○島
委員 ということは、総理
大臣の判断があれば外交案件も入るということでよろしいですね。今、うんと言われましたから、よろしいということでしょう。
極めていろいろなことができると思いますから、しっかりとやっていただきたいと思う次第でございます。
今申し上げていますのは、残念でした、多数決もやった方がいいと思います。説得しても説得し切れない、罷免よりは多分いいと思いますので、ぜひ検討されるべきだということを改めて申し上げます。
もう
一つ、どうも今の小泉
内閣が一番危なっかしいと言われているのは、議院
内閣制において与党の支持がきちんとないことであります。議院
内閣制のもとでは、政党政治が当然根幹をなしているわけですから、
内閣と与党が一体であるのは当然なんだけれども、何か与党が全然支えていないというような感じがしているわけであります。
問題は、
内閣が
国会に
法案を
提出する権限を持っている、それは
内閣法五条にもあるからいいと思いますが、実際には与党が事前に党内
調整を行うということなんですね。だから、この
内閣委員会でも、与党の
質疑者は大変なんですよ。細かい
調整までやっていて、質問するというとなかなか質問されない、質問することもないみたいな感じで、かえって困っておられる。
国会審議形骸化というのは、与党の事前審査にあるのです。それで、
修正案を出しても、今与党の事前審査があって通っているから
修正をするわけにいかないという話になって、全く形骸化しています。
国会の活性化のためにも申し上げますし、例えば今回の道路特定財源の問題については、ある方がおっしゃっていますが、こんなもの、
自民党の総務会八割が
反対だから通るわけないと言っているわけですね。この与党事前承認の慣行というのは一体いつからあるのかと調べてみました。特に総務会。総務会が
自民党全会一致だという話でありました。調べてみましたら、昭和三十七年二月二十三日に、「総務会の
法案審議について」というのが官房長官に出ているのです。
自由民主党総務会長赤城宗徳さん。私、三十三年生まれですから、四歳のときであります。
「
法案審議について」で、「一月二十三日の総務会に於て
法案審議に関し下記の通り再確認致したので御了承を願い度い。」と
自民党総務会長から出ています。「各
法案提出の場合は閣議決定に先だつて総務会に御連絡を願い度い。」どうしてこういうことができるのかわかりませんが、「尚
政府提出の各
法案については総務会に於て
修正することもあり得るにつき御了承を願い度い。」という文書があって、それからそうなっているんだそうであります。
こういう拘束力の強さは、同じ議院
内閣制をとるほかの国を見ましても例がありません。私は、本当に
改革を断行しようとするならば、これは慣習だと思いますから、
内閣官房長官に来ているんだから、これに対して見解でも出されて、この慣行の
廃止をすると与党に通告し、
内閣の
責任において新しい
行政需要に対応した政策を迅速に遂行するというような方法でやって、初めて
改革というのは実行できるんですよ。
改革をやる、やると熱意だけ言って、こうやって手ぶり身ぶりでやっているけれども、実際聞いてみると本当に作戦がないんですよ、戦略、戦術レベルの具体的なことが。急転直下あるでしょう、総務会は八割
反対だと言っている、道路特定財源の一般財源化について。我々も大変な議論があったけれども、
民主党の方はきちんとまとめていきました。それを本当にクリアする具体的なことを考えるために私は申し上げた。発議権を使ったらどうか、閣議を多数決制とったらどうか。
最後に、与党との関係が一番大変だと思いますが、「総務会の
法案審議について」という官房長官に出してあるこの取り扱い、ぜひとも、これは慣習だからこの慣行は
廃止する、そういう旨、通告されたらどうですか。