規模によって貸し付けがいろいろありますな。事業規模によっては、例えば資本比率が全体、トータルでなくて、事業規模の小さい方は少しは貸し増しみたいな、超過みたいなふうになっていても、
金融庁としてはそこはそういう基準で見ていくと。だから、全部同じ基準で、都市
銀行も信用金庫も
信用組合も、資本比率四%なんというようなことで国際基準に照らしてなんていうとこれはとてももたないと思う。しかし、モラルハザードはいけませんよ。それはもちろん注意せにゃいかぬ、経営者の。
だから、また実際に聞きますと、相当
信用組合、信用金庫も
整理されてきている、いい意味で。悪い意味もあっても、いい意味でも。だから、この機会に僕は、あなたはよく知っている人だから、知っている人でないとできないと思うんだ、それは本当に、相当思い切って。
そういう意味で、ぜひ期待を申し上げているわけで、なお今の話はまあ一応トータル
勘定としての話として承るが、もう少し今言ったような、それぞれ信用金庫でも、例えば資本金が五千万以下のところはどうなっているか、五千万以上はどうかとか、中小企業でもそういうところも見て、こっちにどれだけの貸し出しが行っている、こっちにどれだけの貸し出しが行っているというぐらいのきめ細かさというのは、私もさっきそう言えばよかったんだけれ
ども、それぐらいの指導というか、あるいは意見を言わないと、現地の、私の新潟のことを言うんじゃないですよ、現地の信用金庫や
信用組合は、やっぱり怖くて、今や
金融庁が、そういうことではないかという、だから貸し渋りになっちゃう、という面も出ないとも限らぬ。
あるいはまた、国策というか、私もそれは責任の一端もある、実際に今まで十八年、自民党政治の中でやってきたんだから。それは責任は、年じゅうそう言って僕は言いわけしながらやっているんですよ、批判もしているんだ、そのかわり、手厳しく。だけれ
ども、しかし、実際に今やっている中国からの輸入問題、あるいはアジアからのそれらの問題等も見て、もう少し
整理をしておくべきだったなという感じはしますよ、本当に。ここまで来てみて、果たしてやれるのかと、あれがどういうふうなリアクションが起こってくるか。これは、お互いに人ごとではなくて、政権の問題だということではなくて、国民生活あるいは経済活動として見ていかなきゃならないという感じであえて申し上げているわけであります。
私、もう
一つは
不良債権処理、これも、あなたは直接
処理やると、いいと思うんです。だけれ
ども、これも
考えなきゃいかぬと思うんですよね。今、仕事やっているのに、いや、もうリストラされてしまいましたというようなことにならぬように、そんなことになるとは思わぬが、しかし、そういうマニュアルをやっぱりきちんとして言うときには言わないと、とにかく不安感なんだから。だってそうでしょう、先行きが見えないんだからみんな不安ですよ。そこへもってきてやりますよということになるとなおさら不安になる。そうすると、経済が萎縮するでしょう、活動が、経営者が。
そういう意味で、私は、この
不良債権の
処理に関してぜひきめ細かくこれもおやりになっていただきたいということを、これはもう時間がなくなったから希望を申し上げておきたいと思います。
幾つかの問題点を全部飛ばしますが、私は、
金融機関というのは金を、預金を預け入れて、貸し出しするというだけの
業務かねということをもう一回
考えてみる必要がある、
日本の経済がここまで来ますとね。
こういう事例もあるんです。担保がない、しかし非常にその経営者、あなたは今ちょっとやっぱり、あなたはまだ後ろに経営者の資本があるいは財産がどれだけあるかというようなことを背景として勘案しなさいと言うけれ
ども、そうじゃないんでしょう。その人間の
評価をしなきゃいかぬわけで、能力、あるいは商品の将来性。そういうことから
考えて実際にやってくれているところありますよ。かなり出てきたんですよ、それは悪い面ばかりじゃない、いい面で。
私は、そういう意味では、
金融機関が特に中小企業に関して、この間、私は経済産業
委員会で、生意気に特許特別会計やった一人として、あそこは非常に黒字になってきている、特許料をその特別会計の中で中小企業に無料で貸しなさいと、その分は特別会計の中から負担しなさい、それぐらい思い切って技術革新をやっていって意欲持たせなきゃだめだよということをアイデアとして言った。平沼
大臣は、
考えてみますと前向きの返事をもらって非常に了としているんですが、例えばこの
金融の問題にしても、もう少し
金融機関が、都市
銀行は無理ですよ、小規模事業者に貸し付けているようなところ、小規模事業者担当者というのはもう少し事業の開発、商品開発とか、そういうものも事業者と一緒になってやっていくようなことまでやらないと、
日本の中小企業者が意欲を失って全く事業活動意欲の喪失が相当出てきている。
私が敬愛するかつての経団連会長の斎藤英四郎という方は、私は本当に尊敬しており、今なお元気、九十歳で元気ですが、明るさを求めて暗さを見ずという言葉をいつも言っておられるんですよ。僕はそういう意味では、やっぱり明るさを見詰めて、見詰めさせるのが政治だなと。
そこら辺を、ぜひ
金融の持っている
考え方、基本的な、そこらを経営者とあなたがよく話し合って、金を
幾ら貸した、
幾ら預金を預かったから、いや郵便貯金に
幾ら行ったからおれらのところへ来ないみたいなけちな話じゃなくて、いわゆる
金融業として、経済の血液だというわけでしょう。それならそのように血液をきれいにしていかなきゃ。きれいにしていくというのは、意欲的な、あるいは将来性のある血液を出していくことでしょう、送り出していくことでしょう。
そういう意味で、ぜひあなたの、
柳澤大臣の、本当に外務政務次官のときにもよくおやりになった、だから新しいものをどんどんやってくれませんか、今は危機的な
状態だと思います、御意見を承って質問を終わります。