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国務大臣(
田中眞紀子君) 決して労働力をコストの一部であると思ってリストラクチャリングをやっているとは私は
考えておりません。それほど今の景気、経済の状態がよろしいとは認識しておりません。
日本は資本主義経済
体制でございますし、世界との貿易、金融との兼ね合いの中でもってこの経済状態を
維持しておりますので、
日本国内の経済
体制、まさしく小泉内閣が聖域なき構造改革ということを言っておりますのも、あらゆる面でのむだを排除していかなければいけない。しかし、それは労働力の
削減であるとかいうことだけを言っているわけでは決してありませんで、
企業というものがどのようにして収益性を上げ、そしてそのことによって景気も回復していく、体力を強化する、少しでも経済のエネルギーとしてのむだをなくして
企業が再生していく、そうすることによってむしろ、今
日本は本当にすごい、あらゆる
意味でもってターニングポイントに来ている、時代のかじを大きく切らなきゃいけないというのが今の小泉内閣の使命だなということを私は日に日に切実に感じております。
そういう中にあって、みんなでもって努力をして
日本の経済を再生する、そのことによって、それが世界の経済にも世界の幸せにも貢献をすることができる、それがこのILOの原点である社会正義であり、そして世界の平和を確立することに寄与する、貢献すると思います。
したがって、労働力を、コストダウン、コストをカットするということであると、コストの一部として
考えているということでは決してありません。これはみんなで少しでも、むしろ私は、そういうリストラクチャリングには私なりの
考えがあって、今はちょっと時間がありませんし、しゃべり過ぎるとまた
委員長からしかられちゃいますから、今回はまた別の機会に送りたいというふうに思いますけれ
ども、むしろ適材適所で、高齢者やら障害者やら、みんながそれぞれ生きがいがあって社会に貢献できるような社会、女性も含めてです、あらゆる人が
自分に合ったような能力の出し方、社会から
評価をされて参画できることによって生きがいを持って生きる、そういう社会をつくること、それが私たち
国会議員みんなの務めではないでしょうか。
自分の問題として、ただ労働者対経営者というような対立図式でとらえるのではなくて、
お互いが
お互いをかばい合いながら補完をするというような社会を、そして意識構造を構築していくことがこのILOの憲章に合致するというふうに
考えます。