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塩川(鉄)
分科員 平成十二年の一万の商店街の
お話を伺いましたけれども、
平成七年の一万八千の数字というのも以前伺いました。これは、担当の方から
お話を伺いまして、この一万八千の商店街を本当に一生懸命追いかけて連絡をとって、しかし実際に把握が可能だった数字がこの一万だということも伺いました。ここに今の商店街の
現状があらわれているんじゃないか。つまり、連絡をとっても実際に連絡先がつかまらない、そういう実態がつかめないところに今の商店街の置かれている
現状がよくあらわれているんじゃないか。中心市街地の空洞化対策も必要ですけれども、それにとどまらず、中心市街地外の周辺の商店街も視野に入れた取り組みが必要なときだと思うんです。
私は、この間、各地で、いろいろな商店街の取り組みについて商店街の幹部の方や行政の担当者の方から
お話を伺いました。高知市の担当者から
お話を聞いた中で、大変示唆に富む
お話を伺いました。
中心部以外の周辺商店街への支援として、
地域の住民の方と商店街が、ワークショップを通じて、
地域密着型商店街づくり事業、こういうのを今年度から実施しているそうであります。どこにでもあるような、万々商店街というのがあるそうですけれども、こういうパンフレットをまとめておりまして、この万々商店街では、市の方の音頭で
地域に六千枚のチラシを配る。そうしましたら、そのチラシを見て、この商店街活性化にぜひとも一言述べたい、参加をしたいという方が十五人も
地域からいらっしゃったそうなんです。
こういう十五人の方と商店主の方、それから市の担当者の方が加わって、三つの班をつくって、その三つの班がそれぞれワークショップを開催したそうです。また、
地元の小学校五年生から意見を聞く、こんな取り組みもやったそうです。意見の出し方も、商店街のあそこがだめだとかここがだめだとか、こういう話にするんではなくて、ここがどんな商店街だったらいいのか、理想の商店街というのはどういうものか、こういう角度で投げかけて
議論をしたそうです。
それぞれこの三つの班で、ここにまとめられていますように、常に
情報を発信している商店街とか、互いの顔を知っている商店街とか、個性的で魅力あるお店や名物のおじちゃん、おばちゃんがいて、訪れる人でにぎわっている商店街とか、こういった報告をまとめて、それを踏まえた商店街活性化事業計画を作成したそうであります。こういう取り組みの予算規模はどのくらいですかとお伺いしましたら、会議の会場費ぐらいですから二万円ぐらいですというふうにおっしゃっておられましたけれども、そういう成果がこれにまとめられているわけです。
私、ここにやはり
地域の住民の方と商店街と行政が一体となって取り組んでいる姿というのが大変よくあらわれているんじゃないか、そこに理想の商店街を目指すという共同した取り組みが力を発揮するんではないかということを感じました。
また、高知市は、日曜市、街路市で有名であります。この前も、こういう全国朝市サミットというのを開いたそうですけれども、日曜日には六百店も店が軒を連ねるような大規模な街路市が高知市内で行われております。
私、この街路市の話を伺って思ったのは、もちろん観光資源としてもこの市が大きな役割を果たしていますけれども、経済的にも、
地元に住む方がお店を出すことで
地元のお客さんから収入を得ることによって、いわば収益の
地域還元というのが行われておりますし、また、ここで商売をされている方の七割が女性、また、やはり七割が六十歳以上ということを考えても、
地元雇用の確実な確保につながっているということも伺いました。さらに、幾ら年をとっても頑張れるという、いわば生きがい対策にもなっている、こういうことを誇りを持って語っておられました。ここに商店街の、大型店にない、いわば
地域共有の財産としての役割が示されているのじゃないかということを感じています。
東京都でも、都の商工指導所の調査で、元気のある商店街に共通していることは何か、それは、魚屋とか八百屋とか肉屋さんなどの生鮮三品のお店があり、総菜も加えて四品ということもあるそうですけれども、しかも複数のお店が競い合う、これによって商店街が元気だということが明らかとなりました。私ども
日本共産党の都議団の
提案もあって、生鮮食料品店の空き店舗対策などに取り組んできているそうであります。また、従来の都の業種別の支援事業というのがあらかじめ用意したやり方を押しつけるような格好のメニュー方式だったものを、それぞれの業者団体が
提案をする、その中身を尊重するプロポーザル方式に切りかえた、これも大きな力になっているということを伺いました。
このような、
地域で取り組んでいる積極的な支援策を国としても大いに後押しをすべきではないか、このように思いますが、いかがでしょうか。