○
中谷参考人 こういう、あってはならない
事件が起こったわけでございますから、
学校も、それから
保護者の
方々も、非常に戸惑っているわけでございます。戸惑うというよりも、むしろ驚きが大きいわけでございます。それにつきまして、
文部科学省は迅速な
対応をしていただいたと私は判断いたしておりますし、感謝申し上げたいというふうに思っているわけでございます。
事件の起こりました当日、
池坊政務官が駆けつけてくださいまして、夕方から深夜までにわたりましてすべての病院を回っていただきましたし、それから、
家族ととも
ども涙を流していただきました。
岸田副
大臣には
保護者説明会に来ていただきまして、文部省の御意向を伝えていただくとともに、御
質問を受けていただきました。これは非常に好評でございました。
遠山
文部科学大臣には、即座に談話を発表していただきまして、文部省の姿勢を示していただきました。
こういう迅速な
対応のもとで、私たちも全力を尽くしたつもりでございます。しかしながら、
保護者の
方々はいろいろな
要望を持っておりますけれ
ども、私は、この二週間余りの動きを見ておりまして、
学校の方針に対してほぼ納得というか、同意をしていただいているように思います。
大学といたしましては、
文部科学省が非常に心温まる
措置をとっていただいたことについて感謝いたすわけでございますけれ
ども、
学校の再開とか安全な
学校づくりのためには、幾つかのことをやはり
要望しなければならないというふうに思っております。
それは四つぐらいにまとめることができます。
一つは、とりあえず
学校の授業再開に当たりまして、仮校舎の建設が急務でございます。これにつきましては御
努力を願っているところでございます。
二つ目は、授業再開をするわけでございますけれ
ども、心の傷を持っておりますし、
先生方も傷ついております。その中で、一人一人の
子供たちの心の動きを読み取りながらきめ細かな指導を行うためには、現在の
教員の数では足りないということで、非常勤講師を複数
配置していただかないといけないだろう、こういうふうな御
要望がございますし、さらに、心の
ケアを必要とする
子供たち、また
保護者のためには、いわゆるカウンセラーを常設していただかないといけないだろうと。それから、心の傷を持ったり、いわゆる負傷している
子供たち、それから恐らく健康上、体の不調を訴える
子供たちがたくさん出るのではないかと思われます。したがいまして、養護教諭の増員
配置をお願いしたい、こういう人的な御
要望を二つ目にさせていただきたいなと思っております。
それから三つ目は、何と申しましても現校舎等の
施設を全面的に改築していただきたいということでございます。これにつきましてはいろいろと御
努力願っていることでございますので、今後とも協議をさせていただきたいと思いますけれ
ども、風紀を一新して、
学校安全のモデル校にいたしまして世界に発信したい、これが本校の教訓でございますし、願いでございます。
最後、四つ目は、これは世界で初めての
事件、それから前例のない、いわゆる
ケアを長期的に必要とするケースでございます。したがいまして、
本学にメディカル
ケアセンターなるものを
設置して、このような不幸な事態は二度と起こってはならないのですけれ
ども、しかし、不安な社会の中でまた起こり得るかもしれない、そういう事態にも
対応できるような
研究と、それから実践を兼ね備えたそういうセンターの
設置、
本学に
設置して、
本学が中心となって社会に貢献できる、そういう大学にしたいなというふうにも思っております。
以上でございます。