○中西
委員 これからすると、日時を追っていきますとそういうことにならぬのですよ、日時を追っていくと。これが主体になって動いています。これを否定なさるなら別です。しかも、あなたはその中に入っておられた。そして、森総理が
皆さんの提案を了承したと言っているんだから。そして、その明くる日ですよ。明くる日に、内政審議室竹島室長から
文部省に対して云々、こうなっていますよ。全部流れはそれでちゃんと押さえていっているのです。
これを見たら、私は、今言われるような
基金設定、今なぜこのような
基金設定をしなきゃならぬのか。先ほど来随分な論議を数時間にわたってやってきましたけれ
ども、そういう中身にはほど遠いのじゃないかと思うから、私はあえてこういう聞き方をしたのですよ。これを見なきゃ、私はそうじゃありません。
そこで、もう
一つあれしますが、
文部省当時、芸術文化と
スポーツの
振興基金として創設されました二つの
振興基金があります。これは現在どうなっておるかということを聞きたいと
思いますけれ
ども、もう私の方から言います、時間がないから。
芸術文化は五百億、そして
平成十三年の
予算の中で三十億、これは上積みをするということになっています。そして、民間が百十二億。それから
スポーツの方は、二百五十億、そして四十四億民間から集まっている、こうなっていますね。
私は、これを論議するときに反対をした一人です。それは、先ほど都築さんの方から指摘のあったように、
基金という問題についてはいろいろある。果たしてそれで運営できるかどうかということが
一つある。と同時に、もう
一つ大事なことは何かというと、大蔵省が、
文部省なりから
予算要求していきますとどうするかというと、これをわざわざ設置してやっているじゃないかと言うのですよ。必ずこれが出てくるということを私は指摘したのです。
そうすると、外国の場合には、文化省あり、
スポーツ省があってどんと
予算を編成するのに、では、日本の場合にはこれでもってどれだけ出たかということを私は
皆さんに明らかにしていきたいと思うのでありますけれ
ども、本当にこれはもう残念でしようがないのですよ。
芸術
基金の場合が、
平成二年、二十一億でしょう。そして三年に三十一億になりまして、それから以降、昨年、十二年では九億四千九百万にしかなっていません。それから
スポーツの方は、これまた同じように、
平成三年が十五億なのが、五年以降はずっともう九億から八億の間です。
そうなるんだ。むしろ
予算要求をすることに対して阻害をする条件になるということを僕は主張したのです。そのとおりになっています、数字の上では。
ですから、私は、
基金というものを、バイパスをつくるなと言うのですよ。バイパスをつくってごまかしてやっている。そうでなくて、真っ正面から、これだけのものが必要だということをやはり本当に
皆さんに理解をしてもらって、徹底してこれを追求できるようにしていった方がいいと私は言うのです。そうしなければ、いつまでもだめなんです。
ですから、かつて宮澤
内閣のときに、補正
予算を四千七百億組んだんですよ、
文部省研究機関だとか
文部省だとかに。文化庁
予算は五百二十億だったのが、あのときには、特別措置をしますといって、そして四百七十億ついたんですよ。このことを忘れてはならぬと僕は言うのです。
文部省では経験しているでしょう。行政でこういうバイパスをつくると、必ず破局になる。だから、いい例が先ほどの、
基金を三十億上積みをする、それはなぜか。それからさっき、今度の
子どもゆめ
基金の問題だって、百億を出して利子によって運営しようといったって、これはできぬ。わざわざ二十億出すぐらいなら、
基金は要らぬですよ。二十億出せばいい。そしてそれは
実施して、今度は足りないと。
こういうように、正面からどう論議を起こしていくかということでなしに、こそくな手段によってやることについては、断々固反対ということを言い続けてきたのです。そうしたら、またこれをやるのです。しかもそれが、さっき私が指摘をしましたように、こういう
方々によって提案され、総理
基金になっていったと。
こういうことになると、私は、何かおこぼれをちょうだいするような形のやり方でしかないじゃないかと言いたくなってしまうのです。ですから、こうしたやり方というのはいち早くなくしていくということがまず前提。不安定なこういうものはあってはならない。
それからもう
一つ、盛んに答弁の中で、国民運動だとかあるいは
子供参加型だとか、いろいろなことを言っていました。これは後でつけた理由でしかありませんよ。では、何で最初にそういうことが本格的に起こったのかというと、さっきのような理由によるわけですから、私は、
基金設定について、本格的にどうなのかということを考えたときに、こういうものでなしに、
事業費を二十億つけられるんだったら、それでちゃんと増額するとか、いろいろなことでやるべきだと
思います。
しかし、私はこの
基金については断固反対ですが、このあり方については、また後で申し上げますけれ
ども、いろいろの多くの問題を業務の中に含んでおるから、この点を何とかして是正をしてもらわないと、国の方針なり行政のあり方に誤りを犯すのではないか、こう
思います。この点、どうですか。