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国務大臣(
川口順子君)
福山議員がこの
温暖化の問題につきましてかなり長い期間非常に熱心にかかわっていらっしゃって、この問題についても非常にお詳しく勉強をしていらっしゃるということ、これは非常に私は前からよく
認識をさせていただいておりますし、そういう
意味で御尊敬を申し上げております。
そういう
意味で、今の一連の御
発言が、今までのお
立場あるいは蓄積から、これが非常に重要な問題であって、ここでまさに
日本がこの点について
リーダーシップをとるべき
立場にあるということを踏まえての、ちょっと大げさかもしれませんが、国を憂える
発言であるというふうにも私は
認識して伺わせていただいております。そういう
意味で申し上げますと、実は私も全く同じ
立場にいるというふうに思っております。
日本の国の
立場がはっきりしていないとおっしゃられますけれ
ども、これは実ははっきりしているわけでございまして、二〇〇二年までの発効を目指して全力を尽くすんだということは変わらないわけでございます。それで、そのために国際的な
合意がまず必要でございますし、それから国際的な
合意を担保するための
国内制度の
構築も必要でございまして、私
ども環境省といたしましては、そういうことをやるべく着々と手を打っているつもりでございます。
今、
西野政務官がおっしゃいましたけれ
ども、私はきのう
外国人記者クラブに行きまして
講演をしまして、一時間半ほど
記者の人と話をいたしてきました。それは、やはり
日本の
立場が外にわかる、それも一部の
政府の
関係者だけではなくて、
政府以外の
人たち、国民の
皆さん一般にできるだけ伝わるということが非常に大事であるというふうに思ったから、実は非常に
準備その他で
環境省の
事務方も大変ではあったわけですけれ
ども、そういうことをやってまいりました。
それから、
中央環境審議会で
国内制度の
構築のための
委員会を二つ走らせていまして、そこでいろいろ御
議論をいただいて、
シナリオづくり、あるいはどういった政策が必要かということについても
皆さんにかなり熱心にずっと
議論をいただいております。それで、その
結論も間もなく
報告ができるというふうに思っております。
それから、
国内制度の
構築について
環境省だけで考えていてもこれは仕方がないことでございますので、今度七月十日に
地球環境保全に関する
関係閣僚会議というのがございますし、それから
地球温暖化対策推進本部というのもございますけれ
ども、それを開催して、
国内的にどういう
制度をやっていくべきか、六%の削減を守るためにということの
議論をしていただこうということで、ただいま
準備中でもございます。
ということで、やるべき手は全部私
どもはきちんきちんと打っているつもりでおります。
それから、
小泉総理に現状の
説明だけでは十分ではないではないかというふうにおっしゃられますけれ
ども、
小泉総理は今一生懸命に考えているんだというふうにおっしゃって、きのうのQTでもおっしゃいましたし、その前もそういうことでおっしゃっているわけでございます。
私としては、この問題が先ほど申しましたように本当に長い
経緯と長い歴史、あるいはいろいろな国の方のいろいろな
立場があって、そもそも
国際会議というのはそれを全体としてまとめてどういう
結論が出るかということが重要でして、
日本一国の
考え方、あるいは
日本一国の思っていることの外への出し方についても、そういうことを踏まえてやることが必要であるわけでございます。
そういう
意味で、私はむしろ、お考えになっていらっしゃる
小泉総理にできるだけ過去の
経緯あるいは現在起こっていることについてのきちんとした
情報をお渡しして、それで
小泉総理にきちんと考えていただくということが非常に大事だというふうに思っております。
そういう
意味で、
小泉総理はたくさん
対応すべき問題がおありになって、まだこの問題に集中して時間を割いていただけるという
機会は実は私が望むほどにはない
状況でございますので、その少ない限られた時間を最高に最大限有効に活用するためには、私はそういった現在に至るまでの経過、それから
各国のそれぞれの、あるいは
各国を超えて
市民グループも含めて、いろんな
人たちの
立場についての
認識を十分に持っていただくということがまず何よりも大事であるというふうに私は思っております。
二日前に
総理の
判断がまだないというのは遅いではないかというふうにおっしゃられますけれ
ども、ボンまではまだ一カ月弱ございます。その間に十分に、その間にも相当に物事は世の中、
世界じゅうで動いていくわけでございまして、そういったさまざまな
動きを柔軟に
総理にお伝えをして、適時にお伝えをして、それで
総理にうんと考えていただいて、そこでいい御
判断をいただくというのが私は
日本の国益だというふうに思っております。